熱血通信

日々の出来事を思いのままに…

助産所

2008-03-15 21:23:54 | Weblog
2006年に改正された《医療法19条》の経過措置が
この3月に切れ、4月からは産科・産婦人科を担当する
嘱託医師および嘱託医療機関が確保できない助産所につ
いては閉鎖しなくてはいけなくました。

現在、国内の助産師は2万7047人、産科・産婦人科
は5997ヶ所、助産所は691ヶ所(2005年末時点)と
なっています。

助産所の数はそう多いものではありませんが、地域に根ざし、
地域のお産を支えてきた場所に相違なく、現在の産科医不足
を考えれば、妊婦の選択肢がまたひとつ減ることになり、
子供を望んでいるご夫婦、特に女性の悩みの種になるのでは
ないかと懸念しています。

今回の改正には、分娩時の異常に対応し、安全なお産を提供
するために必要な措置となっていますが、産科・産婦人科を
設備した医療機関においても、産科医不足により、すでに
激務となっているところばかりで、助産所の嘱託になってあ
げたくてもなれない現状があるようです。

そこで、横須賀市の市立病院では『助産師外来』というのを
開始し、出産まで15回ある妊婦検診のうち4回を助産師のみ
でこなすことにしたそうです。そしてこの検診時には、一人の
妊婦に対して1回30分ほどの時間を費やし、妊婦さんの不安
に思っている事などにも対応をしていくそうです。

こうした取り組みにより、産科医の激務緩和に少しでも繋がっ
ていくものと思いますが、残念ながら産科医不足を根本から
解消するものにはなかなかならないとも思われます。

助産師として新しい命の誕生の一翼を担ってきた方々が、今後も
その力を発揮できるように施策はないか考えてみたいと思います。