(原 光訳 2000年、沖積舎) ダンテの「神曲 地獄」編 第15歌(カッコ内は筆子、その14)
◯それから後を振向いて走り去つた、ヴェロナの競争(徒歩競争)で緑の絹布(勝利賞)を得るために、野原を突つ走る(徒歩)ものそつくりに、
しかも負ける(最終着者には雄鶏)ものではなく勝つものそつくりに。
ダンテの「神曲 地獄」編 第16歌(カッコ内は筆子、その1)
◯わたしはすでに次の圏(たに)に落下する、水の轟きが聞こえるところにゐた、夥(おびただ)しい蜜蜂の巣箱が立てる騒音に似てゐた。
(前回ここまで)
◯そのとき苛酷な苦痛の雨を浴びて通り過ぎる、一群の中から三人の亡霊が一緒に走り出て、わたしらに近づきながら
めいめいに絶叫した、「立止まってくれ、服から察するとわたしらの邪悪な土地のものらしいそなたよ。」
ああ、なんといふ傷がその五体に見られたか、づきづき新しいのと古いのと火に焼かれ傷口が!思ひだすだけでも苦痛だ。 (つづく)
◯本日、2017年2月12日の日本聖書協会「聖書愛読こよみ」の主
題は「真の断食」という。聖書の箇所はマタイ4・1~11である。その1~2節、「さて、イエスは悪魔
から誘惑を受けるため、〝霊〟に導かれて荒れ野に行かれた。そして四十日間、昼も夜も断食し
た後、空腹を覚えられた。」という。このイエスの「断食」は、旧約聖書にしばしば出てくる宗教的行事
としての「断食」ではない。「断食」による祈りと瞑想のことである。祈りによって神からの力を求め、
イエスはわたしたちのために悪魔の誘惑を受けられ、信仰による戦いを闘ってくださった。
これを唯一、「真の断食」という。
◯写真は2月6日(月)、福岡城南教会で年二回の内の、最初の九州中会教職者が開催された。
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