奄美カンポンLIFE

being on the road. where is next? 奄美移住生活悲喜交々。

利用者から届く手紙

2006-08-02 21:39:23 | 奄美な仕事

帰省中の担当利用者から自宅に手紙が届きました。

「いつもありがとう」
「バスに乗せてもらってありがとう」
「散歩してお魚見に行ったね」
「今度家に来てね」

そんな優しい言葉が並んでいました。

何気なく普段関わって、何気なく普段言葉を交わしている、その何気ない普段の積み重ねの日々の中で、彼は色々なことを感じ、色々なことを想い、そして僕に手紙を書いてくれたことを、とても嬉しく思います。

なかなか自分の気持ちや感情を表情や言葉にできない彼、そんな彼だからこそ、その言葉の一言一言が重く感じます。

彼がその手紙に綴った一言一言を、自宅にいながら、僕を想って書いてくれたこと、とても嬉しく思います。

利用者からの「ありがとう」という言葉、一番嬉しい言葉かもしれません。

接木

2006-08-01 00:24:24 | 奄美な仕事

とあるNPO法人の会合に参加させてもらいました。

福祉関係の方、医療関係の方、農業関係の方、製造業の方、などなど、20代から50代の方まで、色々な人が集まっていました。

名瀬の人、瀬戸内の人、内地出身の人と出身地もバラバラ。

当然ほとんどの方は初対面、でも知り合いの知り合いの方がいたり、相手の方が僕を知っていたり、名前だけ知っている人がいたり。

解散したのは1時か2時か、翌日仕事の方、ご苦労さまです。僕は休みで仕事もしばらく忙しかったので今日は一日寝てました。

人と人のつながりは大切ですね。

何かの講演で講師の方が「一人一人は無力ではなく微力だ」と言っていたことを、ふと思い出しました。

このNPO法人では、会合のことを「接木(つぎき)」と呼んでいるそうです。非常にナイスなネーミングだと思います。


夏祭り開催

2006-07-31 13:30:06 | 奄美な仕事

29日(土)職場の施設で夏祭りを開催しました。

この一週間はその準備に追われましたが、天候にも恵まれ盛大に開催することができました。保護者や関係者を含めて、約400人のお客さんが来場されました。古仁屋からもたくさんのお客さんが海上タクシーで来場されました。

余興では利用者のダンスにはじまり、島唄、琉球舞踊、フラダンス、バンド演奏、最期に福引大会・花火大会と続きました。

来場して頂いたみなさん、余興に出場して頂いたみなさん、本当にありがとうございました。今年もいい夏祭りを開催することができました。



琉球舞踊を踊ってくれた子どもさん。かわいかったですよ。



利用者のオープニングダンス。


海難事故

2006-07-20 20:24:06 | 奄美な仕事

奄美に来て感じることの一つは、海難事故の多さです。内地に暮らしていた時は身近でなかった海難事故の報道に触れることが多くなりました。

島なので四方八方を海に囲まれていて、海と関わる機会も多くなります。

地元新聞で読まれた方もいると思いますが、龍郷町の大島養護学校の生徒さんが、海水浴の授業中に所在不明となり、発見が遅れたため亡くなられました。

関係機関だけに非常ににショックです。にわかに信じられません。

僕の勤める施設でも7月に3回海水浴を実施し、先日終了したばかりです。安全面にはとにかく注意しましたが、同じような事故が起こってもおかしくありません。そう思うと、怖くなります。

島の障害者施設や学校のほとんどは海の近くに立地し、それだけ危険度が高いことを再度強く認識しなくてはいけません。

今年の海水浴の行事は終わりましたが、来年度以降に向けて安全面の再確認、改善すべき点を話し合いたいと思っています。



亡くなられた生徒さんのご冥福をお祈り致します。


カレンダー記憶

2006-07-19 22:48:46 | 奄美な仕事

昨日も、今日も、明日も暑い毎日...、本日は施設に入所しているYさんの外出支援でした。Yさんは自閉症です。

通る道、立ち寄る場所、買うジュース等々、毎回毎回、同じ内容です。喋る内容も独特の彼の世界。

僕はそんな彼の世界に少しお邪魔させてもらいながら、いつもと同じ内容の外出をお手伝いすることで、彼は落ち着いて外出を楽しむことができます。


ところで、「カレンダー記憶」って御存知ですか?

