雀庵の「大戦序章/22)プーチン流“強殺鬼”ロシア封じ込めを」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/455 2022/4/6/水】普通は発狂したことを本人は公表しないものだが、それは何故か。例えば面接で「精神病で入院していました」と言えば、まあ、採用はされないし、前科者と同じように忌避されるだろう。「ワケアリの人々の社会復帰に協力を」と言われても普通の人はたじろぐ。自分に不都合な事を隠すのはごく普通のことだろう。
引退ヂヂイの小生は前科や発狂病歴の怪しい過去をブログでは公表しているが、これは「善人を装って異論を叩くポリコレ教信者」を威嚇するためである。彼らは過去のみならず「今」の政敵を叩くのも大好きな重症発狂患者だから、「俺を叩くと痛い目に遭うぜ、いつ再発するか分からん、自分で自分が怖い、その上に俺はビョーキだから不起訴という特権階級だ、まったく日本はいい国だよ、ふっふっふっ・・・」、これにはさすがのポリコレ野郎もタジログだろうという深謀遠慮があるからだ。備えあれば患いなし。ふっふっふっ・・・
しかし今の世はアカとシロは断絶しているようで、敵の言論を叩くという面倒なことはせず、互いにシカトしているみたいだ。今のアカは「暴力で政敵を叩く」のは選挙時の無礼講の時に限定しているよう。まあ“住み分け”だが、大戦の時代は挙国一致が求められるから、第2次大戦前のドイツみたいに多くの国で左右対立が暴力化するのではないか。嫌な予感はよく当たるから注意した方がいい。
日本のマスコミでまともな新聞は産経、読売、日経あたりで、それ以外は共同通信の怪しい外報や社内外のリベラル≒アカモドキの言論を鵜呑みにしているアカかピンクのメディアが多いようだ。米国なんぞでもまともなのはウォールストリートジャーナル、ブルーグバーグニュース、FOXニュース、ロイターあたりではないか。CNNは左に寄り過ぎて視聴率が激減したために右に舵を切ったとか。節操よりカネ・・・エゲツナイが、まあ、日本の怪しいマスコミも右寄りになっていくだろう。
菩提寺のNさんからメールが来た。「今度の4月〇日の写経会の件ですが、修一さんにお話しして頂く予定でおりましたが、私が情けなくも濃厚接触者になってしまい、延期にさせていただきたくご連絡申し上げました。5月に写経会がありますので、その時お話しして頂いても差し支えありませんでしょうか? こちらからお願いしておいて、急な変更なのですが、とても役に立つお話しなので是非お聞かせ頂きたいと思っております」。早速「了解」の返信をしたが、余計なことも書き添えた。
<体調は如何ですか。発症しないよう祈っています。「濃厚接触」・・・不謹慎ながら何となく色っぽい表現ですね。織田作之助の「夫婦善哉」を思い出しました。
《柳吉は二十歳の蝶子のことを「おばはん」と呼ぶようになった。「おばはん小遣い足らんぜ」そして三円ぐらい手に握ると、昼間は将棋などして時間をつぶし、夜は二ツ井戸の「お兄ちゃん」という安カフェへ出掛けて、女給の手にさわり、「僕と共鳴せえへんか」そんな調子だった》
お釈迦さまは毒キノコにあたって苦しまれた。それでも最期まで修行者を励ました。「諸行無常、すべては過ぎ去る。だからこそ今を一所懸命に生きよ、怠ることなく道を求めよ」
日本に仏教、神道、儒教陽明学(武士道)があって、それぞれが具合よく「共鳴」したから「敷島の大和心を人問わば 朝日に匂う山桜花」に開花した。日本的な多神教で、多分これは世界史的な「奇跡」ではないか。
散歩コースにある神道の丸山教本庁と真言宗豊山派稲荷山光明院が睨めっこしているのを見ると、一神教の国と違って穏やかなものだと先人の知恵に敬服します>
織田作の「螢」は薄幸ながら諦観ではなく、一所懸命に生きる女を美しく描いており、実に感動的だが、現実には「今を一所懸命に生きる」なんて容易なことではない。子供にも読ませたら読書感想文で表彰されたようだ。遠い昔の話だが・・・
病を抱え、命旦夕に迫る老いの身ながら、蛍の如く精一杯、小さな光を灯していきたい・・・なんて美しいなあ、しかし、現実は文学の世界ではないから、どうしてもエゲツナイ。旧三井物産を支えた石田禮助曰く「粗にして野だが卑ではない」、小生は「粗にして野だが謀でもある」、小さくてもアジテーターがいいなあ。マキャベリ曰く――
