平和を望むならば有事に備えよ
“シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」381/通算812 2025/令和7年4/7 月曜】 4/5の土曜日は久し振りの快晴で、小生もガタが来た腰を完全武装して二か領用水路沿いの染井吉野の桜の花見を満喫した。染井吉野はド派手で迫力は凄いが、その中に一本だけ昔ながらの緑樹を交ぜた自然の桜(ヤマザクラ)があり、小生は「ああ、いいなあ、自然の美しさ、自然の匂いがある」ととても気に入っている。
小生は清く正しく美しく、というガラではまったくないが、地味ではあっても「連帯を求めるも孤立を恐れず、小生もそうでありたい」・・・そんなことを思いながら元気そうに背を伸ばし腕を振って歩いていたら、上から下まで真っ白な服を着た女性からお辞儀された。え、何なんだ、この人は?と怪訝な顔をしていたら、マスクと帽子を取ってニヤッと笑う・・・なんとカミサンだった! それにしても上から下まで真っ白な服・・・そうだ、カミサンは看護婦をリタイアしたものの免許は持っており、今は主に小生をケアしているが、気分は今でも「白衣の天使」なのである。
奄美大島生まれのカミサンは高校を卒業すると看護婦を目指して東京に出て、半年間レクチャーやイロハの教育を受けたのちに「戴帽式」という、一定の課程を修了した看護婦の頭にナースキャップを載せる儀式を受けるのだ。看護婦としての職能意識を高めるために「われは心より医師を助け、わが手に託されたる人々の幸のために身を捧げん」という「ナイチンゲール誓詞」を唱える。今や小生は彼女の恰好の患者、というわけ。有難いことである。
昼食後にカミサンが「トランプの政治について述べよ」と言う。産経を読んでも普通の健全な人はよく分からないだろう。小生自身も「トランプのホンネ」が何なのか分からないから困惑することが多い。で、以下のレポートを書いてカミサンに渡した。
<トランプはロナルド・レーガン大統領を目指している。レーガンは役者出身、ソ連を自滅に追い込み没落させた。レーガンは中曾根康弘総理と仲が良かった。レーガンはテロに襲われて重傷を負った。
トランプは歴史に名を残したい。人気TV番組で有名になった。知名度抜群。トランプは安倍晋三総理と仲良しになった。トランプはテロに襲われて怪我をしたが、立ち上がって「Make America Grate Again」と叫んだ。?? このセリフを最初に唱えたのはレーガンである。
トランプはロシア、中共、北朝鮮などのゴロツキ独裁国家を没落させられるか。それをできたらレーガンと並ぶ偉大な大統領として名を残すことになる。その初心を貫けるかどうか、今のところは不明である>以上
・・・・・・・・・・・・・・
「フォーリン・アフェアーズ ジャパン ニューズレター4月6日」のメールが届いたのでチェックしていたら「5月号以降はデジタルマガジンなどに変更する」と言う。カネがかかるし置く場所にも苦労する「紙の時代」は終わったという判断のよう。ちょっと寂しいが・・・米国の容共左派的「私は正義病」の民主党のオピニオン誌みたいだったから、民主党が野党に転落した今は購読者も随分減ったのだろう。それでも一度アカ、一生アカだから4月号でも「支離滅裂な関税政策」などとトランプ共和党政権を叩いている。以下、引用すると――
