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とことん青春!

愛は憎しみより高く、理解は怒りより高く、平和は戦争より気高い。

艦橋

2006-08-17 18:35:21 | ガンダムSEED DESTINY
以前から疑問だったのですが、ガンダムシリーズの戦艦にはなぜ艦橋があるのだろうか?
艦橋は司令室であり言わば艦の心臓部のようなものなので本来なら艦の内部に設けるべきではないかと思う次第。
現にガンダムシリーズにおいては艦橋を狙われて沈没する艦が殆ど。

MSにコクピットの様な全天視界モニターを備える技術力があるならば、戦艦にも同様の技術を使って艦橋を無くした方が戦いやすいと思うのですが。

まぁ、見栄えが良いと言えばそうかもしれませんが、科学技術の発展した未来においては合理的では無いように思えますね。

ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション感想 『砕かれた世界』

2006-05-07 18:08:30 | ガンダムSEED DESTINY
内容云々よりこれをこの時期に放映する意義について考えた方が良いかもしれません。

◆◆なぜこの時期か?◆◆
この時期に放映したという事は制作者側はSEEDシリーズを風化させたくないのでしょうね。
本当にSEEDシリーズをまとめにかかろうとするのであれば、別のタイミングで『逆シャア』の様な映画化もアリだったでしょうから。

現状、ストーブリーグ中なので次期SEEDシリーズの為の「つなぎ役的な存在」が今回のスペシャルエディション4部構成なのではないかと。
OVA等の他メディアに展開する事を考えてもSEEDシリーズは「良い商売道具」ですからね。

かつて宇宙世紀ガンダムの制作が人気失速に至るまで引っ張られた前例を考慮してもSEEDシリーズも同様に人気失速まで引っ張られそうな感があります。

まぁ、ファンとしては嬉しい限りですが(笑)。

◆◆キラの限界◆◆
見て改めて思った事はこのシリーズにおいては感情移入できるキャラが居ないという事。
やっぱりキラきゅんは悟らない方が良いよ、と。

フリーダムの戦闘行為によってシンの家族が死んでしまったのであれば、シンを憎しみの連鎖の中に陥れた自身の戦闘行為について苦悩するキラきゅんの姿が見たかったです。
そもそもあの場所で戦闘行為が起こらなければシンの家族が死ぬ事も有り得なかった訳ですから。
オーブという【国家に属する戦いの為に】戦場に赴かざるを得なかった自身の行為を省みて欲しかったな、と。

国家に属する戦いを散々否定しておきながら、結局、国家に属する戦いを認めざるを得なかったキラきゅんの限界。
その限界がシンの家族を殺してしまったのであれば、種運命では武力以外の手段で戦争を無くす方法を模索していって欲しかった次第。

そうすれば、理想主義者のキラきゅんと現実を突き付けるシンの対比がクッキリしてシンの立ち位置も明確になったかと思われ。
キラきゅんの理想主義を論破できるキャラが出て来ていれば作中に蔓延していた「キラ至上主義」のレッテルを剥がす事もできたのでは、と思う次第。

いずれにしろ、シンの脇役化とキラきゅんの主人公化は避けられない訳なのですがw

◆◆アスランの独白◆◆
悪い種から善い芽は育たない
だが人は大概自分の持つものがそうだとは思わないのだ

何かが芽生え始めていた
それが善いものなのか悪いものなのかはまだ分からない
だが…誰もが止まれない時の中にいるのならそれでも進まなくてはならないのだ
恐らくそれが生きるという事だから


折角だから内容にも触れておくと、↑のアスランの独白は興味深かったです。
特に『生きる』というフレーズが出てきた事は特筆すべきかと。
今回の話を見て、以前、FINAL PLUSの感想でも『生きる意味』について考察していた事に気付いてしまった次第。

種運命と言い血+と言い、竹田Pは人生論が好きなのかも。
↑の独白の意味する所は、人は全て【自分の為】に生きているという事でしょうね。

大体、善悪なんて(法律で定められているものを除けば)個々人で決めるものですから。
では、善悪の基準をどこに設けるべきかというと、大抵の人は自分が満たされるか傷付くかで決めるんじゃないかな。