<国家は全て、いかなる時代であっても、いかなる政体であっても、自らを守るために、力と思慮を必要としてきた。軍事力不要論ほど軽率なものはない。我が国を「侵略できる」と思う者は敵であるが、「防衛できる」と危機感を持たない、あるいは過信する者も敵なのである。防衛を他者に任せて「自国の安全を保たれる」と思って存続できた国はない。国家は軍事力なしに存続は不可能であり、亡国を免れない>
エゲツナイが今でも国際社会では「軍事力なしに存続は不可能であり、亡国を免れない」のである。防衛を米国に任せて戦後復興に集中した日本は経済大国になったが、有象無象の魑魅魍魎が跋扈する外交においては、日本人は純粋無垢の幼児並のオツムに退化してしまった。露助のウクライナ侵略などで目覚めていくだろうが、ビンタ3発のショック療法で殴られないと覚醒は難しいかもしれない。
プーチン・ロシアのウクライナ侵略を如何せん。米国の戦略家エドワード・ルトワックの「戦争にチャンスを与えよ」を読んでいたら随分エゲツナイことが書いてあった。
「ウクライナの国土統一は米の国益ではない。一方で“米国に協力的なプーチン”は米の国益である。つまり米国はプーチンを侮辱するのを止めて交渉すべきである。米国の外交はNATO、EU、OECDといった多元的な機関を通じて行うべきではない。単独で各国の反ロシア、反プーチン勢力、さらにロシア国内の反プーチン勢力にもアプローチし、それらの結束を図るのだ。
その上でプーチンと交渉するのである。「我々はあなたが困るような大きなトラブルを起こす用意があるが、もし対中国問題で協力するなら、ウクライナの大統領を親ロシア派にすげ替えてもいい」と持ちかけるのだ。
その前提として踏まえておくべきは、中国がさらに強力になれば、ロシアも反中同盟に入ってこざるを得なくなる、ということである。確かにプーチンは「今日の敵」に見えるかも知れない。しかし明日の世界を見据えれば、プーチンを侮辱して追い込み過ぎるのは、考えものなのである>
これは2017年の論稿だが、「米国は、親露派と内戦しているウクライナに関与するより、むしろプーチンを篭絡して中国包囲網に取り込んだ方がいい」という提言だ。ウクライナは大した問題ではない、米国にとって最大の脅威は中国なのだから、プーチンを反中陣営に迎えた方が得策だ、というわけだ。
ところがそれから4~5年後の本年2月にプーチンは一気にウクライナに侵攻した。「まさか!」の開戦であり、小生は「プーチン発狂!」とびっくりしたが、ルトワック氏も驚いたようだ。
産経2022/2/26「E.ルトワック氏に聞く プーチン体制 終焉の始まりか」から。
<プーチンが国際社会の警告をよそにウクライナ侵攻に踏み切った目的は、ゼレンスキー政権を転覆して親露派政権を樹立し、同国をロシア連邦に編入することだ。その一環として、2014年のウクライナ騒乱で失脚してロシアに亡命したヤヌコビッチ元大統領の復帰を画策していると思われる。
だが、傀儡政権を早期に樹立できたとしても、その後の事態はプーチンに厳しい展開となるだろう・・・かつて露軍高官を務めた友人は「プーチンは『親露派住民をジェノサイドから守るため』などの幼稚な嘘を理由に開戦した。まったく不必要な戦いだ」と不満を述べていた。他のロシアの友人らの見方も同様だった>
上記から3週間後の産経2022/3/19にルトワック氏は「中露に『世界はG7主導』の教訓」でこう説いている。
<ロシアによるウクライナ侵攻をめぐっては、非常に興味深く、そして予期しない重要な発見があった。それは、世界は今も先進7カ国(G7)によって率いられているという現実だ。
この数十年間、専門家と称する人たちや、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で講演するような経済人や政治家は、世界で「力の拡散」が進んでいると唱えてきた。日米欧などの主要国で構成されるG7が弱体化し、代わりに中国やロシア、トルコなどの新興国を含む20カ国・地域によるG20の時代が到来している、という主張だ。
