明日の葉っぱ(8×8)=69

思いつくまま 気のむくまま書いてます。

岡本おさみ 歌コトバ ㉓ まにあうかもしれない よしだたくろう

2020-04-26 11:05:00 | 岡本おさみ歌コトバ
僕は僕なりに自由に
振る舞ってきたし
僕なりに生きてきたんだと思う
だけど だけど理由もなく
めいった気分になるのは
何故だろう

思ってることと
やってることの
違うことへの苛立ちだったのか?

だから僕は
自由さを取り戻そうと
自分を軽蔑して
自分を追い込んで

なんだか自由になったように
いきがって いたのかも
知れないんだ
まにあうかもしれない 今なら
今の自分を捨てるのは 今なんだ



まにあわせなくては 今すぐ
陽気になれるだろう 今なら
大切なのは思い切ること
大切なのは捨て去ること
そうすりゃ自由になれるなんて
思ってるいるほど甘くはないけれど
だけど 今は捨て去ることで
少しくらいは良くなると思えるんだ

まにあうかもしれない 今なら
まにあうかもしれない 今すぐ
なんだか自由になったように
いきがっていたのかもしれないんだ
まにあうかもしれない 今なら
今の自分を捨てるは 今なんだ






よしだたくろうさんのコトバだと思って聴いていたら
作詞は岡本おさみさん

拓郎さんが言いそうな、
書きそうなコトバ。

初期の頃のこの二人は
見事に一致してた。

向かうべきところ
見据えている先が
同じだったのか?

日常の悲しみ
怒り、ささやかな喜び
そんな小さな出来事のなかの
物語を紡いで
殴り書きのように
コトバに歌をのせて
よしだたくろうは歌っていた。


まにあうかもしれない
今なら…
まにあうかもしれない今すぐ…

禅問答のように
また、心を気持ちを奮い立たせ
背中を押すような
歌。

まにあうかもしれない…

気持ちがモヤモヤした時
自己矛盾に陥った時

誰でも袋小路に入ってしまった
気持ちの時

意外と簡単に軽々と抜け出して
行ける方向を指し示す
歌だったように
思う。

「まにあうかもしれない」




岡本おさみ 歌コトバ ㉒ 喫茶店の出てくる歌詞あれこれ…

2020-04-05 13:55:00 | 岡本おさみ歌コトバ
昭和という時代
喫茶店は
色々なドラマがあったり、
見えたり

略して『サ店』といってみたり、

いつ頃からだろう
cafeなんて言い出したのは?
喫茶店…
茶を喫むという意味での喫む。
コーヒーや紅茶、飲み物やお菓子、果物、軽食を提供する場所をいう。

喫茶店は
子供のいくところでは
なかった僕らの小さな頃。
大人の社交場。
なにやら難しい話をする場所のような
子供が立ち寄ってはいけない敷居が高かった場所。

人間模様が交錯する『喫茶店』

岡本おさみさんの歌によく登場する
喫茶店。

♪喫茶店にゆけば今日もまた
見出し人間の群れが押し合いへし合い…

『ひらひら』

♪薄汚れた喫茶店のバネの壊れた椅子で長い話に相づち打って
そして右と左にわかれて…

『リンゴ』

♪日照りの街の喫茶店
君は頬をへこませ
クリームソーダをごくり ごくり
燃えるように君を抱きたいんだ

『夕立ち』

♪僕はいつも窓側の
同じ椅子にすわり
コーヒーなど飲みながら
店の方を見てる

『花の店』

♪甘い情熱とかした
コーヒー
醒めないうちに
飲もうじゃないか

『黄昏に 乾杯』

♪群衆を飲み込んだ
都会の悲しみの渦の中に
コーヒー一杯の優しさを
注ぎ込む僕の歌よ…

モーニング
モーニング
君の朝だよ

「君の朝」

岸田智史さんの歌は
サビの♪モーニング
モーニング!
正しく喫茶店のモーニングを強調!

と戯けて僕は解釈しましたが…、(笑)
岡本おさみさんの歌詩には
喫茶店が舞台になっていた。

喫茶店…昭和の良き時代
あの頃の歌は
喫茶店でもよく流れていたっけ。
cafeには似合う歌ではない
喫茶店に似合う歌
僕たちはそんな時代で歌を聞いてきた。

USENから流れてくる
オリコンチャートの歌
流行り歌
ナツメロ
色々な歌を喫茶店で聴きながら
人を見ていたり、窓の外を眺めたり
向こうのテーブル
こっちのテーブル
悲喜交交の人間模様

喫茶.軽食という看板は
もう昭和。

今じゃ
cafe…

オシャレだよね

喫茶店…
レモンスカッシュ
ミックスサンド
たまごサンド
鉄板ナポリタン
カレーライス
オムライス
クリームソーダ

鉄板メニュー

あの頃コーヒーが飲めなくて
喫茶店にいっても
メニューで注文するのも
こんな感じのものだったよ。

働き始めたころ
昼の休憩は喫茶店に行ってたけど
コーヒーチケット買って
喫むのは
コーヒー飲めないから
アイスティー
アイスミルク
ソーダ水
漫画、雑誌を読みながら
昼休憩してた。

♪喫茶店にゆけば今日もまた
見出し人間の群れが押し合い
へし合い〜


なんて歌いながら喫茶店に入っていった

岡本おさみさんの歌詩はピンポイントでキャッチーだったので
場面場面で口づさむ。

そうだ!
cafeでなく…
喫茶店に行こう!
サ店に!








