gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

李克強“突然死”の奇々怪々

2023-10-29 10:18:37 | 戦争
李克強“突然死”の奇々怪々
“シーチン”修一

【雀庵の「大戦序章」238/通算669 2023(令和5)年10/29/日】「光陰矢の如し、先生逝きて早三年、久交なんぞ馳せるが如し」・・・荷風散人は珠玉のような日本語を遺した。

人には表の顔と裏の顔がある。どんな英雄でも自宅では下男や奥さんから見れば「ただの老人」、褌一丁で盆栽の手入れなんぞしている。人格者として尊敬されていた叔父さん(小生の名付け親)は奥さん(叔母さん、我が母の姉、これまた人格者)によると「夜がしつこかった」という。閨房のことを女はそこまで喋るか!? それを17歳の小生に楽しそうに喋る我が母もイカレテル!? 荷風も一族や巷間では不道徳な奴と嫌われたり、嫉妬も買ったのだろう、巷間では罵倒されたりもした。山本夏彦翁曰く「美しければすべて良し」、作家は作品で評価されればいいと。

荷風の言う上記の「先生」とは森鴎外である。鴎外も尊敬されたり罵倒されたり散々だったが、毀誉褒貶の世間のアーダコーダにうんざりしていたのだろう、「墓には森林太郎とのみ刻むべし」と遺言を残したとか。有名になると大変だ。晩年には市井の無名の人で終わるというのも一つの良き選択肢だろうが、李克強氏のような有名人になると、それも難しいのかも知れない。

Bloomberg News 2023/10/28「中国・李克強前首相の突然死、習政権に突きつける新たなリスク」から抜粋する。
<中国の李克強前首相の突然死は、習近平国家主席に新たなリスクをもたらしている。習主席に次ぐ中国ナンバー2として10年間首相を務め、改革派として人気のあった李氏への市民の思いが、景気減速に対する不満に波及する恐れがあるからだ。

中国では不動産危機で多くの人が資産を減らし、若年層失業率は記録的高水準に達している。こうした中、習主席が外相と国防相を相次ぎ解任したことで、すでに政権の安定性には疑問が投げかけられている。

李氏の死去に乗じて反体制の声が広がれば、政情不安への懸念は一段と強まりかねない。中国市民は実際に過去、共産党指導者の死去をきっかけに党の権力掌握への抗議を示したことがある。

アジア・ソサエティー政策研究所の中国分析センターで中国政治を研究するニール・トーマス研究員は「習氏は恐らく、追悼を率先して行うことで、李氏の死が政治的主張に利用される可能性を封じようとするだろう」と指摘。「李氏の死を利用して習体制に反対しようとする企てを押さえ込むための協調的な取り組みもあるだろう」と述べた。

中国外務省の毛寧報道官は10月27日の定例記者会見で、「突然の心臓発作による李克強前首相の悲劇的な死に深く哀悼の意を表する」と述べ、李氏の葬儀の段取りについては「しかるべき時に」発表されると説明した。

中国のインターネット上では李氏を悼む声が広がり、ソーシャルメディアの微博(ウェイボ)では訃報の閲覧回数が約13億回に上り、多くのユーザーがショックと悲しみを表していた。

アメリカン大学の歴史学者、ジョゼフ・トリジアン氏はX(旧ツイッター)への投稿で、中国指導部が直面する当面の課題は、李氏の遺族を満足させながら習政権の政治的アジェンダにも配慮しつつ、民衆の感情を煽らないような方法で李氏の死去を扱うことだと指摘した>(以上抜粋)

上記の記事のリードには「過去には周恩来氏や胡耀邦氏の死で抗議行動が活発化した。現在は不動産危機や若年層の失業などに社会不安の火種がある」としている。火種がどうなるのか小生は分からないが・・・28日(土曜)の午前9時頃の日本のネット新聞をチェックしたが、李克強氏急逝の記事は少なかった。考えてみれば新聞社も基本的に月~金までの週5日制で、土日の紙面は何やら女性や子供向けなのだろう。

現役記者時代、大手企業の広報担当者がこう言っていたのを思い出した(当時、大手紙は夕刊があった)。「不都合なことを発表せざるを得ない時は、金曜日の午後に記者会見をして公表した。それなら夕刊に載ってお仕舞だからね」。今なら金曜日の朝刊やネット版に載れば、とりあえず「公表した」ことになり、メディアも一応それで区切りになるから、その週の仕事は基本的にお仕舞になる。翌週からは締め切りの木・金曜日まで死にもの狂いの日々になり、前週のことは「もう済んだこと」になるのが普通なのだろう。

と言うことで李克強氏の死が公表された10月27日(金)の昼頃から日本メディアはネット版で報じたため“一件落着”?、翌10月28日の日本メディアネット版に派手さはなかった。以下、チェックしてみると――

【朝日新聞デジタル】 冨名腰隆記者の[日中関係支えた「リーコノミクス」李克強氏死去、日本経済界も衝撃]から:中国の李克強前首相の死去は、日本経済界にも驚きを持って受け止められた。今年3月まで10年間、中国経済の司令塔を担った李氏は、時間をかけて関係を築いた相手だったからだ。今や、習近平指導部に残る知日派はわずかで、日中の経済交流の先細りを加速しかねない。
「我々は李氏の日中協力への切実な期待を強く感じた。日中の友好交流、経済協力への多大な貢献に感謝する」。中国に進出する日本企業でつくる中国日本商会は27日、李氏への追悼文を公表し、李氏の日中経済関係での貢献をたたえた。(以上)

【毎日電子版】 李克強氏について全く記事なしで、河津啓介・中国総局長の「等身大の中国 処理水問題で見えた中国の「多様性」 反対する政府と一線画す声が半数超」で、こう報じていた。
[東京電力福島第1原発の処理水海洋放出が始まって2カ月が過ぎた。中国政府は反対を続け、日本産水産物の輸入全面停止を解除する気配はない。日中平和友好条約の締結から45年という節目に、両国関係は閉塞感が強まっている](以上)

【東京新聞WEB】も記事がないが、朝日、毎日、東京(中日)は巨大な「経済パートナー」の中共を責めるような記事は書かないようだ。いわゆる親中派とか「リベラル≒アカモドキ」の読者が多いから記者もそれに寄り添うというLoveLove、WinWin。朝日の記者は退職金をもらってから“右派”転向する人が多いそうだが、峯村健司氏が先鞭をつけたよう。大いに結構。(以上)