G7の一員である米英独などを主体とする北大西洋条約機構(NATO)も、ドイツなどが国防への投資を怠ってきたことから弱体化が指摘されてきた。ロシアは、そうした現状を見越して侵攻に踏み切ったわけだが、その瞬間からNATOは逆に極めて強力な組織に変貌を遂げた・・・NATOは目を覚ましたのだ。
NATOに呼応して、伝統的な中立国のフィンランドとスウェーデンもウクライナに武器を供与するという歴史的決断を下した。しかも米英や日独仏などが一斉にその気になれば、制裁措置を通じてロシアを世界経済から完全に切り離すことができることも示された。ロシアはデフォルト(債務不履行)の危機に陥っている>
ルトワックの同志である奥山真司/地政学・戦略学者/国際地政学研究所上席研究員「ロシアは何を見逃していたのか? ルトワックの『逆説的論理』で考察する」SAKISIRU 2022/4/3から。
<★「パラドキシカル・ロジカル」で戦況を眺める:ルトワックは、意思を持った者(アクター)同士が互いに相手を出し抜き、殺し・殺されないようにすることによって状況がダイナミックに進展するというメカニズムを「パラドキシカル・ロジック」(逆説的論理)と定義づけた。
わかりづらいため、私が人に説明する際には「アクションとリアクションがある」とすることにしている。これにより、戦争や戦略における「敵対する二者の決闘」という本質がわかりやすくとらえられる。この「アクションとリアクション」という観点から、ウクライナ情勢を戦争前にさかのぼって検証したい。
★8年前とは違っていたウクライナ軍:今回の紛争が始まる前から発生していたにもかかわらず「見逃されていたリアクション」として挙げられるのが「ウクライナの準備」である。専門家の間ではほぼ常識であるが、ウクライナは2014年のクリミア半島や東部のドンバス地方へのロシア軍の侵攻以降、今回の侵攻が始まるまでにすでに8年に渡って実質的に戦争状態にあった。国土防衛隊を組織し、次なる侵攻に備えて軍全体を大改革している。
北大西洋条約機構(NATO)に所属する国々はこれをきっかけに、当時ボロボロだったウクライナ軍に対して軍事顧問団を派遣して軍の訓練に当たってきた。実に300人を超えるウクライナ軍の士官たちがアメリカの軍事教育機関に留学しており、カナダのような国までがウクライナの治安部隊に訓練を行っていたほどだ。
つまりウクライナは、2014年の侵攻というロシアのアクションを受けて、その「リアクション」として次の侵攻に(西側からの援助を含めて)綿密に備えていたのである。 こうしたウクライナの「リアクション」を軽視していたプーチン大統領は、今回の侵攻が始まる前の時点ですでに失敗を犯していた、と言える。
★ロシアが見逃した「5つのリアクション」:さらに2月24日にいざ戦争が始まってからも、「見逃されていたリアクション」があったことが発覚している。以下では簡潔に5点ほど指摘しておきたい。
第一に、「ウクライナ軍と市民の抵抗が予想以上に激しかった」というものだ。多くの報道がこの点を指摘しているが、これによってプーチンは短期決戦という当初の計画を変更せざるを得ず、ロシア軍部の発表にもその焦りが見える報道が出てきている。
第二に、EUやNATOの結束だ。ロシアによるウクライナへの侵攻、そしてマリウポリの無差別都市攻撃に見られるウクライナ市民の被っている惨状や人道危機などにより、バイデン大統領が先日「NATOはこれまでにないほど結束している」と述べた通りの状態を実現している。たとえば欧州をはじめとする世界の金融機関によるロシアに対する経済制裁(SWIFTからの排除など)が予想以上に素早く決定したことも「リアクション」だが、こうしたリアクションをロシアがどこまで予期していたか。
個別に見ても、ドイツが当初の自省的な態度から一変させてウクライナへの対戦車兵器や対空兵器を供給や、国防費2%以上への増額決定、フランスがトルコやギリシャとマリウポリの人道支援をトルコやギリシャと共に決定したことなどが挙げられる。
いずれも今回のロシアの「蛮行」に恐怖を感じた他の国々による「リアクション」であり、各国の結束は侵攻前よりも断然、高まった。ちなみに国際関係論ではこのような脅威を受けた国が対抗するためにとる行動を「バランシング」(balancing)と呼ぶ。
