Daily Bubble

映画や歌舞伎、音楽などのアブクを残すアクアの日記。のんびりモードで更新中。

2006年歌舞伎の旅

2006-12-27 23:41:47 | kabuki
もういくつ寝るとお正月~♪今年もクリスマスを過ぎて、後は大掃除を残すのみ(それが一大事だったりしますが…)。
昨日で歌舞伎公演も終わってしまいました(『朧の森に棲む鬼』のプレビュー公演なんて変化球はひとまず置いとく)。そんなには観ていませんが、今年拝見した歌舞伎を振り返ってみようと思います。歌舞伎遠征などしたことないので、すべて東京公演ばかりですが

1/13 浅草歌舞伎 夜の部@浅草公会堂
    仮名手本忠臣蔵 五段目・六段目
    蜘蛛糸梓弦

   寿初春大歌舞伎 夜の部幕見(島の千歳、関三奴)@歌舞伎座

1/22 坂田藤十郎襲名披露 寿初春大歌舞伎 昼の部@歌舞伎座
    鶴寿千歳
    夕霧名残の正月
    奥州安達原
    万才
    曽根崎心中


2/12 二月大歌舞伎 昼の部@歌舞伎座
    春調娘七種
    陣門・組打
    浮塒鴎
    幡随長兵衛


3/18 三月大歌舞伎 昼の部@歌舞伎座
    吉例寿曽我
    吉野山
    道明寺


3/19 3花形若手歌舞伎公演 猿之助十八番の内「當世流小栗判官」第1部・第2部@国立劇場

3/30 渋谷・コクーン歌舞伎 東海道四谷怪談<北番>@シアターコクーン

*春歌舞伎(1~3月)*
1月は、浅草の亀次郎さん(「蜘蛛糸梓弦」)のサービス精神旺盛で迫力のある踊りと、浅草から梯子した歌舞伎座の福助さん(「島の千歳」)の美しく格調ある踊りが面白かった!
2月は吉右衛門さんの「播随長兵衛」のカッコヨサですね。夜の部の「二人道成寺」の評判がよかったようですが見逃してしまったので、年明けに東劇に行ってきます。
そして、コクーン歌舞伎の勘三郎さんの四谷怪談。串田さんの演出に驚かされて、非常に面白い舞台でした。南番が見られなかったのが残念。もうひとつの残念は、三谷歌舞伎「決闘高田馬場」を観られなかったこと。WOWOWで放映されるようですが、WOWOWも加入してない。友達に頼まないと…。

4/2 六世中村歌右衛門五年祭 四月大歌舞伎 昼の部@歌舞伎座
    狐と笛吹き
    高尾
    孤城落月
    関八州繫馬


4/16 六世中村歌右衛門五年祭 四月大歌舞伎 夜の部@歌舞伎座
    井伊大老
    口上
    時雨西行
    伊勢音頭


   シネマ歌舞伎「鷺娘」@東劇

5/4 五月大歌舞伎 夜の部@新橋演舞
    石川五右衛門
    京鹿子娘道成寺
    松竹梅湯島掛額


5/14 五月大歌舞伎 昼の部@新橋演舞場
    ひと夜
    寿式三番叟
    夏祭浪花鑑


5/24 團菊祭 五月大歌舞伎 昼の部幕見(江戸の夕映、雷先頭、外郎売)@歌舞伎座

   五月大歌舞伎 夜の部@新橋演舞場

6/24 歌舞伎鑑賞教室 解説「歌舞伎のみかた」/「国姓爺合戦」@国立劇場

6/26 六月大歌舞伎 昼の部@歌舞伎座
    君が代松竹梅
    角力場
    藤戸
    荒川の佐吉

   六月大歌舞伎 夜の部幕見(暗闇の丑松)@歌舞伎座

*夏歌舞伎(4~6月)
この時期、加速してきた歌舞伎熱。5月の吉右衛門さん祭(?)が楽しかったですね。中でも「夏祭浪花鑑」の吉右衛門さん(団七九郎兵衛)が凄まじかった。そして、やっぱり「京鹿子娘道成寺」。ハートを射抜かれてましたね、私(笑)。でも、「ひと夜」も好きでしたよ。
6月の「荒川の佐吉」の仁左衛門さんも素敵でした。歌舞伎であんなに涙を流したのは初めてでしたよ。