【読売新聞オンライン】は1本。[北京=比嘉清太「世渡り下手」の党エリート、「習氏一強」に翻弄され冷遇の最後…李克強氏死去]から:中国の李克強前首相は、かつて習近平国家主席と共産党最高指導者の後継を競ったエリートだった。しかし、その党キャリアの後半は、改革開放政策推進の原動力でもあった党の集団指導から習氏一強への転換に翻弄ほんろうされ、退任からわずか7か月後に急死するという結末となった。
李氏は26日、上海のプールで遊泳中に心臓発作を起こしたとの情報が伝えられている。真偽は不明だが、引退後も周到な警護下にあるという元党指導者が病院に緊急搬送されて亡くなったとすれば極めて異例だ・・・(以上)

読売新聞取材班の「中国『見えない侵略』を可視化する」(2021年、新潮新書)を読んでいると記者連中は習近平・中共が大嫌いである。しかし。読売の経営陣は無難な「中道」を良しとしており、記者の不満は随分膨らんでいたのではないか。1か月前あたりから読売の論調が「独裁許すまじ!」にガラッと変わり、小生は新たな同志を得た感じだ。

【日経WEB版】も李氏に関する記事はないが、「中国スパイ罪で6年服役、男性の警告 『長期駐在は危険』」と警鐘を鳴らしている。[アステラス製薬の現地法人幹部の日本人男性がスパイ容疑で中国当局に逮捕され、中国事業を手掛ける企業関係者や専門家など多方面で不安が広がっている。刑法のスパイ罪で懲役6年などの実刑判決を受けて服役し、2022年10月に出所、帰国した鈴木英司さん(元日中青年交流協会理事長)が日本経済新聞の取材に応じた。実体験をもとに教訓や、政府がすべき対策などを語った]

産経はネット版ではなかったが、小生が購読している本紙では「李克強前首相を悼む声相次ぐ 中国、統制強化も」、さらに以下の「李克強氏の死去で習近平氏の存在を強調 中国共産党機関紙の人民日報」を掲載している。
[【北京=三塚聖平】中国共産党機関紙、人民日報は28日付1面で、27日に死去した李克強前首相の訃報と遺影を掲載した。李氏の首相在任中の業績について、「習近平同志を核心とする党中央の力強い指導」の下で行われたものだと記した。習近平国家主席(党総書記)の存在感に加え、党内が一体であると内外に示した形だ。
共産党中央委員会と国務院(政府)などが連名で発表した訃告がそのまま掲載された。その中で、李氏について「人民、大衆への感情に満ちていた」と表現し、「人民、大衆の充実感、幸福感、安全感を絶えず高めた」と評価した。
今年3月の首相退任後について、「習近平同志を核心とする党中央の指導を断固として支持した」と強調した。李氏は習氏と距離があったと指摘されていたが、そうした見方を打ち消す意図があるとみられる。
人民日報が掲載した李氏の訃報は、2019年7月に死去した李鵬元首相とほぼ同様の扱いだった。昨年11月に江沢民元国家主席が死去した際には、官庁のホームページなどが追悼の意を示すため白黒の表示になったが、今回、そうした対応は取られていない](以上)

ここまで言ってイインカイ、産経は再び中共から追放されるか、あるいは拘束されて刑務所行きとか、「急な病気で頓死」とかになるのではないか。産経2021/11/16「私は追放された 元産経新聞北京特派員・柴田穂の回想」から。
<第1話 日曜朝の国外退去通告:中国の文化大革命のさなかの1967(昭和42)年、産経新聞の北京支局長だった柴田穂(みのる)記者が突然、国外退去処分となりました。柴田記者は文革を丹念に取材していたため、中国当局には都合が悪かったのです。柴田記者は平成4年に亡くなりましたが、帰国後に執筆した連載を再構成して、改めて「新聞の自由」について考えます>

プーチン・ロシアと同様に習近平・中共も都合が悪い人をどんどん抹殺している。彼らが一日永らえば民も世界も惨禍に苦しむ。リベラル≒アカが大好きな流行の「人道的見地」から早めの“駆除”が必要だ。
・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/n/n9b3c7f4231f9
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14
まぐまぐID 0001690154「必殺クロスカウンター」



“崖っぷち”習近平が招く易姓革命

2023-10-27 16:38:15 | 戦争
“崖っぷち”習近平が招く易姓革命
“シーチン”修一

【雀庵の「大戦序章」237/通算668 2023(令和5)年10/27/金】思い出を創る、思い出を辿る「思い出の小道」・・・そのハイライトになる二か領用水沿いのボードウオーク80m程の掃除は10/1に始め10/23にようやく完了したが、疲労困憊で24日はお休み。25日に見に行ったがとても風情があって「ああ、やって良かったなー、この辺で散骨するか?」なんていう気分になった。「天国に一番近い散歩道」、散骨の穴場になったりして。もっとも、良き人々のお骨ならいいが、習近平、プーチン、ハマス・・・この手の殺人鬼は小便塚へ行くがいい、Go to hell! と思う人は小生のような“戦老”以外にも随分いるのではないか。

浜の真砂は尽きるとも世に泥棒の種は尽きまじ。21世紀だというのに悪党が統治する“狂犬”独裁国家多過ぎだ。プーチンとハマスは自由陣営から総スカンを食らっているが、習近平・中共もいよいよダッチロールが激しくなって末期症状の観。BBC 2023/9/25「中国で高官が相次ぎ消息不明 習政権に問題が起きているのか」から。

<中国高官の動静不明をめぐっては、習近平の権威が揺らいでいるのではないかといった見方や、習が力を誇示しているといった観測などが出ている。中国でここ数カ月の間に、習から信頼と好意を得ていた高官が何人か姿を消した。習が軍関係者らを対象に、粛清に乗り出したのではないかとの憶測が飛び交っている。

失脚とみられる直近の例が李尚福国防相だ。ここ数週間、公の場で姿が確認されていない。ロイター通信は、李が軍備の調達をめぐって調べを受けていると報じた。李はかつて人民解放軍の武器購入を監督する立場だった。

李が「消息不明」になる数週間前には、軍で核ミサイルを管理する「ロケット軍」の最高幹部2人と、軍事裁判所の裁判官が解任された。今、軍を統制する中国共産党の中央軍事委員会の幹部数人について調査が進められているとのうわさが流れている。

これらの解任をめぐっては「健康上の理由」以外の公式説明はほとんどない。情報がない中、憶測が膨らんでいる。主要な説になっているのが、軍の腐敗を当局が取り締まっているというものだ。

こうした状況で、軍は(内部の汚職に)警戒を強めている。7月には一般国民に対し、過去5年間の汚職について情報提供を求める、異例の呼びかけをした。BBCモニタリングの調査からは、習が4月以降、全国各地の軍基地を5回にわたって訪問する新たな査察に乗り出した様子が浮かび上がった。

一連の人々の消息不明は、中国がアメリカと微妙な関係にある中で、被害妄想を深めていることも一因となっている可能性がある。中国では7月、拡大されたスパイ防止法が施行され、当局の捜査の権限と範囲が拡大された。その直後、国家安全省は国民に対し、スパイ活動との闘いに協力するよう公に呼びかけた。

