作詞家 白石ありすさん
本名 白石素子さん
79年ごろを最後に活動をやめてしまった
アングラな雰囲気をもつ
芸名通り
不思議な国のアリス
が好きだったようで
そこから
の「ありす」という
山平和彦さんの
「たまねぎ」という作品と同じ時に
「伽草子」という作品も書いていて
常々僕は
この白石ありす氏の存在が気になっていた。
氏の作品でも
伽草子と並んで
吉田拓郎さんとのコンビでの
作品では
群を抜いて
素晴らしいと思う
1977年作品
「ソファーのくぼみ」
東京ギッドブラザーズ
かの柴田恭平さんが
所属していた
劇団。
その音楽劇
「彼が殺した驢馬」での
作品提供とプロデュースを吉田拓郎さんがしていた。
そのアルバムもあり
吉田拓郎作品を歌う
テレサ野田さん
さほど有名な女優さんではなかったが
甘ったれたハニーボイスが
当時の歌謡曲にはちょうど良く
また、1977年あたりの
吉田拓郎さんは
歌謡界への
作品提供も多く
キャンディーズ
太田裕美さん
小坂一也さん
梓みちよさんへの
作品提供
など裏方の活動が
精力的だった。
このソファーのくぼみ
は
僕は
吉田拓郎提供曲作品の中では
1番好きで
ヒットはしなかったけど
いかにも拓郎さんらしい
メロディーライン
それに
デモテープに沿った
編曲になっていて
ほぼ
完成されてできた
提供曲だったと思う
さて白石ありすさん
このソファーのくぼみ
というタイトルからして
そのソファーにできた
愛しい人の残像に愛おしい感情を
すり寄せていく感覚が
女性らしく
とてもチャーミングな
詩となっている
いけない恋なのか
とても切なさと愛おしさを抑えつつ
可愛いままの
女性の気持ちを表している
いかにも歌謡曲、演歌寄りの世界観に
歌謡曲全盛期の作品
だと感じる
また、その時代に僕は
たしかにいた。
作詞:白石ありす
作曲:吉田拓郎
アネモネ色のカーテン
少し揺れて
ふたりの時間が
過ぎてしまったから
あなたはもう帰るのね
はずしたままの腕時計
忘れないで
誰かに聞かれたら
おしえてしまいそうよ
なんにも言わなくても
あなたのつけた
ソファーのくぼみ
ぬくもり消えないうちは
Kiss me もういちど
Kiss me again
ひとりにしないでね
Kiss me もういちど
Kiss me again
ひとりにしないでね
さよならになるといつも
そっ気ないのは
優しさからでしょう
知っているのに
ドアを背中にして
あなたの広い肩越し
みつめた部屋も
もうすぐ黄昏
わがまますぎるかしら
涙で引きとめるのは
愛されたいの
このままずっと
今夜は約束よりも
Kiss me もういちど
Kiss me again
ひとりにしないでね