雛人形を作っている江戸木目込人形職人  ~伝統工芸士 新井久夫~

人形のまち岩槻で、おひなさまや、贈答用の木目込人形をつくっている職人のブログです。

「雛まつり」のウンチク その3 雛まつりの料理

2010-03-04 22:39:41 | 節句人形 雛人形
昨夜は寿司屋でシジミのみそ汁をいただきました。

昨日は雛まつりですので、ハマグリのお吸い物が本来ではありますが、
出先でしたので…。

通常我が家では、雛まつりは「チラシ寿司」に「ハマグリのお吸い物」なのですが、こんな年もありで…。


さて、雛まつりの料理というものがありますね。
テレビなどでもレシピの紹介が盛んにありましたが、やはり3月3日は特別な日です。

昨日、このブログで「節句」という言葉に触れましたが、
五節句には、その時々の収穫物や、薬草などを神様に捧げたり、皆でいただくという風習がありました。
季節の変わり目には、「体の不調に気をつけよ!」と言ったところでしょう。

ハマグリを使った「貝合わせ」という遊びがありました。

トランプの「神経衰弱」のようなもので、2枚、1対のピッタリと合わさる貝を当てるゲームです。

片方の貝にピタリと閉じ合わさる貝はこの世に一つしかありません。
これが女子の貞操を意味する事への連想から、雛まつり(桃の節句)にはハマグリのお吸い物が付き物となっています。

ちなみに雛人形の白い顔はハマグリの貝と膠(にかわ)で出来ています。

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