★プーチンが取る「あらゆるリアクション」とは:第三に、ロシアが化学・生物兵器を使用する可能性があるということだ。戦場で失敗が見えつつあるロシア軍だが、英語圏のメディアでは「角(コーナー)に追い詰められたプーチン」(Cornered Putin)というタイトルの記事でも説明されているように、「必死になったプーチンはあらゆる手段を使う」という意味で事態をエスカレートさせる可能性が高まっていることを指摘している。これはウクライナと、それを支援する西側の「成功」というアクションが、プーチンに「リアクション」という形で危険な手段を考えさせていることになる。
第四に、負けつつあるロシアが、今回の軍事的失敗を受けて教訓を学ぶということだ。これまでの歴史を振り返っても、ソ連時代を含めたロシアというのは戦場での敗北をすぐさま教訓に変えて、長期戦になると終盤で相手よりもうまい戦い方をするような順応性を持っていることがわかっている。もちろん軍が短期で完全に崩壊してしまえばその教訓は活かされないが、ロシア軍もやられっぱなしではない。長期化すれば「学んだロシア軍」はウクライナや西側にとって脅威となる。
★ヒトラーに化けたプーチン:第五に、フランスのマクロンが5月の大統領選挙において再選確実になっていることだ。これはもちろん、現職のマクロン大統領がプーチンとの連続電話会議などを通じてEUの首脳たちの中でも存在感を示していることが最大の理由ではあろう。だが同時に選挙のライバルとなるはずだった候補者たちが戦争開始前までプーチンを絶賛していたことが、マクロンの再選を確実なものにさせている。右派として名をはせたマリーヌ・ル・ペン候補にいたっては選挙パンフレットにプーチンと握手していた写真を掲載していたが、印刷していた120万部の回収に追い込まれた。
つまりマクロンのような中道派に対抗する形で保守、もしくは極右的な政策を標榜していたフランスの大統領選の候補者たちも、自分たちが目指すべき「理想のアイドル」として持ち上げていたプーチンが「ヒトラー」に化けてしまったために非難せざるを得なくなり、結果的に現職のマクロン大統領を極めて有利にしてしまったのだ。プーチンのウクライナ侵攻という「アクション」は、このような多くの「見逃されていたリアクション」を引き起こしたのだ・・・
日本は今回の戦争に直接関わっているわけではない。だが、今後訪れることが確実視されている不安定な国際情勢をしたたかに生き残っていくためには、日本のリーダーたちは「見逃されていたリアクション」や、自らのアクションが引き起こすであろう影響を考慮できるような戦略的な視点を身につけておく必要があるだろう>
危機感のない平和ボケの日本人は、現在のロシアによるウクライナ侵略を「遠国の戦争」くらいにしか思っていないだろう。
荷風の「断腸亭日乗」の昭和16/1941年12月12日、日米開戦直後の日記によれば、街のあちこちに戦意高揚のポスターが掲げられたとある。その中に「屠(ほふ)れ英米 我らの敵だ 進め一億 火の玉だ」とあり、これをもじって「むかし英米 我らの師 困る億兆 火の車」というポスターが共同便所に貼ってあったという。「哺下(夕刻)向嶋より玉の井を歩む。両処とも客足平日に異らずといふ・・・」
ひどい目にあったり、特に負け戦だと「戦争は二度と御免」になるが、勝ったら「イケイケドンドン」、あるいは負けなければ国民は「次回は勝つ!」と元気になるようだ。
ウォールストリートジャーナル4/4が社説で「プーチン氏の『戦略的敗北』ではない 領土拡張を認める停戦で決着すれば、ロシアは将来も脅威であり続ける」と書いていたが、その通りだろう。露助の領土拡張を断固として阻止すべし。西側諸国が徹底的なロシア封じ込めを堅持しプーチン一派を排除しなければ、プーチン流強盗殺人鬼ロシアはこれからも悪事を重ねる。それは習近平・中共を勢いづかせることになる。中露北に対する包囲網の維持・強化と日本、台湾の核武装は喫緊の課題である。
・・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