自閉症の何割かの人たちがが持っている能力で、誰かの生年月日を言えば、その年その日の曜日が分かるのです。彼はカレンダー記憶の持ち主?です。

数秒で計算をしているようなのですが、本当に不思議です。

その解説を本で読んだことがあるのですが、僕には読んでもいまいち理解できませんでした。ん~奥が深い。

障害者自立支援法施行3ヶ月

2006-07-18 20:30:30 | 奄美な仕事

4月に障害者自立支援法が施行されて3ヶ月が経過しました。様々な問題が指摘されています。ネットで検索していると、このタイミングで様々な研修が企画されているようです。

で、鹿児島でもすごくスゴク興味深い研修会があります。その名は・・・

「かごしまフォーラム」全国地域支援生活ネットワーク九州ブロック大会、兼、かごしま子ども発達相談支援センター自閉症セミナーの超豪華2本立て、2泊3日。

場所は医師会会館、アミュの向かい側です。

そうそうたるメンバー、そうそうたる内容、どれも聞いてみたい内容ばかりです。
スターバックスの障害者就労の話なんて、そう聞けるもんでもないし、赤石微之さんの「お仕事がんばります」も是非直接伺いたいし・・・・。

語弊があるかもしれませんが、こういう時、やっぱり島は離島故ハンディだと思うんです。最近高校野球とかで離島勢の不利さが新聞でも書かれていましたが・・・。それを自覚し埋める努力も必要かと。

何故なら、それは利用者の生活の質に直結するからです。



自立支援法により、どこの施設も大幅な収入減です。その収入減をカバーする努力が必要な訳ですが、福岡県の鞍手ゆたか福祉会では自助努力でその収入減をカバーしたとのこと。スゴイと単純に思いました。

その内容として・・・

(1)第1土曜日の営業
(2)定員緩和策を活用した通所授産施設の利用登録者の増員
(3)通所施設利用者の欠席の減少
(4)入所施設利用者の週末・祝日の施設利用の促進
(5)在宅障がい者の短期入所の利用の促進

つまり、どこの施設でも取り組むことができるのではないでしょうか。これからは、これまで以上に地域や事業者間の格差が広がっていく気がします。繰り返しになりますが、それは利用者の生活に直結していると思うんです。



動かぬ行政 消えた命

2006-07-17 22:33:43 | 奄美な仕事
朝日新聞の記事からです。世の中痛ましい事件が毎日のように報道されていますが、福祉の世界でも同様に痛ましい事件が起こっています。


<記事より・・・北九州市門司区の市営団地で5月、独り暮らしの身体障害者の男性(当時56)が、ミイラ化した遺体で見つかる事件があった。この事件で、北九州市が、男性が脱水症状で衰弱していたのを昨年9月に把握しながら給水停止を続け、病院に入院させるなどの措置も取っていなかったことが分かった。男性が生活保護を申請しようとしたのに対しても、相談段階で断っていた。 >

全文はコチラを是非。


そもそも申請を受け付けず相談段階で断ることを「水際作戦」と呼ばれています。生活保護費削減のため、保護費支給の締め付けが厳しくなっています。

それを「適正化」と言います。確かに不正受給はあるのでしょう。しかし、本来憲法25条生存権を実現する形で、権利として受けることができるはずの保護費が受けることができないのであれば、もはや人権の侵害です。

死後4ヵ月後にミイラ化した状態で発見されているにもかかわらず、担当役所の責任者の態度は「死去は残念だが対応は適切だった。」とのこと。全く責任は無いという態度は、あまりにも非情な対応と思えます。

これも格差社会の一面なのでしょか。

福祉が人を殺すとき」・・・10年以上前、僕が福祉系の学生だった頃よく読まれた本です。反対の立場から書かれた本も出版されてますが、当時も今も同じような事件が起こっていることに、やりきれない思いがします。

板付け船に乗ろう!

2006-07-15 21:15:06 | 奄美な仕事

文部科学省の地域交流事業「遊びの達人教室」にて、地域の子ども達と施設の利用者が一緒に板付け船体験を行いました。

うだるような暑さの中、スイスイと進む板付け船は気持ち良さそうです。子ども達も利用者も初めての体験だったと思いますが、上手に船を漕いでいました。

まだまだスタートしたばかりのこの事業ですが、地域の人たちと利用者の交流の場として、利用者の社会参加の一つの機会として、障害者の理解の場としてのきっかけになって行くことを願っています。



行ってきまーす。



板付け船・・・船漕ぎ競争に使う船です。



いい天気でございます。

諸鈍は稲刈りの季節

2006-07-11 10:03:11 | 奄美な仕事

諸鈍の稲刈りが進行中です。内地の感覚だと季節外れなんですが、諸鈍の米はは二期作なんです。島の他の地域はどうなんでしょう。

施設の利用者とドライブを兼ねて諸鈍へ覗きに行ってきました。島では田んぼは貴重です。毎日食べている米がこうして作られているってことを、利用者にも見てもらいたいと思いまして。