李の消息不明は、外相だった秦剛のケースと似ている。秦剛が7月に解任されると、熱を帯びた憶測が生じた。中国が新型コロナ後の経済減速と若者の失業率の急上昇に苦しむ中で、共産党内では汚職を一掃するべきとの圧力が高まっており、習はそれを受けて行動しているとの見方もある>(以上抜粋)

NHK 2023/9/22は「中国なぜ閣僚消える? 外相の次は国防相 いったい何が?」で、中国情勢に詳しい神田外語大学の興梠一郎教授にインタビューしている。以下ポイントをまとめた。
<――外相を務めた秦剛に続いて、国防相の李尚福の動静がわからなくなった。
ランクの高い閣僚たちが突然消えて、いまだに何の説明もないというのは、異常な事態だ。汚職に絡んだ更迭なのか、政治的な意図があるのかは現時点ではわからないが、装備品調達に関わる通知に書かれている時期などに注目している。

まず通知が出たのがロケット軍の幹部が消えた時と一致している。次に、通知は、2017年まで遡って装備の調達において不正がなかったか調べようとするもので、李尚福が装備関係に関わって、装備発展部のトップになった時期がちょうど2017年。もうこれは完全に李をターゲットにしているように思う。装備関係の仕事はお金が動くので、汚職があってもおかしくない。李尚福とロケット軍の幹部の交代は何らかの接点があるように感じる。

――中国国内に発したメッセージとは?
習近平指導部で解任や交代が相次いでいる状況は、権力を掌握するうえで党内や政府内に対してメッセージになる。秦剛も李も習近平に気に入られて昇進したが、そうした人物でも突然消える、突然解任される、これが中国内部に与えるメッセージだ。
一種の綱紀粛正のようなもので、中国共産党や政府内の人間にとっても非常に強烈なメッセージになる。恐怖感から、より忠誠心を前面に出すような形になるのではないか。組織をしっかりと統制するという意味では、威嚇効果はかなりあると思う。

――対外的にどんな影響?
仮にアメリカから制裁を科されていない人物が李の後任になれば、アメリカの国防長官との会談が可能になる。米中両国の間で意図しない衝突を避けるための対話が実現する可能性がある。
その一方で、突然の閣僚解任や交代などの予測性の低い人事は、政治だけにとどまらず、中国経済にとってマイナスの影響をもたらす。急に閣僚がいなくなる、それも1人じゃない、危ないなっていう雰囲気になる。そういったリスクの高い国にはお金を投資しないから。これは目に見えない影響だ。海外の投資家や中国の富裕層が心配している。
中国の今後の見通しや政策に対する信頼感などが失われてきている。習近平体制になって権力が集中すればするほど予測可能性や透明性が下がっている。これは明らかに新しい懸念材料だと思う>(以上)

2022/2/8の李昊・日本国際問題研究所研究員の論考「習近平の人脈と第20回党大会の注目人物」によると、習の子飼いは――
<福建省関係者:黄坤明、何立峰。上海市関係者:習近平が上海に勤めたのは第17回党大会前の半年しかないが、そこでも人脈を広げ、何人かの部下は昇進を続けている。代表的なのは、中央弁公庁主任の丁薛祥。丁薛祥は習近平書記の下で上海市の秘書長を務め、2013年以降は中央弁公庁に移り、習近平弁公室の主任を務めた最側近である。政治局入りをした後も、積極的に習近平の権威強化に勉めている>

丁薛祥は習の最も信頼している子分のようで、習の後継者なのか? 何やら毛沢東と周恩来の関係みたいだが・・・オットーッ! ここまで書いたら「中国の李克強前首相が死去-3月まで習主席に次ぐナンバー2」(Bloomberg News 2023/10/27日)が飛び込んできた。

<中国の李克強前首相が27日朝、心臓発作で死去したと国営の中央テレビ(CCTV)が報じた。68歳だった。李氏は今年3月まで10年間、習近平国家主席に次ぐ中国ナンバー2として首相を務めた。後任の首相には習氏の側近、李強氏が就いた。CCTVによれば、李克強氏は上海で亡くなった。
李氏は1955年7月、安徽省生まれ。父親は地方の役人だった。毛沢東初代国家主席が推し進めた文化大革命当時、李氏は同省農村部で労働に従事するかたわら、共産党に入党。
遼寧省と河南省のトップを務め、頭角を現した。河南省では高成長を主導するとともに、農村住民にエイズウイルス(HIV)感染を広げた献血スキャンダルにも対応した。
李氏は首相就任後、行政の無駄を省き企業減税を進める基本方針に基づく政策を打ち出し「新しいスタイルの都市化」を提唱。都市の成長を雇用・公共サービスに結びつけるよう奨励した。
ただ、中国共産党の総書記でもある習氏が重要な経済政策の決定を自身と習氏が右腕として頼る副首相だった劉鶴氏率いる一連の党委員会に移すと、李氏の役割は狭められていった>(以上)

産経10/27は「中国で李克強前首相死去のニュースが一部遮断 NHK海外放送で」
<【北京=三塚聖平】中国で27日、NHK海外放送のニュース番組が李克強前首相が死去したことを伝えた際、放送の一部が遮断され、カラーバーと「信号異常」を示す画面に切り替わった。中国当局が制限を加えたとみられる。
李氏の存在感が低下し、その後に首相を退任したという経緯に関する部分が遮断されたもようだ。中国では政治指導者の死を機に政権批判が盛り上がることもあり、当局が警戒を強めている可能性がある。
中国の短文投稿サイト、微博(ウェイボ)では「李克強同志逝去」が検索ワードでトップとなり、「私たちが敬愛する首相、安らかに」「お疲れさまでした」といった投稿が相次いだ。急な死に「信じられない」「あまりに突然すぎる」といった驚きの投稿も目立った>(以上)

政敵を粛清・・・“狂犬的”強権独裁の習ならやりかねない。我々は「易姓革命」を目の前で見ることになるかもしれない。「易姓革命は、中国数千年の歴史のなかで繰り返されてきた王朝交替のこと。王朝にはそれぞれ一家の姓があるから、王朝が変われば姓も易(か)わる(易姓)。徳を失って天から見放された前王朝を廃することは、天の命を革(あらた)める行為である(革命)」(日本大百科全書)。凄い時代になってきた。同志諸君、しっかり生きようぜ!
・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/n/n9b3c7f4231f9
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14
まぐまぐID 0001690154「必殺クロスカウンター」