<◎:対中デカップリング――衝撃を抑え、効果を最大化するには 平時に対中デカップリング(政治と経済の分離)を強行すれば、ワシントンがまさに回避したい紛争へ北京を向かわせる恐れがある。日本、韓国、オーストラリアを含むパートナー諸国は大きな代償を払うことになる。むしろワシントンは、危機に備えて、デカップリングを温存することで、対中抑止力を維持すべきだ>
<◎:米中衝突と世界経済戦争――その経済・貿易リスクを低下させるには 中国経済との全面的なデカップリングを直ちに試みるのは、世界経済戦争を誘発しかねない危険なギャンブルだ。むしろ、重要な製品や物資のサプライチェーンを中国から国内や友好国へリショアリング(移転)しつつも、それほど重要でないサプライチェーンは危機に直面しても(短期的には維持し)長期的に切り離していく措置をとるべきだ>
<◎:勢力圏の復活――停戦交渉は第2のヤルタなのか パワーポリティクス(軍事力を中心とした権力を行使、または背景にして、国家の利益を追求しようとする政策)の復活をけん引する米中ロが、いずれも「わが国を再び偉大な国に」というストーリーを掲げる指導者に率いられているのは偶然ではないだろう。かつての偉大さを取り戻すには、中国にとっては、台湾だけでは十分ではなく、ロシアにとっても、ウクライナだけでは、プーチンのビジョンを満たすことはできない。アメリカもカナダ併合を視野に入れ始めている。現在の諸大国は、1945年のヤルタ会談で連合国首脳が世界地図を書き換えたように、新しい世界秩序を形作ろうとしている>
・・・・・・・・・・・・・・
そうだ、1945年の米国主導の世界秩序が賞味期限を迎え、トランプも日本など先進国も「新しい世界秩序を形作ろうとしている」のだ。産経2025/4/7は「敵は誰か、有事に備えよ!」と警告している。一部を転載すると――
<◎:「空自機 中国艦を仮想攻撃 日米演習の概要判明 台湾進攻阻止 日米共同演習は自衛隊と米軍が共に戦うことを想定した 『集団的自衛権』行使」
自衛隊と米軍が昨年2月に実施した日米共同指揮所演習(図上演習)「キーン・エッジ」で、台湾に侵攻する中国軍艦艇に対し、自衛隊機がミサイル攻撃を行う判断が下されたことなど演習の概要が6日、判明した。日米共同演習で本格的に台湾有事を想定したのは初めて。演習の結果は有事の際に自衛隊や米軍が行動する際の指針となる作戦計画に反映されているとみられる・・・>
<◎:「南西防衛へ体制強化 陸自主体の『海上輸送群』発足式」
南西諸島への防衛への輸送力強化を目的とした防衛相直轄の新組織「自衛隊海上輸送群」が6日、拠点を置く海上自衛隊呉基地で発足式を開いた。輸送軍は乗員の約9割を陸自、約1割を海自で構成。中国が海洋進出を強める中、組織の垣根を越え人員や車両、物資を運ぶ能力を高める狙いがある・・・>
以上の記事はたくましくて戦老 but 腰痛ヂヂイの小生も欣喜雀躍、もう少し長生きするか!と元気になったが、現実は甘くなかった。
<◎:「台湾有事『最前線』日本に難題 共同指揮所演習 米と一体化 9条の壁 陸・空自 連携ズレ 『戦争参加』 政治判断の心構えも 中国の実戦的演習 台湾を威圧」>
敵は中露北だけではないのだ。「備えあれば患いなし」ではなく、我らの内なる怠惰は「備えなければ平和が続く」とか「長い物には巻かれよ」という事大主義による妄想に汚染されているとしか言いようがない。未だに国会に共産党や新左翼の連中が議席を維持している国は、先進国では日本だけではないか? まったくアカにつける薬なし・・・憂国ヂヂイの悩みをいかにせん!?