利用者に「これ何か分かる?」って聞くと、「米」と答えることができる利用者もいました。何か米作り体験みたいなことができればいいなぁと感じました。

という僕自身もその体験はありません。体験と通して「学ぶ」「感じる」「想像する」って大事だと思います。



道路も、


ガードレールも利用します。


七夕ですね

2006-07-07 20:16:24 | 奄美な仕事
本日は7月7日、七夕ですね。

施設で利用者と一緒に巨大七夕飾りを3本作りました。台風の影響が心配でしたが、無事飾ることができました。

みんな想い想いに短冊にお願いを書いていました。なかには「ちゃんぽんめん」とか食堂のメニューを書き続ける人や、「宝くじで4億円」と超現実的な願いを書いている人もいて、楽しませてもらいました。

世間では、北朝鮮がミサイルを撃ち、イスラエル軍がパレスチナに侵攻し、イラクではテロが絶えません。横田さんの姿をテレビで見るたびに、どうしてこの人達がこんな目に遭わなくてはいけないのかと。


世の中が平和で、色々な立場の人々が幸せでありますように・・・。

ちなみに僕の短冊は「中日ドラゴンズ優勝!」です。


セツルメントと仕事の関係

2006-07-06 22:02:20 | 奄美な仕事

デジカメが壊れたままなので、特に新しいネタは無いのですが・・・。


福祉関係の学校に通っていた学生時代、サークルでセツルメント活動をしていました。当時はさほど深く考えていなかったのですが、その活動の経験が今の仕事に活かされていると感じる時がしばしばあります。


セツルメント活動の3本柱として、

①対象成長 ②セツラー(学生)成長 ③地域発展 

というものを先輩から教えられました。


それを今の福祉の仕事に置き換えると、

①利用者の自立・成長・生活の(質の)向上 
②それらを通しての職員自身の成長
③地域と関わることを通し、福祉の理解を促し、地域を変革していく。場合によっては更に大きく制度そのものを変革していく。


ということとなる(気がする)のです。


セツルメントとは ⇒ wikipediaにて


福祉バカ

2006-07-01 11:50:58 | 奄美な仕事

とある福祉関係の方と今とこれからの福祉の話をしていたら、

話の最後にその方が、

「私は福祉バカですから」

とおっしゃいました。

そのフレーズ、結構気に入りました。

日々是勉強なり。





明日はシーカヤックマラソンですね。

アタリコースケ君の生歌を聞きに行くつもりです。車停めれますかね。



海と空が青くなりました

2006-06-21 22:32:18 | 奄美な仕事
仕事へ朝出勤する時阿木名の海岸の前を通過します。やっぱり何だかんだ言っても青い海と、青い空は気持ちがいいものです。

本日は名瀬のSクリニックへ利用者の通院引率でした。朝8時20分にカケロマの職場を出ても、名瀬の病院に着くのは10時過ぎになってしまい、既に患者さんで一杯。診察までも1時間以上待たされてしまいます。仕方ないのですが。

4月にスタートした障害者自立支援法により、利用者の医療費の自己負担が大きくなっています。心身ともに健康な生活を送るためにはお金が必要なのです。

こんな天気の日の仕事は、汗だくでヘロヘロになってしまいます。もはや、汗かきまくってどうでもよくなってきます。

時に青い海と青い空が恨めしく感じてしまいます。



N君の絵画世界

2006-06-19 20:40:25 | 奄美な仕事
N君は自閉症です。生活の中でいくつかの困難を抱えていますが、N君の絵は世界中でN君にしか描けません。

すばらしいことです。

僕はN君の絵が大好きで、時々描いている様子を横で見ています。

真剣です。描き出すと止まりません。

以前の記事にも書きましたが、彼はこの絵を新聞から写しているのではなく、一旦記憶してその記憶を基に描いています。

以前の記事 ⇒ 自閉症の絵画世界と嬉しい話




MBC-TV プログラムなのです。




この後、色付けまでします。




人物がいい感じ。彼の優しさが絵に出ています。

あそびの達人教室始まる

2006-06-18 20:04:48 | 奄美な仕事

昨日付けの南海日日新聞に掲載されていましたが、文部科学省の地域子ども教室推進事業の一環で、僕の職場が企画運営する「あそびの達人教室」が加計呂麻島の勝能公民館でスタートしました。

地域の子ども達、その保護者、施設の利用者が交流を図りながら、様々な体験の機会を提供しようという取り組みです。全国60ヶ所で事業が実施されています。

障害者への理解、それは学校で習うだけのもでなく、実際に交流することから始まると思います。その積み重ねが大事なんでしょうね。

初回の教室では紙漉きハガキ作りを行いました。今後、板付け船体験、マベガイでの貝殻細工、陶芸等々を計画中です。