日本を取り戻すチャンスだ

2023-10-25 15:28:29 | 戦争
日本を取り戻すチャンスだ
“シーチン”修一

【雀庵の「大戦序章」236/通算667 2023(令和5)年10/25/水】22日の午前3時に尿意を催して夢から覚めた。何やらとてもユニークな夢だったのでメモしておいた。こんな内容。

<歴史が「過去の出来事になる」のは長い年月を経てからだ。「真実」は永遠にやぶの中になることもある。「実はあの事件は・・・」と何十年後には体験者が話し出すこともあるが、それが真実でも概ね無視されるのが普通だ。国家は国史には「不都合な真実」は書かない。それは健康と言えば健康だが、結果的に「過ちから学ぶ」ことが少なく、同じ過ちを繰り返すことになるのではないか。

1971年11月14日、中核派は三里塚空港(今の成田空港)建設反対闘争と沖縄(米軍基地付き)返還交渉反対闘争を「一か八かの共産革命のチャンス」ととらえて乾坤一擲の「渋谷暴動」を起こした。同年9月の三里塚闘争(天浪団結小屋攻防戦)で捕縛されていた小生は独房の中で革命の成功を祈っていたが、渋谷で暴れた同年輩のメンバーの大坂正明は機動隊員を殺した容疑で50年近く逃げ回った末に2017年に逮捕され、2023年10月19日、検察側は「民主主義を暴力で破壊しようとした犯行で、反社会的で極めて悪質。他に類を見ない残虐で非道なリンチ殺人だ」として無期懲役を求刑した。俺も現場にいたら大坂と同じ人生を歩んだかもしれない・・・>(以上)

なぜ、こういう夢を見たのか? ユダヤ教イスラエル vs イスラム教過激派ハマスの激突が睡眠中も気になっていたのだろう。上記の「渋谷暴動」は数日もしないうちにマスコミから総スカンを食った。都会のど真ん中で警備の機動隊員を惨殺すれば「左巻きの愛読紙」である朝日新聞だって非難する。独房の小生もやがてレーニン&トロツキーによるウクライナ独立阻止の蛮行を記した「知られざる革命―クロンシュタット反乱とマフノ運動」などを読むうちに「共産主義=強権独裁」と思うようになった。いわゆる「転向」。中核派幹部から「腐敗分子」と罵倒され絶縁された時は悲しかった。

それにしてもロシアは100年経ってもレーニンからスターリン、プーチンに代わっただけで相変わらずウクライナ侵略に余念がない。プーチンの夢は「偉大なるソ連邦の復活」だ。アカは国民・国家、世界の利益よりも利己、自己保身を最優先するから、国民や近隣国はたまったものではない。暴力団に国家を乗っ取られたようなもので、国民はYESと言うか沈黙するしかない。内政も外交も言行不一致は日常茶飯事、まともに受け取るとひどい目に遭う。ロシアや中国はそういう国柄だとようやく国際社会は気付き始めたようだが・・・危機になってからでは遅過ぎだ! 

イスラエルのユダヤ人の多くは「二度と亡国の民にはならない、絶対負けない、大きな犠牲があっても国を死守する!」という気概がある。今回の衝突で銃を買う人が急増しているという。
一方で強権独裁のハマスはずっと以前からガザの民を盾、人質のように扱っており、自分たちハマス以外はまるで家畜か敵という認識のよう。共産主義=強権独裁とそっくりだ。そもそもハマスとは何者か。

<ハマスは1980年代の第1次インティファーダ(パレスチナ vs イスラエルの非暴力的衝突)時代に、アラファト議長が指揮するパレスチナ解放機構 (PLO) の影響力を排除した「民衆レベルでの対イスラエル抵抗組織」として設立された。
ハマスとPLOの対立関係を見たイスラエル政府は、ハマスがPLOに対抗する勢力となることを期待して秘密裏に援助を行っていた。ハマスは教育、医療、福祉などの分野で一般民衆への地道な活動を続けたため、パレスチナ人の間で支持が拡大していった。

1990年代にPLOがイスラエルとの和平交渉を開始すると、ハマスはこれに強く反対し、対イスラエル強硬派の支持を得た。2000年9月の第2次インティファーダが開始されると、ハマスは自爆攻撃やロケット弾を用いてイスラエル国防軍へ攻撃を開始した・・・

2023年パレスチナ・イスラエル戦争は10月7日、パレスチナのガザ地区を支配するハマスによるイスラエルへの攻撃によって勃発したが、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治政府は関与をしていない。この戦争で第四次中東戦争以来の死者数を出したイスラエルは8日、正式にハマスに対し宣戦布告をし、戦時内閣を発足させている>(WIKI)

当初の報道では、世界最強の諜報能力を持つイスラエルでさえハマスの大規模な電撃攻撃は「想定外だった」とされていたが、かなり怪しい感じがする。「日本を挑発して最初の攻撃をさせ、第2次大戦に挙国一致で参戦する」・・・米国民主党は1941年の「真珠湾の罠」という“前科”がある。同党のみならず共和党も現在、ユダヤ系米国人=イスラエル支持の影響力を受けている。読売2023/10/22 「米大統領選、共和党候補は親イスラエル…ユダヤ系・福音派票を狙う」によると――

<大統領選の有力候補たちが親イスラエルの姿勢を懸命にアピールするのは票の獲得に直結するからだ。ユダヤ系(米国人)は民主党支持者が多く、米民間調査機関ピューリサーチセンターによると支持者は7割に上るとの調査がある。

資金の獲得にも影響する。ユダヤ系は大口献金者が多く、親イスラエル・ロビー団体の活動も活発だ。有力ユダヤ系団体「米イスラエル広報委員会(AIPAC)」は、イスラエルに対するハマスの攻撃を受け、ホームページで「今停戦すれば、イスラエルが侵略者として描かれ、ハマスが(パレスチナ自治区)ガザを支配し続けることを許すことになる」と訴える。

同団体の広報は、米紙ワシントンポストの取材に対し、「ハマスの攻撃からわずか2日間で、民主、共和両党議員の95%がイスラエルに連帯する声明を出した」と説明し、米政界に対して及ぼす影響力を誇示した>(以上抜粋)

ハマスは2023年版「真珠湾の罠」にはまったような・・・そのうち色々な報道がされるだろうが、自国にとって不都合な機密文書は永遠に封印されるから真実は分からないだろう。重大事に際しては「悪魔のように細心に準備して一気呵成に事を進め、その後は沈黙する」・・・国政を担う政治家や官僚はそれが常識のようだ。

千葉県三里塚に話を戻す。三里塚に巨大空港を造るという計画は地元農家の反発を恐れてこっそりと進められた。1960年頃から「羽田空港は満杯だから首都圏に新空港を造らなければならない」という論が出始めたのは理解できるが、大規模プロジェクトは政治家、官僚、関係業界にとってカネ儲けや利権の絶好のチャンスである。すったもんだの末に千葉県の北総台地の農業地帯「富里・八街の地区」が最有力候補になったが、地元に打診すると猛烈な反対運動が起きて撤回せざるを得なくなった。