人を助けるのも「自分が」満たされるから。
即ち、人を助ける行為は「善」である、と

人を殺すのを避けるのも「自分が」傷付きたくないから。
即ち、人を殺す行為は「悪」である、と。

但し、【自分の為】に行動するのであれば責任も自分で背負わなければならない、と。
「親のせい」「社会のせい」と言い訳できない分、苦しくもあるとは思いますが、それが自分の人生を自分で創るという事。
即ち「生きる」という事である、と。
なかなか考えさせられる話でもありますな。

と、半ば脱線してしまいましたが次回のSPEも期待せずに待つ事にします。

デュランダル議長には共感できるよ

2006-02-08 12:31:58 | ガンダムSEED DESTINY
題名通りですが、議長には共感できる部分もあるという事。
彼はタリアとの理不尽な別れという哀しい過去を抱えており、そんな理不尽な事が起こり得る世界を変えようとした。
その「変えようとする」心意気には共感できるものがあるという訳なのです。

彼がプラント最高評議会議長の座まで上り詰めたのも「理不尽な世界を変えたい」とする彼の強い願望ゆえなのでしょう。
そう考えると、彼は非常にエネルギッシュな人物であると言えると思います。
ネガティブな人間ならば「この世が憎い」などと愚痴をたれるだけで自分から行動を起こさない所なんですけどね。

彼は29話で

ならば私が変える
戻れぬと言うのなら初めから正しい道を


と言っている様に、タリアとの別れという不幸な過去を受け入れられずに抗い続けているんですよね。
ここが過去を受け入れ未来に目を向けようとするキラ達との違いかと。
ゆえに、議長とキラ達との行動の違いは過去を受け入れられたか否かに尽きると思う次第です。
でも、なぜか共感できるのはキラではなくて議長なんですよねw

やっぱキラはカワイイわ

2006-01-31 12:35:21 | ガンダムSEED DESTINY
先日、種を見返したのですが、改めて自分がキラきゅん好きだという事に気付いた次第。
(以前から言っている様に)種前半の健気なキラきゅんが最高なり。
特に17話のサイとのやり取りは何度見てもしびれますね。

止めてよね…
本気で喧嘩したらサイが僕にかなう訳無いだろ?


って、リアルタイムで見ていた時は「はぁ?こいつ自分が強いからって調子に乗ってんな」(好感度↓↓)って感じだったんですが…

フレイは優しかったんだ…

の下りに始まり、

僕がどんな想いで戦ってきたか…
誰も気にもしないくせに!


の一言と共にシャトル爆破シーンを回想するキラの姿にホロリと涙したのを覚えていますね。
そんなに幼女を守れなかった自責の念に駆られていたのか。
自分一人で全てを抱え込んでいたのか。
他人の命を守れなかった事をここまで後悔していたのか。
何て純粋な子なんだ(好感度↑↑↑↑↑↑)!って感じでしたw

放送当時、私は20歳でしたが、10代中盤くらいだったらキラは好きになれないタイプのキャラだったかもしれません。
10代の頃は悩むキャラよりヒーローものに出て来る様な分かりやすいキャラが好きだったからなぁ。

ただ悟りを開いたキラには全くもって感情移入できなかった。
未だに何であんなキャラにしたのか製作者側の意図が皆目分からん。
キラが悟りを開いてからは作品自体をヨイショする気にもならなかったな(テーマも破綻してしまった事ですし)。
【少年の成長=仙人になる事】ではないと思いますよ(笑)。