まぐまぐID 0001690154「必殺クロスカウンター」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/455 2022/4/6/水】普通は発狂したことを本人は公表しないものだが、それは何故か。例えば面接で「精神病で入院していました」と言えば、まあ、採用はされないし、前科者と同じように忌避されるだろう。「ワケアリの人々の社会復帰に協力を」と言われても普通の人はたじろぐ。自分に不都合な事を隠すのはごく普通のことだろう。
引退ヂヂイの小生は前科や発狂病歴の怪しい過去をブログでは公表しているが、これは「善人を装って異論を叩くポリコレ教信者」を威嚇するためである。彼らは過去のみならず「今」の政敵を叩くのも大好きな重症発狂患者だから、「俺を叩くと痛い目に遭うぜ、いつ再発するか分からん、自分で自分が怖い、その上に俺はビョーキだから不起訴という特権階級だ、まったく日本はいい国だよ、ふっふっふっ・・・」、これにはさすがのポリコレ野郎もタジログだろうという深謀遠慮があるからだ。備えあれば患いなし。ふっふっふっ・・・
しかし今の世はアカとシロは断絶しているようで、敵の言論を叩くという面倒なことはせず、互いにシカトしているみたいだ。今のアカは「暴力で政敵を叩く」のは選挙時の無礼講の時に限定しているよう。まあ“住み分け”だが、大戦の時代は挙国一致が求められるから、第2次大戦前のドイツみたいに多くの国で左右対立が暴力化するのではないか。嫌な予感はよく当たるから注意した方がいい。
日本のマスコミでまともな新聞は産経、読売、日経あたりで、それ以外は共同通信の怪しい外報や社内外のリベラル≒アカモドキの言論を鵜呑みにしているアカかピンクのメディアが多いようだ。米国なんぞでもまともなのはウォールストリートジャーナル、ブルーグバーグニュース、FOXニュース、ロイターあたりではないか。CNNは左に寄り過ぎて視聴率が激減したために右に舵を切ったとか。節操よりカネ・・・エゲツナイが、まあ、日本の怪しいマスコミも右寄りになっていくだろう。
菩提寺のNさんからメールが来た。「今度の4月〇日の写経会の件ですが、修一さんにお話しして頂く予定でおりましたが、私が情けなくも濃厚接触者になってしまい、延期にさせていただきたくご連絡申し上げました。5月に写経会がありますので、その時お話しして頂いても差し支えありませんでしょうか? こちらからお願いしておいて、急な変更なのですが、とても役に立つお話しなので是非お聞かせ頂きたいと思っております」。早速「了解」の返信をしたが、余計なことも書き添えた。
<体調は如何ですか。発症しないよう祈っています。「濃厚接触」・・・不謹慎ながら何となく色っぽい表現ですね。織田作之助の「夫婦善哉」を思い出しました。
《柳吉は二十歳の蝶子のことを「おばはん」と呼ぶようになった。「おばはん小遣い足らんぜ」そして三円ぐらい手に握ると、昼間は将棋などして時間をつぶし、夜は二ツ井戸の「お兄ちゃん」という安カフェへ出掛けて、女給の手にさわり、「僕と共鳴せえへんか」そんな調子だった》
お釈迦さまは毒キノコにあたって苦しまれた。それでも最期まで修行者を励ました。「諸行無常、すべては過ぎ去る。だからこそ今を一所懸命に生きよ、怠ることなく道を求めよ」
日本に仏教、神道、儒教陽明学(武士道)があって、それぞれが具合よく「共鳴」したから「敷島の大和心を人問わば 朝日に匂う山桜花」に開花した。日本的な多神教で、多分これは世界史的な「奇跡」ではないか。
散歩コースにある神道の丸山教本庁と真言宗豊山派稲荷山光明院が睨めっこしているのを見ると、一神教の国と違って穏やかなものだと先人の知恵に敬服します>
織田作の「螢」は薄幸ながら諦観ではなく、一所懸命に生きる女を美しく描いており、実に感動的だが、現実には「今を一所懸命に生きる」なんて容易なことではない。子供にも読ませたら読書感想文で表彰されたようだ。遠い昔の話だが・・・
病を抱え、命旦夕に迫る老いの身ながら、蛍の如く精一杯、小さな光を灯していきたい・・・なんて美しいなあ、しかし、現実は文学の世界ではないから、どうしてもエゲツナイ。旧三井物産を支えた石田禮助曰く「粗にして野だが卑ではない」、小生は「粗にして野だが謀でもある」、小さくてもアジテーターがいいなあ。マキャベリ曰く――