それに懲りた政府や政治家、官僚は、ある日突然「三里塚の地区は広大な御料牧場、国有地、県有地と複数のゴルフ場があり、戦後に農地が開拓された所が多く、農地への執着が薄いだろうから買収は上手くいくのではないか」となった。大坪景章・東京新聞千葉支局編「ドキュメント 成田空港」(1978年)によると、「三里塚案の主役は運輸事務次官の若狭得治(後に全日空会長)と友納武人千葉県知事。二人は同年齢で共に東大出だった」。「反対運動が起きるとコトだから内密に進めるべし」と箝口令が敷かれたという。

三里塚と隣接する芝山は、知らぬ間に新空港の最有力候補地になり、ある日突然、計画が示された。つんぼ桟敷だった成田市長は1966年7月、住民への説明会を開いたが、市長自身も友納知事から簡単なレクチャーを受けただけで何も知らないのだから説明にならず、要は住民の不信感、不安、怒りをつのらせただけで、それ以降には説明会もなかった。

当時、民間空港というのは「地元が国にお願いして造ってもらうもの」だったらしい。政治家や若狭、友納も根底には「大空港ができれば地元も雇用が増えるし、立ち退き保障でカネも入るのだから、歓迎されて然るべきで、文句を言われる筋合いはない」という思いがあったのだろう。今から見れば「上から目線の尊大、傲慢、とんでもない輩」と大反発をくらうが、当時はそれがまかり通っていたようだ。

ところが三里塚の農民は、農地への愛着がすこぶる強かった。彼らの多くは、日本が清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀を担いで中国東北地方に建国した「満洲国」で暮らしていたが、1945年の敗戦でロシア軍に追われ命からがら日本に逃げ帰った人々多いという。(小生の伯母さん夫婦はハルビンで写真館を営んでいたが、帰国後は目黒でカメラ店を再開した。避難の苦労話を聞いておけば良かった)

どうにか日本に帰国しても働く場所はない。政府や千葉県、市町村は三里塚や芝山の森林を提供して「ここを切り開いて農地を作れ」と指示したようで、艱難辛苦の末に1960年頃には開拓が終わって日本有数の農村にまでなった。そこに「日本の表玄関を造るから出て行ってくれ、代替地など補償はする」と・・・まるで誠実な説明もなく「民は由らしむべし、知らしむべからず」、説明したって分かりはしないのだから「お前らは従えばいいのだ」という傲慢不遜な対応だったろう。

いわゆる「ボタンの掛け違い」・・・開拓農民中心の住民は「断固反対」となり、ガチンコの紛争になってしまった。未だにくすぶっているが、それ以降の大型空港建設は海上になったこと、また羽田空港の拡張も東京湾の埋め立てが検討されているとか。東京湾の埋め立てで需要拡大に備えるという論は1960年頃にもあったのだが、いつの間にか消えてしまった。「埋め立てでは儲からない、北総台地にドーンとでっかい空港を造りましょう」・・・この手の人は今は「でっかい競技場、カジノ付きリゾート、見本市会場を造りましょう」などと唱えているのだろう。カネ儲けはほどほどが良いと思うが、銭ゲバは死なず、か?

「我にも正義、彼にも正義、この世は正義と正義のぶつかり合い」で、紛争に宗教が絡むと「妥協」が難しいからろくなことにならない。戦乱期に国家が生き延びる肝は軍事力強化は当然だが、「国民の結束、秩序」だとマキャベリは言う。自由民主はあった方がマシだが、だからと言って戦争に勝てるわけではない、何よりも団結が大事だと。

ハマスが乗っ取ったガザ地区の先住民はまるで人質だ。ユダヤ系米国人の戦略家、エドワード・ルトワック氏は産経10/18でこう分析している。
<イスラエルが地上作戦を含む大規模な報復を決断したのは、ハマスが二度とこうした常軌を逸した行動をできないよう、武器貯蔵庫やロケット弾なのどの製造施設、通信機能を徹底的に破壊するのが目的だ。地上作戦が実施されれば少なくとも数週間は続くだろう。

ただ、ガザ地区に潜伏するハマス幹部を全て拘束または殺害するのは非常に難しいし、ハマスの完全殲滅を目指すのは現実的ではない。作戦の長期化を避けるためにも、幹部の追跡は二次的な作戦になると思われる。

イランが今回の攻撃でハマスを直接支援していたてゃ思わない。仮にそうだったとしても、イスラエルが直ちにイランと戦端を開くことはない。ハマスと決着をつけることが先決だからだ。

イランは核開発を加速化させ、核兵器製造に必要な高濃縮ウランを獲得する一歩手前まで来ている。イスラエルはその阻止に向け将来、軍事行動に踏み切るのは必至とみられる。中東で戦いの火種が尽きることはない>(以上)

開戦→勝者による新秩序→敗者による不満→開戦→勝者による新秩序・・・永遠の平和も永遠の戦争もない。歴史はその繰り返しだ。第3次世界大戦は日本が日本を取り戻す好機でもある。敗者復活、普通の国なろう!
・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/n/n9b3c7f4231f9
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14
まぐまぐID 0001690154「必殺クロスカウンター」


ハマス絶滅を期待する

2023-10-21 14:30:15 | 戦争
ハマス絶滅を期待する
“シーチン”修一

【雀庵の「大戦序章」235/通算666 2023(令和5)年10/21/土】イスラム教とはどういう宗教なのか? 「ぜひ皆様もイスラム教へのご理解を深めていただき、グローバル時代を多文化共生で、ともに助け合いながら社会の発展を目指しましょう!」というサイト(joycare)がインドネシア人の毎日のお祈り(礼拝)のルールについて紹介していたのでポイントを以下、転載する。

<ムスリム(イスラム教徒の呼称)は1日5回のお祈りが義務。( )内はお祈りの名称。お祈り自体の時間は1回あたり5分程度で、一連のお祈りの動き(流れ)を1セットとすると、

1)日の出前 (subuh/スブー 2セット)、2)正午ごろ (dzuhur/ズフール 4セット)、3)午後3時前後 (ashar/アサール 4セット)、4)日没後夕方5時前後(maghrib/マグリブ 3セット)、5)夜7時前後 (isya/イシャ 4セット)
それぞれ長くても5分強、10分はかからない程度。時間ぴったりにお祈りをするのがベストだが、次のお祈りの時間が来るまでの間にお祈りをすれば問題ないとされている。

何かしらの要因でお祈りをできない場合は次のお祈りにまとめて行うということも一応認められているが、基本的にはお祈りのスキップは避けなければいけない>(以上)

年がら年中、夜明け前から午後7時までお祈り。祈りが1回5~10分で終わっても友達とおしゃべりしたりするだろう、何となく祈りの合間に仕事? 作業効率がずいぶん低そうだが・・・

そう言えばナンミョー池田教信徒の同僚は仕事に熱を入れなかったが、ある日「本部からちゃんと仕事をしろってお達しが来たから、真面目にやることにした」と言っていた。びっくりだ。宗教に淫すると広宣流布が最重要の仕事で、民間の仕事は単に糊口を凌ぐ=キャッシュを得るための手段でしかないよう。人間としての堕落、労働への侮辱ではないか?