・・・・・・・・・・・・・・・・
産経2025/4/7 江崎道朗・麗澤大学特任教授の「正論 政府は台湾『有事』の対応説明を」から。
<◎:「日本は前線に立つ」 「中国共産党の威圧的な行動に日米は結束して立ち向かう」「西太平洋で有事に直面した場合、日本は前線に立つことになる」
3月30日、中谷元・防衛相との初会談後の記者会見でヘグセス米国防長官がこう述べた。どういう意味なのか。政府は国民に対して説明すべきだ。その際、
1)中国による台湾「有事」の危機が迫りつつあり、
2)その危機は日本の存立にとって無縁ではなく、
3)日本は米国などと共にその危機に対処すべく準備を進めてきており、
4)いざとなれば日本が主体的に対処しなければならない―ことを丁寧に説明すべきだ。
中国は21世紀に入って驚異的な経済発展を遂げ、2010年頃からインド太平洋地域で威圧的な動きを強めるようになった。南シナ海に軍事基地を設け、台湾「統一」を公言し、沖縄・南西諸島海域での軍事行動を繰り返し、いまや我が国の尖閣諸島を連日のように脅かしている。
中国の軍事的台頭に対して日本は幾つかの選択肢があった。第1は、このまま中国の威圧的な対外行動を容認し、中国の影響下に入ることを甘受する道だ。第2は、中国による「力による現状変更」を米国によって抑え込んでもらう道だ。だが、軍事大国となった中国を、もはや米国だけで抑え込むことは困難だ。
◎:中国の威圧的行動に対し 2012年12月に発足した第2次安倍晋三政権は第3の道を選択した。それは、自らの経済発展と防衛力整備、そして自由主義陣営の結集によって中国の威圧的な行動に立ち向かう道だ。
戦後半世紀以上にわたって我が国は安全保障を米国に依存してきた。しかし日本が主体的に動かなければ、貿易立国の基盤である「自由で開かれたインド太平洋」秩序を守れないばかりか、尖閣諸島なども失いかねない。
そこで第2次安倍政権はアベノミクスを掲げて経済成長を目指すとともに2013年、戦後初めて日本独自の国家安全保障戦略を策定し、自由主義陣営を結集するとともに「自分の国は自分で守る」国家体制の再構築に着手した。特定秘密保護法、平和安保法制などを次々と制定して「有事」に対応できる法整備を行い、日米同盟を強化するだけでなく、豪英仏加印などと軍事協力関係を構築してきた。
この国家戦略をさらに強化したのが岸田文雄政権だ2022年12月、反撃能力の保持を謳(うた)った新たな国家戦略を策定し、5年間で43兆円の防衛費を使って防衛力の抜本強化を始めた。具体的には宇宙・サイバー・電磁波などの新たな領域への対応、南西地域の防衛体制の強化、弾薬・燃料などの備蓄、沖縄・南西諸島からの避難計画の策定などだ。
力の信奉者である中国との戦争を回避するためには、こちらも力がないといけない。そう考えて我が国はこの十数年、中国との対話を続ける一方で、日米同盟の抑止力、対処力を向上させ、かつ豪英仏加印といった同志国を糾合してきた。それは何としても台湾「有事」の勃発を阻止し、「自由で開かれたインド太平洋」を守りたいと考えたからだ。
◎:軍事侵攻のリハーサル だが中国の習近平政権は台湾に対する「武力統一」を断念するつもりはなく、台湾周辺で大規模な軍事演習を繰り返している。しかも大規模演習は、恫喝(どうかつ)目的の訓練ではなくなりつつある。
米インド太平洋軍のパパロ司令官は2月13日、ホノルル防衛フォーラムにおいて、中国の軍事演習が2022年の6個旅団から2024年夏には42個旅団に拡大し、150隻の艦艇と200の水陸両用戦闘車両が参加する大規模なものに変容したと報告、これらは「単なる演習ではなくリハーサルだ」と警告した。
こうした厳しい情勢判断のもと、米国は2024年12月23日、25会計年度国防権限法を成立させ、実に8950億ドル(約140兆円)もの国防予算を決定した。2015年は5604億ドルだった国防予算を10年で1.5倍近くに増やしたことになる。その狙いは「中国の抑止」だ。米国も必死なのだ。
だが、それでも台湾「有事」を回避できるとは限らない。しかも中国がロシアや北朝鮮と連携して台湾だけでなく、朝鮮半島や南シナ海でも同時に紛争を仕掛けてくるシナリオも想定され、現有の米軍兵力だけでは対応できない恐れがある。