<国家は全て、いかなる時代であっても、いかなる政体であっても、自らを守るために、力と思慮を必要としてきた。軍事力不要論ほど軽率なものはない。我が国を「侵略できる」と思う者は敵であるが、「防衛できる」と危機感を持たない、あるいは過信する者も敵なのである。防衛を他者に任せて「自国の安全を保たれる」と思って存続できた国はない。国家は軍事力なしに存続は不可能であり、亡国を免れない>
エゲツナイが今でも国際社会では「軍事力なしに存続は不可能であり、亡国を免れない」のである。防衛を米国に任せて戦後復興に集中した日本は経済大国になったが、有象無象の魑魅魍魎が跋扈する外交においては、日本人は純粋無垢の幼児並のオツムに退化してしまった。露助のウクライナ侵略などで目覚めていくだろうが、ビンタ3発のショック療法で殴られないと覚醒は難しいかもしれない。
プーチン・ロシアのウクライナ侵略を如何せん。米国の戦略家エドワード・ルトワックの「戦争にチャンスを与えよ」を読んでいたら随分エゲツナイことが書いてあった。
「ウクライナの国土統一は米の国益ではない。一方で“米国に協力的なプーチン”は米の国益である。つまり米国はプーチンを侮辱するのを止めて交渉すべきである。米国の外交はNATO、EU、OECDといった多元的な機関を通じて行うべきではない。単独で各国の反ロシア、反プーチン勢力、さらにロシア国内の反プーチン勢力にもアプローチし、それらの結束を図るのだ。
その上でプーチンと交渉するのである。「我々はあなたが困るような大きなトラブルを起こす用意があるが、もし対中国問題で協力するなら、ウクライナの大統領を親ロシア派にすげ替えてもいい」と持ちかけるのだ。
その前提として踏まえておくべきは、中国がさらに強力になれば、ロシアも反中同盟に入ってこざるを得なくなる、ということである。確かにプーチンは「今日の敵」に見えるかも知れない。しかし明日の世界を見据えれば、プーチンを侮辱して追い込み過ぎるのは、考えものなのである>
これは2017年の論稿だが、「米国は、親露派と内戦しているウクライナに関与するより、むしろプーチンを篭絡して中国包囲網に取り込んだ方がいい」という提言だ。ウクライナは大した問題ではない、米国にとって最大の脅威は中国なのだから、プーチンを反中陣営に迎えた方が得策だ、というわけだ。
ところがそれから4~5年後の本年2月にプーチンは一気にウクライナに侵攻した。「まさか!」の開戦であり、小生は「プーチン発狂!」とびっくりしたが、ルトワック氏も驚いたようだ。
産経2022/2/26「E.ルトワック氏に聞く プーチン体制 終焉の始まりか」から。
<プーチンが国際社会の警告をよそにウクライナ侵攻に踏み切った目的は、ゼレンスキー政権を転覆して親露派政権を樹立し、同国をロシア連邦に編入することだ。その一環として、2014年のウクライナ騒乱で失脚してロシアに亡命したヤヌコビッチ元大統領の復帰を画策していると思われる。
だが、傀儡政権を早期に樹立できたとしても、その後の事態はプーチンに厳しい展開となるだろう・・・かつて露軍高官を務めた友人は「プーチンは『親露派住民をジェノサイドから守るため』などの幼稚な嘘を理由に開戦した。まったく不必要な戦いだ」と不満を述べていた。他のロシアの友人らの見方も同様だった>
上記から3週間後の産経2022/3/19にルトワック氏は「中露に『世界はG7主導』の教訓」でこう説いている。
<ロシアによるウクライナ侵攻をめぐっては、非常に興味深く、そして予期しない重要な発見があった。それは、世界は今も先進7カ国(G7)によって率いられているという現実だ。
この数十年間、専門家と称する人たちや、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で講演するような経済人や政治家は、世界で「力の拡散」が進んでいると唱えてきた。日米欧などの主要国で構成されるG7が弱体化し、代わりに中国やロシア、トルコなどの新興国を含む20カ国・地域によるG20の時代が到来している、という主張だ。