7/17 七月大歌舞伎 昼の部@歌舞伎座
    夜叉ヶ池
    海神別荘


7/29 七月大歌舞伎 夜の部@歌舞伎座
    山吹
    天守物語


8/13 八月納涼歌舞伎 第二部、第三部@歌舞伎座
    丸橋忠弥
    近江のお兼
    たのきゅう
     *
    吉原狐
    団子売、玉屋、駕屋


8/20 八月納涼歌舞伎 第一部@歌舞伎座
    八犬伝

9/9 初代中村吉右衛門生誕百二十年 秀山祭九月大歌舞伎 昼の部、夜の部@歌舞伎座
    車引
    引窓
    六歌仙容彩
    寺子屋
     *
    菊畑
    籠釣瓶花街酔醒
    鬼揃紅葉狩


9/26 初代中村吉右衛門生誕百二十年 秀山祭九月大歌舞伎 夜の部@歌舞伎座

*秋歌舞伎(7~9月、秋とは言えないかもしれませんが…)
この時期も、かなり面白い舞台が続きました。
玉三郎さんの鏡花4作は、歌舞伎という括りを外して観た方が純粋に楽しめましたね。この中では「天守物語」がいちばん歌舞伎らしくて好き。
納涼歌舞伎の一番は、「吉原狐」でしょうか。「たのきゅう」と迷うところです。染五郎さんのおろちがオバカで可愛かったんですが、福助さんと三津五郎さんの親子がとても素敵でした。
そしてそして、秀山祭。こちらはなんといっても「籠釣瓶花街酔醒」。吉右衛門さんの次郎左右衛門の怖さ、福助さんの八ツ橋の切なさが凄く印象深かった。タイトルも凄いですよね、核心突いてる。

11/5 花形歌舞伎 昼の部@新橋演舞場
    番町皿屋敷
    勧進帳
    弁天娘女男白浪


11/17 吉例顔見世大歌舞伎 昼の部 夜の部(鶴亀、二月堂)幕見@歌舞伎座
    伽羅先代萩
    源太、願人坊主


12/10 十二月大歌舞伎 昼の部幕見(将門)、夜の部@歌舞伎座
    神霊矢口渡
    出刃打お玉
    紅葉狩


*冬歌舞伎(10~12月)
ちょっと一息つきました。国立劇場の「元禄忠臣蔵」のチケットを取り損ねたことが、歌舞伎熱が低下した原因ですね、きっと。10月はまったく歌舞伎を観なかったんでした。海老蔵さんの定九郎、観たかったな。
11月の歌舞伎座は三津五郎さんが大活躍でしたね。「先代萩」の仁左衛門さん、三津五郎さん、菊五郎さんの女形対決が面白かった。ん?対決といったら、仁木弾正(團十郎さん)と細川勝元(仁左衛門さん)のはずだけど、どうも團十郎さんの悪役がハマらなかった気がした。どんなに悪者の拵えをしても、いい人オーラが見える感じなのよね。
12月は海老蔵さんの「紅葉狩」に度肝を抜かれたけど、「出刃打お玉」の菊五郎さん・梅玉さんコンビが良かった。人生の紆余曲折を考えさせられる脚本とともに、二人の変わりようが面白かった。特に、梅玉さんのエロオヤジっぷりがガッカリするほど合っていて(変な日本語…)かなり驚かされました。


振り返ってみると、あれも良かったこれも良かったとキリが無いんですが、無理矢理に一番を付けるとすると、吉右衛門さんと福助さんの「籠釣瓶花街酔醒」でしょうか。とにかく舞台から目を離せませんでした。
来年5月の新橋演舞場五月大歌舞伎の演目がもう出ていますね。「鬼平」も「法界坊」も楽しみですが、「妹背山」も以前から見たいと思っていた舞台なので今から5月が待ち遠しいのです。歌舞伎の面白さは、脚本や役者さんだけじゃなく舞台美術の魅力も多分にありますよね!

今年は勘三郎さんが襲名巡業のため歌舞伎座では拝見できなかったんですよね。『和楽』1月号の特別付録「中村勘三郎-あったかい芝居小屋」(全撮影:篠山紀信)を見て、勘三郎さんの息づかいが感じられるような芝居小屋での巡業を羨ましく思いました。
また、こんな↓ニュースも。きっと、行くことは叶わないだろうけど、成功を祈ってます。

勘三郎 来年7月2度目のNY公演(スポーツニッポン) - goo ニュース