岡本おさみ 歌コトバ ㉑ ひらひら 吉田拓郎

2020-03-29 17:04:00 | 岡本おさみ歌コトバ
1973年 名盤 Live'73に収録

今現在の憂いの状況と
当時と重ね合わせても
何にも変わってない
ような気がする、

岡本おさみさんの世相を映す
歌コトバには
皮肉めいたメッセージも刷り込まれてる。


ひらひら
作詞 岡本おさみ
作曲 吉田拓郎

喫茶店に行けば今日もまた
見出し人間の群れが
押し合いへし合い つつきあってるよ
恋の都合がうまくいくのは お互いの話じゃなくて
見知らぬ他人の噂話
お笑い草だ お笑い草だ
ああ 誰もかれも チンドン屋
おいらもひらひら お前もひらひら
あいつもひらひら 日本中ひらひら
ちょいとマッチを擦りゃあ 火傷をしそうな
そんな頼りないつき合いさ

ラッシュ・アワーをごらんよ今朝もまた
見出し人間の群れが
押し合い へし合い でかけて行くよ
商売・取引うまく行くのは ほんとの話じゃなくて
どこかで仕入れた噂話
用心しろよ 用心しろよ
ああ そのうち 君もねらわれる
おいらもひらひら お前もひらひら
あいつもひらひら 日本中ひらひら
ちょいとマッチを擦りゃあ 燃えてしまいそうな
そんな頼りない世の中さ

おいらもひらひら お前もひらひら
あいつもひらひら 日本中ひらひら


喫茶店に行けば、今日もまた…とうんざりするほど
あっちの噂
こっちの噂
ピーチクパーチク

勝ち誇った顔
苦虫噛んだ顔
愛想笑い
見下した笑い
相づちを打つ人
まくしたてて話す人
穏やかな会話
深刻な会話
世間話
別れ話

喫茶店にいけば今日も

また…なのである。

オイラもひらひら
お前もひらひら
「ひらひら」は
例え…薄っぺらな人格?
噂話 風の便りに流され
一喜一憂する
現代人を指す?