G7の一員である米英独などを主体とする北大西洋条約機構(NATO)も、ドイツなどが国防への投資を怠ってきたことから弱体化が指摘されてきた。ロシアは、そうした現状を見越して侵攻に踏み切ったわけだが、その瞬間からNATOは逆に極めて強力な組織に変貌を遂げた・・・NATOは目を覚ましたのだ。
NATOに呼応して、伝統的な中立国のフィンランドとスウェーデンもウクライナに武器を供与するという歴史的決断を下した。しかも米英や日独仏などが一斉にその気になれば、制裁措置を通じてロシアを世界経済から完全に切り離すことができることも示された。ロシアはデフォルト(債務不履行)の危機に陥っている>
ルトワックの同志である奥山真司/地政学・戦略学者/国際地政学研究所上席研究員「ロシアは何を見逃していたのか? ルトワックの『逆説的論理』で考察する」SAKISIRU 2022/4/3から。
<★「パラドキシカル・ロジカル」で戦況を眺める:ルトワックは、意思を持った者(アクター)同士が互いに相手を出し抜き、殺し・殺されないようにすることによって状況がダイナミックに進展するというメカニズムを「パラドキシカル・ロジック」(逆説的論理)と定義づけた。
わかりづらいため、私が人に説明する際には「アクションとリアクションがある」とすることにしている。これにより、戦争や戦略における「敵対する二者の決闘」という本質がわかりやすくとらえられる。この「アクションとリアクション」という観点から、ウクライナ情勢を戦争前にさかのぼって検証したい。
★8年前とは違っていたウクライナ軍:今回の紛争が始まる前から発生していたにもかかわらず「見逃されていたリアクション」として挙げられるのが「ウクライナの準備」である。専門家の間ではほぼ常識であるが、ウクライナは2014年のクリミア半島や東部のドンバス地方へのロシア軍の侵攻以降、今回の侵攻が始まるまでにすでに8年に渡って実質的に戦争状態にあった。国土防衛隊を組織し、次なる侵攻に備えて軍全体を大改革している。
北大西洋条約機構(NATO)に所属する国々はこれをきっかけに、当時ボロボロだったウクライナ軍に対して軍事顧問団を派遣して軍の訓練に当たってきた。実に300人を超えるウクライナ軍の士官たちがアメリカの軍事教育機関に留学しており、カナダのような国までがウクライナの治安部隊に訓練を行っていたほどだ。
つまりウクライナは、2014年の侵攻というロシアのアクションを受けて、その「リアクション」として次の侵攻に(西側からの援助を含めて)綿密に備えていたのである。 こうしたウクライナの「リアクション」を軽視していたプーチン大統領は、今回の侵攻が始まる前の時点ですでに失敗を犯していた、と言える。
★ロシアが見逃した「5つのリアクション」:さらに2月24日にいざ戦争が始まってからも、「見逃されていたリアクション」があったことが発覚している。以下では簡潔に5点ほど指摘しておきたい。
第一に、「ウクライナ軍と市民の抵抗が予想以上に激しかった」というものだ。多くの報道がこの点を指摘しているが、これによってプーチンは短期決戦という当初の計画を変更せざるを得ず、ロシア軍部の発表にもその焦りが見える報道が出てきている。
第二に、EUやNATOの結束だ。ロシアによるウクライナへの侵攻、そしてマリウポリの無差別都市攻撃に見られるウクライナ市民の被っている惨状や人道危機などにより、バイデン大統領が先日「NATOはこれまでにないほど結束している」と述べた通りの状態を実現している。たとえば欧州をはじめとする世界の金融機関によるロシアに対する経済制裁(SWIFTからの排除など)が予想以上に素早く決定したことも「リアクション」だが、こうしたリアクションをロシアがどこまで予期していたか。
個別に見ても、ドイツが当初の自省的な態度から一変させてウクライナへの対戦車兵器や対空兵器を供給や、国防費2%以上への増額決定、フランスがトルコやギリシャとマリウポリの人道支援をトルコやギリシャと共に決定したことなどが挙げられる。
いずれも今回のロシアの「蛮行」に恐怖を感じた他の国々による「リアクション」であり、各国の結束は侵攻前よりも断然、高まった。ちなみに国際関係論ではこのような脅威を受けた国が対抗するためにとる行動を「バランシング」(balancing)と呼ぶ。