インドネシアの教育はどうなっているのかと検索したら「GoGoBALI!!」という旅行業界の方のサイトがあった。2016/3/24とちょっと古い記事だが「初耳! インドネシアの行政機関には 『宗教省』 が存在」から。
<バリ島に移住して早4年・・・生活には慣れてきましたが、まだまだバリ島やインドネシアについて知らないことが山ほどあります。

先日「宗教省」 というインドネシアの行政機関について初めて聞いたんですが、皆様はご存知ですか? 日本では考えられない、まさにお国柄です。
インドネシアでは 「政治 / 宗教 / 結婚」 この3つの話は、親しい間柄以外では“タブー”とされています。
私もバリ島に来るまで勘違いしていたことですが、インドネシアを「イスラム教徒の国」と思っている方が意外と多いのではないでしょうか。実はそれは間違った理解で、インドネシアには 「宗教省」 という、日本にはない宗教を司る省があり、国民の宗教的な諸事項を決めたり、管理をしたりしているそうです。

その「宗教省」が認めるインドネシアの5大宗教は、イスラム教、ヒンドゥー教 、仏教、カトリック教、プロテスタント教です。これらの宗教を信じる人たちには、なるべく平等に「宗教的な祭日」を与えることになっているそうです。
これまで、仏教や中華系の人の存在を認めていなかったスハルト政権下の時代は、中国の旧正月やお釈迦様の誕生日は「祭日」として認められていませんでしたが、現在は祭日となりました。

最も身近な 「宗教省」 の役割は“結婚を司る”ことです。インドネシアは、日本のように誰とでも結婚できる・・・という社会ではありません。インドネシア人は何らかの宗教を信じなければならないという「宗教の義務」があります。

国民のIDである身分証明証 (KTP) にも「宗教」という欄があります。例えば不慮の交通事故で死亡し、その人の身元や身寄りがすぐには分からない場合、身分証明証に記載されている「宗教」の掟に従って葬られることになります。
イスラム教徒なら、亡くなってから24時間以内に葬る。ヒンドゥー教徒なら荼毘に付す。キリスト教徒なら土葬する・・・ などの各宗教の掟に従って葬るそうです。

国民の結婚は「同じ宗教同士の人」ということを義務づけており、それを「宗教省」は司っているのです。異なる宗教同士の人が結婚する場合、どちらかの宗教に改宗することを条件に結婚が成立します。
住まいや環境により違いますが、通常は女性が信じる宗教に男性が改宗することが多いそうです。同じ宗教を信じることによって、カップルは宗教省から有効な結婚として認められ、登録されます。結婚に関する諸条件は難しいケースも多々あるようですが、これが最も基本的な結婚の方法であり「宗教省」が私たちの身近なお役所として感じられる瞬間でもあります>(以上)

冒頭で引用した「joycare」のサイトは「グローバル時代を多文化共生で、ともに助け合いながら社会の発展を目指しましょう!」と脳内お花畑のアカのようにアピールしているが、現実的には「宗教省」のような上からの厳格な規制がないと宗教対立は避けがたいということだ。

ユダヤ教イスラエル vs イスラム教過激派ハマスの激突・・・徹底的に戦い勝者を決めるか、半永久的な共存のルールを確立するとかしなければ対立を終わらせることはまず不可能だろう。平和という秩序は戦争の勝者が自国のために創るのだから、この際は後顧の憂いなく戦い、決着を目指した方が良いと小生は思うのだが・・・
ブルームバーグ2023/10/17「イスラエル・ハマス戦争 根源的問い、誰のパレスチナか」から。ちょっと長いが勉強になる。

<ユダヤとアラブとの聖地パレスチナを巡る争いは1世紀余り前にさかのぼり、7回の大きな戦争を引き起こした。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエルに大規模攻撃を実施した今月7日、7回目が勃発した。
ハマスは反イスラエル闘争を掲げ、米国と欧州連合(EU)がテロ組織に指定する。イスラエル側の死者は少なくとも1400人に上り、報復攻撃によるガザでの死者数は2700人を突破した。衝突の歴史の理解に役立つかもしれない幾つかのポイントを(以下に)まとめた。

【1:衝突の根は何か】 オスマン帝国の支配下で宗教的共存の時代が第1次大戦の終盤まで続いた。その後の英国の委任統治下では、ナチスによる迫害が激化した1930年代を中心に欧州からパレスチナへのユダヤ人入植が著しく増える。入植への反対とアラブナショナリズムの高まりは、30年代後半の暴動につながる。

国連総会は1947年、パレスチナを「アラブ国家」「ユダヤ国家」「国連管理下のエルサレム」に分割する決議を採択。アラブ側は拒否したが、イスラエルは同決議に基づき1948年に独立を宣言し、パレスチナ戦争(第1次中東戦争)が起きる。その間のアラブ難民の数は50万人を上回った。

【2:パレスチナ人とは】 1967年の第3次中東戦争(六日戦争)で、イスラエルはエジプト領だった「ガザ地区」とヨルダン統治下の「ヨルダン川西岸地区」などを占領した。それら地域の住人はその当時までに「パレスチナ人」として知られていた。イスラエルが軍事占領下に置いたことで、彼らのナショナリズムがかき立てられる。

【3:ハマスとは】 「ハマス」はイスラエル占領に抵抗する第1次インティファーダ(反イスラエル闘争)が起きた1987年に設立された。エジプトのイスラム教、社会、政治運動組織「ムスリム同胞団」を母体とする。貧困や医療、教育ニーズに対応する福祉活動のネットワークを築き、当初パレスチナ人の支持を得たが、自爆テロや他のイスラエルへの攻撃で不評を買った。

【4:ハマスの目的は何か】 ハマスの主目的は「イスラエル国家の破壊」とされる。聖地の全てを「アラブ・イスラムの地」とし、「全面的な解放」以外のいかなる選択肢も拒否する方針を2017年改定の綱領は示す。ハマスは闘争(の対象)をユダヤ人それ自体ではなく、「シオニストプロジェクト」との闘争と位置付け、「あらゆる手段を用いた占領への抵抗は、神の法が保証する正当な権利」と主張した。(シオニスト:ユダヤ人の国家を聖地パレスチナに建設しようとするユダヤ民族主義者)

