明日の葉っぱ(8×8)=69

思いつくまま 気のむくまま書いてます。

繭 

2021-03-20 12:40:00 | 散文 詩 
包み込むように
シルクの波が
音と光を
遮断して

吹き出しの言葉に
どんな気持ちを
貼り付けようか?

吐息混じりの
静寂から
他の雑音に混じって
欲望を駆り立てる
2秒前

サナギから
蝶へ
繭の中にくるまって
美しく身に纏った
恋模様の羽根に

高く高く
登りつめていく
その先に
感情の振り幅は
どちら側にも
行き当たらない
奥へ奥へと
伸ばした指先に
触れた柔らかい
やさしい温もり

光が差し込むその先は
影のまんま
薄い網目の隙間から

ふっくらと
ほっそりと
滴り落ちる雫を
手のひらにあつめて
小さく
息を吹きかける

クルクルと踊りだす
キラキラのカケラ

震える足先
弓なりの
背骨の湾曲が
飛び立つ時を
示してる






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