★プーチンが取る「あらゆるリアクション」とは:第三に、ロシアが化学・生物兵器を使用する可能性があるということだ。戦場で失敗が見えつつあるロシア軍だが、英語圏のメディアでは「角(コーナー)に追い詰められたプーチン」(Cornered Putin)というタイトルの記事でも説明されているように、「必死になったプーチンはあらゆる手段を使う」という意味で事態をエスカレートさせる可能性が高まっていることを指摘している。これはウクライナと、それを支援する西側の「成功」というアクションが、プーチンに「リアクション」という形で危険な手段を考えさせていることになる。
第四に、負けつつあるロシアが、今回の軍事的失敗を受けて教訓を学ぶということだ。これまでの歴史を振り返っても、ソ連時代を含めたロシアというのは戦場での敗北をすぐさま教訓に変えて、長期戦になると終盤で相手よりもうまい戦い方をするような順応性を持っていることがわかっている。もちろん軍が短期で完全に崩壊してしまえばその教訓は活かされないが、ロシア軍もやられっぱなしではない。長期化すれば「学んだロシア軍」はウクライナや西側にとって脅威となる。
★ヒトラーに化けたプーチン:第五に、フランスのマクロンが5月の大統領選挙において再選確実になっていることだ。これはもちろん、現職のマクロン大統領がプーチンとの連続電話会議などを通じてEUの首脳たちの中でも存在感を示していることが最大の理由ではあろう。だが同時に選挙のライバルとなるはずだった候補者たちが戦争開始前までプーチンを絶賛していたことが、マクロンの再選を確実なものにさせている。右派として名をはせたマリーヌ・ル・ペン候補にいたっては選挙パンフレットにプーチンと握手していた写真を掲載していたが、印刷していた120万部の回収に追い込まれた。
つまりマクロンのような中道派に対抗する形で保守、もしくは極右的な政策を標榜していたフランスの大統領選の候補者たちも、自分たちが目指すべき「理想のアイドル」として持ち上げていたプーチンが「ヒトラー」に化けてしまったために非難せざるを得なくなり、結果的に現職のマクロン大統領を極めて有利にしてしまったのだ。プーチンのウクライナ侵攻という「アクション」は、このような多くの「見逃されていたリアクション」を引き起こしたのだ・・・
日本は今回の戦争に直接関わっているわけではない。だが、今後訪れることが確実視されている不安定な国際情勢をしたたかに生き残っていくためには、日本のリーダーたちは「見逃されていたリアクション」や、自らのアクションが引き起こすであろう影響を考慮できるような戦略的な視点を身につけておく必要があるだろう>
危機感のない平和ボケの日本人は、現在のロシアによるウクライナ侵略を「遠国の戦争」くらいにしか思っていないだろう。
荷風の「断腸亭日乗」の昭和16/1941年12月12日、日米開戦直後の日記によれば、街のあちこちに戦意高揚のポスターが掲げられたとある。その中に「屠(ほふ)れ英米 我らの敵だ 進め一億 火の玉だ」とあり、これをもじって「むかし英米 我らの師 困る億兆 火の車」というポスターが共同便所に貼ってあったという。「哺下(夕刻)向嶋より玉の井を歩む。両処とも客足平日に異らずといふ・・・」
ひどい目にあったり、特に負け戦だと「戦争は二度と御免」になるが、勝ったら「イケイケドンドン」、あるいは負けなければ国民は「次回は勝つ!」と元気になるようだ。
ウォールストリートジャーナル4/4が社説で「プーチン氏の『戦略的敗北』ではない 領土拡張を認める停戦で決着すれば、ロシアは将来も脅威であり続ける」と書いていたが、その通りだろう。露助の領土拡張を断固として阻止すべし。西側諸国が徹底的なロシア封じ込めを堅持しプーチン一派を排除しなければ、プーチン流強盗殺人鬼ロシアはこれからも悪事を重ねる。それは習近平・中共を勢いづかせることになる。中露北に対する包囲網の維持・強化と日本、台湾の核武装は喫緊の課題である。
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