そこでヘグセス米国防長官は今回、日本に対して日本本土だけでなく西太平洋(台湾や南シナ海など)の紛争にも米国と共に対処してほしいと言及したわけだ。
これを機に日本政府は、我が国が直面している危機の実情とこれまでの我が国の取り組みを国民に対して率直に説明し、防衛費の更なる増加と「有事」に向けた本格的な準備、台湾との公的な防衛協力関係の構築、そして自衛隊を軍隊と位置付ける憲法改正などが急務であることを訴えるべきだ。
平和を望むならば、有事に備えなければならない。(えざき みちお)>以上
「平和を望むならば有事に備えよ」、真に正論である。
・・・・・・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! https://note.com/gifted_hawk281/ または ishiifam@minos.ocn.ne.jp までお願いいたします。小生の記事は以下でもお読みいただけます。
渡部亮次郎 「頂門の一針」<ryochan@polka.plala.or.jp>
必殺クロスカウンター ttps://www.mag2.com/m/0001690154.html
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
ishiifam//1951@outlook.jp
“シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」381/通算812 2025/令和7年4/7 月曜】 4/5の土曜日は久し振りの快晴で、小生もガタが来た腰を完全武装して二か領用水路沿いの染井吉野の桜の花見を満喫した。染井吉野はド派手で迫力は凄いが、その中に一本だけ昔ながらの緑樹を交ぜた自然の桜(ヤマザクラ)があり、小生は「ああ、いいなあ、自然の美しさ、自然の匂いがある」ととても気に入っている。
小生は清く正しく美しく、というガラではまったくないが、地味ではあっても「連帯を求めるも孤立を恐れず、小生もそうでありたい」・・・そんなことを思いながら元気そうに背を伸ばし腕を振って歩いていたら、上から下まで真っ白な服を着た女性からお辞儀された。え、何なんだ、この人は?と怪訝な顔をしていたら、マスクと帽子を取ってニヤッと笑う・・・なんとカミサンだった! それにしても上から下まで真っ白な服・・・そうだ、カミサンは看護婦をリタイアしたものの免許は持っており、今は主に小生をケアしているが、気分は今でも「白衣の天使」なのである。
奄美大島生まれのカミサンは高校を卒業すると看護婦を目指して東京に出て、半年間レクチャーやイロハの教育を受けたのちに「戴帽式」という、一定の課程を修了した看護婦の頭にナースキャップを載せる儀式を受けるのだ。看護婦としての職能意識を高めるために「われは心より医師を助け、わが手に託されたる人々の幸のために身を捧げん」という「ナイチンゲール誓詞」を唱える。今や小生は彼女の恰好の患者、というわけ。有難いことである。
昼食後にカミサンが「トランプの政治について述べよ」と言う。産経を読んでも普通の健全な人はよく分からないだろう。小生自身も「トランプのホンネ」が何なのか分からないから困惑することが多い。で、以下のレポートを書いてカミサンに渡した。
<トランプはロナルド・レーガン大統領を目指している。レーガンは役者出身、ソ連を自滅に追い込み没落させた。レーガンは中曾根康弘総理と仲が良かった。レーガンはテロに襲われて重傷を負った。
トランプは歴史に名を残したい。人気TV番組で有名になった。知名度抜群。トランプは安倍晋三総理と仲良しになった。トランプはテロに襲われて怪我をしたが、立ち上がって「Make America Grate Again」と叫んだ。?? このセリフを最初に唱えたのはレーガンである。
トランプはロシア、中共、北朝鮮などのゴロツキ独裁国家を没落させられるか。それをできたらレーガンと並ぶ偉大な大統領として名を残すことになる。その初心を貫けるかどうか、今のところは不明である>以上
・・・・・・・・・・・・・・