2023年9月初めにガザ地区とヨルダン川西岸地区で実施された世論調査では、評議会(議会)選での選択肢として、ハマスに投票すると答えたパレスチナ人が全体の34%、パレスチナ解放機構(PLO)内の最大組織で主流派の「ファタハ」に投票するとの回答は36%だった。

【5:シオニストとは】 反ユダヤ主義に対抗し、19世紀に欧州で起こったシオニズム運動は、ユダヤ人の民族国家をパレスチナに樹立することを目指す。目的の達成後はイスラエル国家の発展および保障を支持する人を指す。

【6:ガザ地区とは】 ガザ地区はイスラエルとエジプト、地中海に囲まれた飛び地で、難民がその大部分を占めるパレスチナ人約200万人が、過密状態の下で貧しい生活を送る。イスラエルとPLOが調印した1993年のパレスチナ暫定自治宣言(オスロ合意)に基づき、パレスチナ自治政府によるガザ地区の統治が約10年続いた。 2005年にはイスラエルがガザの入植地撤去を完了し、翌年の評議会選でハマスがファタハに圧勝。数カ月の抗争を経て、2007年にガザを武力制圧したハマスの実効支配に至る。イスラエルはエジプトと共にガザを事実上封鎖した。

【7:ガザに多くの難民が住む理由】 1948年の第1次中東戦争とその余波で発生した多くのアラブ難民がガザに逃れた。恒久的な解決策は見つかっておらず、彼らの子孫も現在は難民と見なされる。

【8:ヨルダン川西岸地区はどんな状況か】 約300万人のパレスチナ人とイスラエルからの入植者約46万人が生活するヨルダン川西岸地区は、オスロ合意に基づき、パレスチナ自治政府が統治している。イスラエルと共存するパレスチナ国家樹立とエルサレムの帰属問題決着に向け、パレスチナの最終的地位交渉を進めることを前提とした暫定自治の取り決めだったが、衝突激化で協議は中断したままだ。

【9:なぜ米国はイスラエルを支援するのか】 第2次大戦以降、イスラエルが米国から受け取った支援額はミサイル防衛の資金を合わせ約1580億ドル(現在の為替レートで約23兆6000億円)と、他のどの国より多い。
イスラエルは1948年の建国宣言後、最初の20年間は米国の特に親しい同盟国というわけではなかった。1960年代と70年代にソ連がイスラエルと敵対するアラブ諸国を支援する中で、冷戦の打算もありイスラエルに接近した。1991年のソ連崩壊までには、米国とイスラエルの関係に新たな支えが生まれる。米国民の支持だ。反ユダヤ主義の後退で積極的に発言するようになったユダヤ系米国人は、議会とホワイトハウスがイスラエルと緊密な関係を維持することを期待している。

イスラエル建国がキリスト再臨の予兆だと信じる「キリスト教福音派」も同じだ。イスラエルの初期段階の左派的方向性やユダヤ人との関係もあって、同国支援はもともと民主党の政治目標だった。しかし、キリスト教福音派が共和党支持に傾いているため、超党派の政策となった。イランのイスラム革命、2001年9月の同時多発テロなど米国を標的とするイスラム主義者の攻撃を受け、米国人はイスラエルに敵対する勢力に理解を示さなくなった>(以上)

我にも正義、彼にも正義、戦争は正義と正義のぶつかり合い・・・まったくもって「世に争いのタネは尽きまじ」だ。我が街では10月末のハロウィンに備えて飾りをする家や店舗が目立ってきた。仮装した子供たちは「トリック・オワ・トリート」と声を挙げて商店街を練り歩き、お菓子を貰うのだ。
神道から仏教、儒教、キリスト教まで数えきれないほどの神さま仏さまに溢れている多神教の日本人から見れば、ガチガチの一神教同士の喧嘩は「何やってるのか? まるで蛮族、邪道。いろいろな神様仏様、経典などの良いところだけ学べばいいのに」と思ってしまうだろう。

一神教にドップリ浸かった信者からすれば、八百万の神を信奉する日本人こそは蛮族、邪道となるが、明治の初めの廃仏毀釈騒動以外、暴力を伴う宗教間の争いは日本ではほとんどない。小泉八雲ことラフカディオ・ハーン以外の西洋人の多くは多神教の日本人を軽侮していたが、幕末に来日したデンマーク人将校は公務中の宗教活動が禁止されているためクリスマスを同僚と祝うこともできず寂しい思いをしたという(スエンソン「江戸幕末滞在記」?)。

一神教のキリスト教は「我こそ正義」と唱えて裏ではカネ儲けに走り「宗教改革」という大革命を招いたが、一神教の人はユダヤ教、イスラム教も含めて「自浄機能」が弱すぎるのではないか。
己の帰依する宗教以外は「邪教だ」という、非寛容で閉鎖的では敵を作ることになるし、内部では改革を訴えると追放されたり、蓄財に励むなど腐敗する“聖職者”も少なくないだろう。
まるで「論語読みの論語知らず」で、こけおどしの巨大な寺院を作ったり、ド派手な衣装を着て“権威”を演出したり・・・今さら清貧に甘んじろとは言わないが、他の宗教を邪教とするような一神教の教条原理主義を改めていかなければ、やがては孤立、自滅するばかりではないか。

イスラエル=ユダヤ教 vs ハマス=イスラム教の戦争・・・ハマスを絶滅しなければ「オスロ合意」はちっとも前進せず、中近東は火薬庫地帯のままである。日本はロシア帝国のバルチック艦隊を叩き潰したことでイスラエル国再建に大いに寄与し、感謝もされているから、小生はイスラエルを応援している。ハマスを絶滅できれば中近東情勢はずいぶん安定するはずだ。
・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/n/n9b3c7f4231f9
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14
まぐまぐID 0001690154「必殺クロスカウンター」


ハマスが大戦に火をつけた?