用心しろよ
用心しろよ そのうち
君も狙われる

チョイとマッチを擦りゃあ
燃えてしまいそうな
そんな頼りない世の中さ…

一瞬で無くなってしまう薄っぺらな
世の中、という憂い。
現在も、
踊らされ…誰に
噂話が横行し、
頼りない世の中だ…ということは何一つ変わってない








岡本おさみ 歌コトバ ⑳花嫁になる君に よしだたくろう

2020-02-11 20:27:00 | 岡本おさみ歌コトバ
最初のタイトルは
「花嫁になるルミに」だったそうな…


よしだたくろうファンになって
初めてギターのコピーが完璧にできたスリーフィンガー演奏の曲。

完コピができると
友達のまえで披露したくなるし、
歌いたくなる。

これぞフォーク!
スリーフィンガーの綺麗な演奏曲
拓郎さんも
初期のステージでは
よくこの歌をレパートリーに入れて
ステージで演奏してました。

♪指がふれたら
ポツンと落ちてしまった。
椿の花みたいに
おそらく観念したんだね

ん?
椿の花は観念するとポツンと落ちる
感じなのか?
例えが小難しいなぁ…

お嫁に行くことが決まった
女との関係。微妙な空気が流れる
大人の世界
中学生のガキには
到底理解できない深い詩の世界。

♪君はいつものように
電話に僕を呼び出し
僕を笑わせた後で
その宣言をしたのだった

と、まあ、日常の出来事のあとの
いわゆる青天の霹靂ってやつ。

♪お料理を習うのも
まんざら捨てたもんじゃないよ


結婚することを聞かされた男
の精一杯の同調、理解の中に
気持ちがひどく揺さぶられている
のがわかる。


♪そちらから電話を切ったから
君はもっと 他のことも
言おうとしてたんだろう……


口に出して言わなくても
分かり合えるところにいた二人。

当然、そこは察するに余りある。

どう、取り繕っていいのか
わからないまま
電話を切ってしまった彼女。


「本当はね…」


というコトバが続いたのかもしれない。

2番の歌詞がその余韻からつづく
やるせなき
悲しみが押し寄せてくる感じを歌っている。


♪受話器を置いたら
終わってから初めて気づく
運命みたいに
僕にも悲しみが湧いてきた

君は これから僕に
気軽に電話をしなくなり
僕の退屈さを
救ってくれる
君はいなくなったのだ

お料理を習うのも
まんざら捨てたもんじゃないよ


突然 
とても確かになったのは
取り残されたのは

僕だったということなんだ…

状況を理解したくても
理解したくない
その狭間に揺れる
過酷な現実。
当たり前だったことが
一変する男女の中


あの時代
女性は
いつまでも進展しない
男女の中におかれては
しばしば
こんな風に
お嫁に行くとして
停滞してる男女関係に
終止符を打つことはよくあった。

業を煮やして
事態を動かすのは
やはり女性の方。

一緒に歩んでいくつもりだった関係も
一緒に二人の距離も変わらなく
真っ直ぐに進んでいくのだろうと
思ってた関係も

女性の方がサッサと前へ
進んで行き、その先の曲がり角を
サッサと曲がって行くとゆう
そんな感じなのだ。


だから
取り残されたのは
僕…
なんだと

しんみり気づいたときには
もう、遅い。

当たり前の中にあった
大切なものを
失った
喪失感で

自分の引き止めたい気持ちよりも
ありきたりな
同意する
褒め言葉を本意とは裏腹に
言う始末。

「お料理を習うのも、まんざら捨てたもんじゃないよ」

本当はそんな事言うつもりなど
なかった癖に、
そんな褒め言葉くらいしか
気の利いた事がいえないくらい
動揺していたのでしょう…


強がりでプライド高く
かといって

機転が効かない不器用な男が
あの頃
政治闘争の季節の終わりには
多かったのだろうと思う。

花嫁になる
ルミに…
というタイトルでの歌は

その後よしだたくろうによって
「花嫁になる君に」と変更した。

岡本おさみさんの歌コトバには
時代の空気がながれてる

あの頃1971年あたりの
政治闘争の終わりの季節
戦い疲れた男女は
次の燃えるものを見つける
旅の準備の時期だったのかも
しれない。

女は先に旅立ち
男は
旅立たてずに
グズグズ
しているだけだった。











岡本おさみ 歌コトバ ⑲ 地下鉄にのって 猫

2019-11-23 17:43:00 | 岡本おさみ歌コトバ



地下鉄丸ノ内線 での男女のやりとり

「ねえ 君」から始まる
この歌詞は


この曲を始めて聞いたときから思ってたんだけど
作曲家泣かせだなぁって


岡本おさみさんの詩って
曲がつけづらい
よく吉田拓郎さんがもらしてたことを思い出す。


「ねえ君 何を話してるの?」
「だからさ……聞き取れないよ」

感情が読み取れない
思うに…
この男のひと
怒ってるの?
怒ってる?なんて思いながら。

「だからさ、聞き取れないよ」
って投げやりな
ぶっきらぼうな投げかけ…をするのです。

「もっと、大きな声でもっと大きな声で」

それができなければ次の駅で止まった時に
静かになった時に話そう
と…

映画を見た帰りの二人

恋人になる前の微妙な距離感。

グイグイ引き寄せたいけど

「ねえ…」と呼びかけるところ
なんかは
まだ、探りをいれてる感じと
相手への距離を詰めれてない感じ。


地下鉄の電車のうるささに
うんざりするほど
嫌だと嘆き

次の駅で降りようと促す

それはある意味
彼女に誘いの手を差し伸べてる?

こんな閉塞感のある空間で
息苦しい中にいるより
目的地でもない
次の駅で降りようと
誘うってことは

これからの人生にもあるように
決められたレールの上をいくんじゃなく
自分の意思を変えてでも
自由に動いて行こうという

恋愛も仕事も
自分の感性で動こうよと
促しているようにも取れる。

僕と一緒に行動しようよ
僕と一緒に付き合ってよ
と誘いの言葉


君ももちろん 降りるんだろうね
でも君はそのまま
行ってもいいよ

でこの歌詞は終わってる
なんとも
尻切れで…
でも、君はそのまま
行ってもいいよ

あの頃の時代背景

相手を尊重するその心使いが
君は君で…と促す言葉

君はそのまま
行ってもいいよ…

一緒に行こうよではないんだね

個人の意思
個人の自由

地下鉄から降りて 歩き出そう
と思う
その行動からも

自由は自分で決めること
という
メッセージがどこか
刷り込まれてるのか?

色々考えて聞いてみると
「地下鉄にのって」
味わい深い。


後年
斉藤和義さんが
「メトロに乗って」という名曲を出した。
こちらも凄くいい歌で

こちらも男女のことを歌ってる

でも
男の方が
女のひとを引っ張っていく
エスコートする心がよく伝わる
思いやる心が
メトロにのってだ。

変わりゆく街へ出ようと誘う。
二人で見に行こうと…


始まったばかりの恋と
恋愛中の男女では
地下鉄(メトロ)にのった
感覚が違うんだろう。

時代は変われど
男と女

そばにいてほしいと願うその気持ちはどちらの歌からも伝わってくる。



猫 が歌う
地下鉄にのって

ハーモニーがいい。
田口さんのボーカルもいい!