「フォーリン・アフェアーズ ジャパン ニューズレター4月6日」のメールが届いたのでチェックしていたら「5月号以降はデジタルマガジンなどに変更する」と言う。カネがかかるし置く場所にも苦労する「紙の時代」は終わったという判断のよう。ちょっと寂しいが・・・米国の容共左派的「私は正義病」の民主党のオピニオン誌みたいだったから、民主党が野党に転落した今は購読者も随分減ったのだろう。それでも一度アカ、一生アカだから4月号でも「支離滅裂な関税政策」などとトランプ共和党政権を叩いている。以下、引用すると――
<◎:対中デカップリング――衝撃を抑え、効果を最大化するには 平時に対中デカップリング(政治と経済の分離)を強行すれば、ワシントンがまさに回避したい紛争へ北京を向かわせる恐れがある。日本、韓国、オーストラリアを含むパートナー諸国は大きな代償を払うことになる。むしろワシントンは、危機に備えて、デカップリングを温存することで、対中抑止力を維持すべきだ>
<◎:米中衝突と世界経済戦争――その経済・貿易リスクを低下させるには 中国経済との全面的なデカップリングを直ちに試みるのは、世界経済戦争を誘発しかねない危険なギャンブルだ。むしろ、重要な製品や物資のサプライチェーンを中国から国内や友好国へリショアリング(移転)しつつも、それほど重要でないサプライチェーンは危機に直面しても(短期的には維持し)長期的に切り離していく措置をとるべきだ>
<◎:勢力圏の復活――停戦交渉は第2のヤルタなのか パワーポリティクス(軍事力を中心とした権力を行使、または背景にして、国家の利益を追求しようとする政策)の復活をけん引する米中ロが、いずれも「わが国を再び偉大な国に」というストーリーを掲げる指導者に率いられているのは偶然ではないだろう。かつての偉大さを取り戻すには、中国にとっては、台湾だけでは十分ではなく、ロシアにとっても、ウクライナだけでは、プーチンのビジョンを満たすことはできない。アメリカもカナダ併合を視野に入れ始めている。現在の諸大国は、1945年のヤルタ会談で連合国首脳が世界地図を書き換えたように、新しい世界秩序を形作ろうとしている>
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そうだ、1945年の米国主導の世界秩序が賞味期限を迎え、トランプも日本など先進国も「新しい世界秩序を形作ろうとしている」のだ。産経2025/4/7は「敵は誰か、有事に備えよ!」と警告している。一部を転載すると――
<◎:「空自機 中国艦を仮想攻撃 日米演習の概要判明 台湾進攻阻止 日米共同演習は自衛隊と米軍が共に戦うことを想定した 『集団的自衛権』行使」
自衛隊と米軍が昨年2月に実施した日米共同指揮所演習(図上演習)「キーン・エッジ」で、台湾に侵攻する中国軍艦艇に対し、自衛隊機がミサイル攻撃を行う判断が下されたことなど演習の概要が6日、判明した。日米共同演習で本格的に台湾有事を想定したのは初めて。演習の結果は有事の際に自衛隊や米軍が行動する際の指針となる作戦計画に反映されているとみられる・・・>
<◎:「南西防衛へ体制強化 陸自主体の『海上輸送群』発足式」
南西諸島への防衛への輸送力強化を目的とした防衛相直轄の新組織「自衛隊海上輸送群」が6日、拠点を置く海上自衛隊呉基地で発足式を開いた。輸送軍は乗員の約9割を陸自、約1割を海自で構成。中国が海洋進出を強める中、組織の垣根を越え人員や車両、物資を運ぶ能力を高める狙いがある・・・>
以上の記事はたくましくて戦老 but 腰痛ヂヂイの小生も欣喜雀躍、もう少し長生きするか!と元気になったが、現実は甘くなかった。
<◎:「台湾有事『最前線』日本に難題 共同指揮所演習 米と一体化 9条の壁 陸・空自 連携ズレ 『戦争参加』 政治判断の心構えも 中国の実戦的演習 台湾を威圧」>
敵は中露北だけではないのだ。「備えあれば患いなし」ではなく、我らの内なる怠惰は「備えなければ平和が続く」とか「長い物には巻かれよ」という事大主義による妄想に汚染されているとしか言いようがない。未だに国会に共産党や新左翼の連中が議席を維持している国は、先進国では日本だけではないか? まったくアカにつける薬なし・・・憂国ヂヂイの悩みをいかにせん!?