2023-10-18 19:46:23 | 戦争
ハマスが大戦に火をつけた?
“シーチン”修一

【雀庵の「大戦序章」234/通算665 2023(令和5)年10/18/水】季節の変わり目で朝夕の温暖差が大きいためか、このところ体調が悪かったが、17日早朝は久し振りに「思い出の小道」の手入れに出掛けた。ところが1時間も立たないうちに15人ほどの人が集まってきて、さっさと行けばいいのに、何やら道具などを運んできた。バーベキューでもするのかと思っていたら、「済みません、ここで撮影しますが、邪魔にならないようにしますので」と丁重な挨拶。日本語は露骨に表現することはしないが、要は「ここで撮影するので作業を止めてくれると有難い」ということ。
お邪魔虫になった小生は大急ぎで作業を中断して、500mほど下流の桜並木にある「思い出の小道:東版」の手入れに着手した。多動爺は忙しいのである(ほとんどビョーキ)。

多摩川べりの散歩コースには映画スタジオがある。「角川大映スタジオ」(旧・日活多摩川撮影所)と「日活調布撮影所」だ。貸しスタジオでは「スタジオ246」がありTVコマーシャル撮影が中心だという。下流の東名高速の橋の近くには博物館入りのようなクラシック自動車を集めた駐車場もあり、経営しているのは撮影所だろうと思っていたらレンタカー会社だった。

レンタル(短期、一般向け)とかリース(長期、企業向け)・・・必要な時だけ貸借するビジネスで、近年ではシェアリングというのも増えつつあるようだ。昔読んだSFでは独身者向けに「奥さんと子供2人を貸し出す」というのがあったが、金曜の夜から日曜の夕方までとかの2泊3日で「家庭の気分」を楽しんで10万円+αなら安いものだろう。“レンタル家族”・・・流行ったりして。

航空会社は長らく航空機(「機材」と言う)を大枚はたいてメーカーから買っていたのだが、1980年あたりからリースで調達するようになった。ざっくり言えばウェットリースは「操縦士などスタッフ付き」、ドライリースは「機材のみ」。いずれも購入するより安上がりで済む。また、一般企業でも航空会社に依存せずにウェットリースで安価に世界中と商売できるメリットがある。今では航空機や船舶はリースが当たり前になった。日本の商船でも船員はほとんどアジア人で、特にフィリピン人船員は全体の7割を占めているという(日本船主協会)。「海の日本男児」は絶滅危惧種?

自由民主資本主義の競争社会では、企業や商人、消費者は「安い、上手い、早い、格好良い」になびく。現役を卒業した小生はますます物欲が薄くなり、新しいものがますます嫌いになっていく。スピードの速い電動チャリに追い越されるたびに「そのうちぶつけられて死ぬか大ケガするのではないか」と怖くなる。「今思えば昔はのんびりして良かったなあー、がむしゃらに働きまくって、がむしゃらに呑んだ、遊んだ・・・自己責任ではあるが自由だった」と懐かしくなる。

老いの繰り言・・・笑わば笑え。そのうち君も「昔は良かったなあー」と思うようになる。最新の機械や技術に振り回されるだけで、気付いたときには女房、子供もいない「孤老」、大昔からの秩序をGHQ占領軍に破壊され、それを自由だ、民主だと洗脳されたツケが回って亡国へ・・・

部族、民族は戦争に負けると概ね消滅する。ユダヤ人、ユダヤ教徒は奇跡的に生き延び艱難辛苦を重ねてイスラエル国を再建した。根性があり、タフである。さすがキリスト教、イスラム教という一神教を生んだ“元祖”だけの風格がある。ユダヤ教聖典「タナハ」(モーセの十戒)は紀元前1280年頃に成立。西暦300年頃から台頭し始めたキリスト教では「旧約聖書」と言う。イスラム教(回教)は西暦610年頃に成立、歴史が浅いと元気が良いのか、猪突猛進的になりやすい? ちょっと危なっかしい感じがするが・・・

最近ネット版に力を入れ始めた読売の2023/10/17「パレスチナ自治政府アッバス議長、ハマスの越境攻撃に沈黙――欧米からの『テロ非難』要請も拒否」から。
<【ラマッラ(ヨルダン川西岸)=福島利之】イスラム主義組織ハマスのイスラエル攻撃を巡り、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長が米欧から「テロ」と非難するよう求められたが、拒否していたことがわかった。複数の自治政府関係者が明らかにした。ヨルダン川西岸の大半のパレスチナ人はハマスやガザの人々に同情的で、アッバス氏は非難すれば支持を失うため、沈黙を保つ。

西岸を統治する自治政府関係者によると、アッバス氏は14日に電話会談したバイデン米大統領や、13日に会談したブリンケン米国務長官から、ハマスの行為を「テロ」と非難するよう求められた。ドイツやスウェーデンなどの欧州各国からも「テロと非難しなければ支援を止める」と通告されたという。

しかし、アッバス氏はいずれも拒否した。アッバス氏が非難しない理由について、地元記者は「ハマスの行為を『テロ』と明言したら、パレスチナ人の信頼を完全に失い、政治生命が断たれる」と説明する。一方、アッバス氏がハマスを擁護する発言をすれば、米欧からの支援が完全に止まるため、沈黙している。

アッバス氏は、自治政府の大臣や幹部らに対し、ガザ情勢に関して一切発言しないよう箝口令を敷いている。自治政府の主流派ファタハの幹部が14日、レバノンのテレビでハマスを擁護する発言をすると、自治政府は「個人的な見解で自治政府とは関係ない」との声明を慌てて出した。

ガザの周囲にはイスラエルが壁やフェンスを築き、16年間にわたって出入りを規制している。ガザの住民に対し、西岸のパレスチナ人は深い同情を寄せており、ハマスの攻撃を「テロ」と非難する声はほとんど聞かれない。ラマッラで15日に行われたイスラエル軍のガザ空爆を非難するデモでは、数百人が「我々はガザの人と共にある」と声を上げた。

ガザからの越境攻撃が始まって以来、西岸各地では連日パレスチナ人とイスラエルの治安部隊が衝突し、自治政府によると、これまでに58人が死亡した。ハマス支持者ら470人がイスラエル当局に拘束された。

ラマッラの政治アナリスト、ムハンマド・ダラーハメ氏は「今回のハマスの越境攻撃は、イスラエルによる長年のガザ封鎖で積もった思いが暴発したものだ」と分析する>(以上)

ヨルダン川西岸のパレスチナ自治政府は国連などからの支援で生き延びており、ハマスが不法占拠するガザ地区への影響力は事実上ないらしい。一方、ガザはイスラエルの戦略的・狡猾的な“支援”で生き延びてきた地区であり、今更パレスチナ人が「イスラエル出て行け、ハマス頑張れ!」と声を上げるのは、「ハマスを応援しないと殺される」という恐怖心からではないか。パレスチナ自治政府もガザも他者依存の“パラサイト国家”で、国際社会はパレスチナを徐々にでも「自立」させていく時期ではないか。

自由民主陣営では「パレスチナにはもうウンザリ、付き合いきれない」と思う人は増えていそうだが、一方で自由民主が大嫌いな独裁国家のイラン、レバノン、ヨルダン、中露などは「ハマス頑張れ、イスラエルと米国をやっつけろ!」だろう。狡猾なトルコやサウジはどっちつかずで国益拡大のチャンスを狙っていそう。第三次世界大戦は序章から「第一章」になったようだ。
・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/n/n9b3c7f4231f9
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14
まぐまぐID 0001690154「必殺クロスカウンター」