とことん青春!

愛は憎しみより高く、理解は怒りより高く、平和は戦争より気高い。

地獄少女 二籠 3話感想 『愛しのけいちゃん』

2006-10-22 16:32:58 | 地獄少女 二籠(感想) 

名前は?
坂入多恵  

怨んでるのかい?
ううん そんなんじゃないの
私はただ けいちゃんに幸せになって欲しいだけ
 

そのために地獄へ落ちても良いと?
だって けいちゃんを傷付けるなんて許せないもん

怨み聞き届けたり               

【依頼人】坂入多恵 
【ターゲット】花村弓枝
                                     

黒いよ黒いよ二籠(汗)。
そして、今回も何気無~く大きな伏線が張られていましたな。
ここの所の演出は本当に巧いわ。
徐々に作中テーマが見えてきた感があります。
3話感想。                 

◆◆地獄幼女?◆◆ 
私も歳取ったかねぇ 
今頃気付いたの?うふふふふ!         

1話でも登場した例の地獄幼女という事で良いのかな。
どういう役回りになるかは全く分かりませんが、いたずら幼女の雰囲気をかもし出しているので、あい達の邪魔をしそうな感がありますね。

◆◆愛の限界◆◆   
怖いもん           
もしもこれ以上近付いて 万が一恋人なんかになったりしたらいつかは壊れる
そんなの私耐えられない                
          
壊れない愛なんてあるはず無いじゃない!
 

大きな伏線が張られましたな。
ENDの『あいぞめ』を聞いた時から思っていたのですが、今作では【愛と絆】がテーマを読み解くキーワードになりそうな感があります。
今回の話で依頼人は「愛は必ず壊れるものだ。だから、人間関係には深入りできない」と、【愛の限界】を提示しました。

恐らく、この【愛の限界】については今後の展開において依頼人とターゲットの間でも描写される事になるのではないかと妄想する次第(←今回は依頼人と第三者の【愛の限界】が描かれた訳ですが)。             

また、多恵が       

大変!仲良くし過ぎちゃった!           

と叫んだシーンと閻魔あいの             

あっ…切り過ぎちゃった…               

の深爪シーンとを被せた演出はアッパレ。 

この演出の意味は、互いに深入りし過ぎると、その愛(絆)が壊れた時に受けるダメージも大きくなるという事なのでしょう。
関係が浅い状態ならば、その愛(絆)が壊れても受けるダメージも小さい訳ですから。
深爪は痛いけど、深爪にならない程度に爪を切れば痛く無いですよ、と。 

今作では「愛は壊れる」という事を前提とした「壊れない愛の形」の提示が一つのテーマに為り得るかな、と妄想する次第。

とは言っても、まだ3話なので全く見当違いの可能性もあります(笑)。           

◆◆地獄流し◆◆   
一名様 地獄へゴアンナ~イ♪             

いや、今回の地獄流しは迫力満点でした。
回転ベッドで仕置きする様にちょっと笑っちまったよ(笑)。       

イッペン 死ンデミル?

の台詞がいつもより力強く感じたのは気のせいか?

◆◆多恵の真意◆◆ 
多恵が引っ越した先の隣の家にはけいちゃんとやり取りしていた頃と全く同じ様なシチュエーションが待っていた。

けいちゃん…!

多恵はその光景に感激してけいちゃんの名前を呟く。
つまり、彼女はけいちゃん本人を愛していたのではなくて、縮まりそうで縮まらない自分と隣家の男の子との距離感に陶酔できるシチュエーションを愛していたのです。
普通なら、愛しい人の死がトラウマになって同じシチュエーションを拒絶するはずですから。
多恵とけいちゃんの関係もその程度の関係だったという事なのでしょう。

口では『宇宙一愛している』などと言っても、所詮は「浅い関係で壊れた浅い愛」だった、と。
彼女がこの状態に陥ったのも【愛の限界】を悟っていたからなんでしょうね。

深入りして人を愛した挙げ句に傷付くよりも、深入りし過ぎない程度の人間関係によって創出される【自分が傷付き得ないシチュエーション】を愛すれば良いんだ、と。

そう考えても、彼女はロマンチストではなくて割り切った考えを持つ現実主義者と言えるかと。

【愛の限界】を前提とした一つの「愛の形」が示された今回の話。

今作の大きな話の流れの出発点と言える話だったのでは、と思う次第です。

以上、3話感想でした。



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