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産経2025/4/7 江崎道朗・麗澤大学特任教授の「正論 政府は台湾『有事』の対応説明を」から。
<◎:「日本は前線に立つ」 「中国共産党の威圧的な行動に日米は結束して立ち向かう」「西太平洋で有事に直面した場合、日本は前線に立つことになる」
3月30日、中谷元・防衛相との初会談後の記者会見でヘグセス米国防長官がこう述べた。どういう意味なのか。政府は国民に対して説明すべきだ。その際、
1)中国による台湾「有事」の危機が迫りつつあり、
2)その危機は日本の存立にとって無縁ではなく、
3)日本は米国などと共にその危機に対処すべく準備を進めてきており、
4)いざとなれば日本が主体的に対処しなければならない―ことを丁寧に説明すべきだ。
中国は21世紀に入って驚異的な経済発展を遂げ、2010年頃からインド太平洋地域で威圧的な動きを強めるようになった。南シナ海に軍事基地を設け、台湾「統一」を公言し、沖縄・南西諸島海域での軍事行動を繰り返し、いまや我が国の尖閣諸島を連日のように脅かしている。
中国の軍事的台頭に対して日本は幾つかの選択肢があった。第1は、このまま中国の威圧的な対外行動を容認し、中国の影響下に入ることを甘受する道だ。第2は、中国による「力による現状変更」を米国によって抑え込んでもらう道だ。だが、軍事大国となった中国を、もはや米国だけで抑え込むことは困難だ。
◎:中国の威圧的行動に対し 2012年12月に発足した第2次安倍晋三政権は第3の道を選択した。それは、自らの経済発展と防衛力整備、そして自由主義陣営の結集によって中国の威圧的な行動に立ち向かう道だ。
戦後半世紀以上にわたって我が国は安全保障を米国に依存してきた。しかし日本が主体的に動かなければ、貿易立国の基盤である「自由で開かれたインド太平洋」秩序を守れないばかりか、尖閣諸島なども失いかねない。
そこで第2次安倍政権はアベノミクスを掲げて経済成長を目指すとともに2013年、戦後初めて日本独自の国家安全保障戦略を策定し、自由主義陣営を結集するとともに「自分の国は自分で守る」国家体制の再構築に着手した。特定秘密保護法、平和安保法制などを次々と制定して「有事」に対応できる法整備を行い、日米同盟を強化するだけでなく、豪英仏加印などと軍事協力関係を構築してきた。
この国家戦略をさらに強化したのが岸田文雄政権だ2022年12月、反撃能力の保持を謳(うた)った新たな国家戦略を策定し、5年間で43兆円の防衛費を使って防衛力の抜本強化を始めた。具体的には宇宙・サイバー・電磁波などの新たな領域への対応、南西地域の防衛体制の強化、弾薬・燃料などの備蓄、沖縄・南西諸島からの避難計画の策定などだ。
力の信奉者である中国との戦争を回避するためには、こちらも力がないといけない。そう考えて我が国はこの十数年、中国との対話を続ける一方で、日米同盟の抑止力、対処力を向上させ、かつ豪英仏加印といった同志国を糾合してきた。それは何としても台湾「有事」の勃発を阻止し、「自由で開かれたインド太平洋」を守りたいと考えたからだ。
◎:軍事侵攻のリハーサル だが中国の習近平政権は台湾に対する「武力統一」を断念するつもりはなく、台湾周辺で大規模な軍事演習を繰り返している。しかも大規模演習は、恫喝(どうかつ)目的の訓練ではなくなりつつある。
米インド太平洋軍のパパロ司令官は2月13日、ホノルル防衛フォーラムにおいて、中国の軍事演習が2022年の6個旅団から2024年夏には42個旅団に拡大し、150隻の艦艇と200の水陸両用戦闘車両が参加する大規模なものに変容したと報告、これらは「単なる演習ではなくリハーサルだ」と警告した。
こうした厳しい情勢判断のもと、米国は2024年12月23日、25会計年度国防権限法を成立させ、実に8950億ドル(約140兆円)もの国防予算を決定した。2015年は5604億ドルだった国防予算を10年で1.5倍近くに増やしたことになる。その狙いは「中国の抑止」だ。米国も必死なのだ。
だが、それでも台湾「有事」を回避できるとは限らない。しかも中国がロシアや北朝鮮と連携して台湾だけでなく、朝鮮半島や南シナ海でも同時に紛争を仕掛けてくるシナリオも想定され、現有の米軍兵力だけでは対応できない恐れがある。
そこでヘグセス米国防長官は今回、日本に対して日本本土だけでなく西太平洋(台湾や南シナ海など)の紛争にも米国と共に対処してほしいと言及したわけだ。
これを機に日本政府は、我が国が直面している危機の実情とこれまでの我が国の取り組みを国民に対して率直に説明し、防衛費の更なる増加と「有事」に向けた本格的な準備、台湾との公的な防衛協力関係の構築、そして自衛隊を軍隊と位置付ける憲法改正などが急務であることを訴えるべきだ。
平和を望むならば、有事に備えなければならない。(えざき みちお)>以上
「平和を望むならば有事に備えよ」、真に正論である。
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*読者諸兄の皆さま、御意見を! https://note.com/gifted_hawk281/ または ishiifam@minos.ocn.ne.jp までお願いいたします。小生の記事は以下でもお読みいただけます。
渡部亮次郎 「頂門の一針」<ryochan@polka.plala.or.jp>
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