ピアノと海と花との生活 Ⅱ

~創造する芸術~

2010いしかわミュージックアカデミー 2

2010-08-27 | 音楽

    

                     

                       私は、大学卒業後、すぐ金沢へ帰り、ヤマハの講師になった。

           6年間勤めたが、3年目から、JOCという作曲のクラスの担当になり、核講師

           という北陸の代表の講師になり、各研修に通っていた。

           名古屋、静岡のつま恋、三重の合歓の里など、ヤマハの施設に合宿が多かった。

           核講師のメンバーは、皆、個性的で、フジテレビのアナウンサーの超難関のオ-ディ

           ションの最終まで行った人とか、話していてすごくおもしろかった。このメンバーとも

           すごく仲良くなり、よく金沢へ皆、遊びに来た。今でも、私のコンクールの前に、

           励ましのメールをくれるやさしい友人もいる。

 

           その当時、名古屋支部の生徒のスターだったのが、上原彩子ちゃんだ。小学校

           2年生だったか、そのときすでにヤマハの代表みたいになっていて、

           大きなコンサートに必ず出演していた。ショートヘアですごく小柄で、

           彩子ちゃんが舞台に出てきて、バリバリ弾きだすと、どよめきがおこったものだ。

           そのマスタークラスが、江口先生のレッスンだった。確か東京の本部で何回か

           核講師が聴講していた。

 

           久しぶりにお目にかかる江口先生は、やはり素敵で、すばらしかった。

           まず生徒さんのことを、とても褒めて、良いところをどんどん指摘して下さる。

           選曲の傾向、長い目でみた音楽人生をどう進めていくか、優しく丁寧に、

           何より本人の様子を良く見ながら、言葉を選んでくださっている。

           自信のない生徒さんの演奏もみるみる見違えるようになっていく。すばらしい!

           先生は「金沢って昔からある色彩が、本当に美しいから、皆さんの演奏にも

           それがあふれている」とおしゃった。うれしかった。

           「もっと太りなさい」といわれている人もいた。私もそうだ。昔からいい音のために

           太りなさい、といわれ続けていた。

           何の事はない、娘をうんだら立派に肉がつきました・・・

 

           この間、県立音楽堂で、グレンツエンコンクールがあり、初めてコンクールを受けた

           子も含めて3人とも、本選に進む事ができた。この先、また別のコンクール、ラ・フォル・

           ジュルネのオーディションと、かわいい生徒たちは、今、一生懸命練習している。

           子供のレッスンをするようになって、もう20年以上もたつのに、私は、子供た

           ちから教わる事が多いなあと思う。レッスンする事は大好きだ。

           江口先生のレッスンは、生徒の気持ちを1番大切にされていて、すばらしいものだ

           った。

           江口先生の音楽的な、人間的な、すばらしいレッスンを聴講出来て、どうやったら

           生徒さんそれぞれの音楽人生を豊かに出来るのか、また深く考えられる良い機会に

           なりました。

 

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