個人

2006-01-04 14:29:57 | ガンダムSEED DESTINY
僕が僕であるという事
私が私であるという事

それは変える事のできない事実
受け入れなければならない宿命

生まれてきた事に意味があるのだとすればその事を知る為なのかもしれない

あなたの中に秘められた優しさはあなたが持っている
君の中で輝く力は君が持っている

だから人は一人の人間でいられる
無限の未来を夢見る事ができる

それを実現させるのも自分次第
自分が自分である事を最も理解しているのは自分以外にいないのだから

ガンダムSEED DESTINY FINAL PLUS 『選ばれた未来』 

2005-12-30 19:52:43 | ガンダムSEED DESTINY
なかなかに凝ってましたねw
微妙に台詞が変わっていたり、新規映像があったり、OPがアレだったり、と。
新規カットを中心にとりあえず感想。

◆◆生きるその意味◆◆
人はなぜ生きるのだ?
なぜ生まれてくるのだ?


自問自答する議長とクルーゼですが、その答えは最後の場面でキラがシンに言った『一緒に闘おう』なのでしょうね。
ここでの【たたかう】の意味は【他人と戦う】という事ではなくて【自分と闘う】という事なのでしょう。
ゆえに、「戦う」と言うよりは「闘う」といったニュアンスの方が強いかと。

かつてのシンは他人と戦う事で戦争を終らせようと考えていた。
しかし、結果、彼は「敗北」を喫する事になる。
ディスティニーという力を失った彼に残されたものはルナマリアという未来を築く為のパートナーだったという訳なのですが。
そして、今回のキラとの邂逅シーンで彼は未来に目を向ける事を決意する。
憎むべき“敵”であったキラとの和解は己の過去を受け入れた証と言えるかと。

シンにとって憎しみに囚われ他者と戦う契機となった忌まわしき場所が未来を築く為の再出発の場所に変わる演出は感動的でしたね。
他人と戦ってきたシン・アスカの自分との闘いはここから始まるのでしょう。

◆◆議長にとっての生きる意味◆◆
議長にとっての生きる意味は【自分を知る事】なのでしょうね。
以前、彼が『人は自分を知って生きる事が一番幸せな事だろう?』と言った事からも分かるかと。
ディスティニープランも予め自分に最適な未来を遺伝子によって決めてしまうものなので人の生きる目的を【自分を知る事である】と位置付けた計画ですしね。

しかし、予め生きる道を決められてしまっていると生まれてきた意味など無いのでは、とも思います。
なぜなら、予め全てが決まっているのであれば「なぜこの国に生まれたのか?」,「なぜこの性別に生まれたのか?」,「なぜこの家庭に生まれたのか?」といった生きる上で誰もが抱く疑問も生じ得ないからです。
普通はこれらの疑問を抱きつつ、変えられない境遇の中でどのように生きて行くかを模索して自分にできる事をしていこうと努力する事を「生きる」と言うのでは、と思うのですが。

全ては運命によって決められているとする究極の運命論者の議長が生まれた背景には愛を誓ったタリアとの理不尽な別れがあるのでしょうけど。

◆◆キラにとっての生きる意味◆◆
キラにとっての生きる意味は苦悩しながらも己の未来を切り開く事。

いくら吹き飛ばされても僕らはまた花を植えるよ
きっと

という台詞からも分かるかと。

迷いながら苦しみながらも自らの手で未来を切り開く。
彼のその想いの強さは議長色に染まったシンやレイをも感化させるに至った訳ですが。
彼は他人と戦っていた訳ではなくて自分と闘っていたのでしょうね。
未来を創る為にはどうすれば良いのか?と苦しみ悩むという事自体が自分と闘っているという事なのですから。
彼が他人と戦っていたのであれば争いの無くなるディスティニープランに賛同していた事でしょうし。

彼が議長の計画に反発した理由は、予め全てを決められてしまうと自分と闘う事ができなくなるからに他ならないかと。
なぜなら、全てが始めから定められているのであれば葛藤や苦悩といった自分自身と向き合う機会も全て消滅してしまうから。

結果、キラ達は他人と争う可能性のある道を選んだ。
それだけ彼らには自分と闘う道が光り輝いて見えたのでは、と思う次第。
自分と闘うという事は自分が自分である為には不可欠な事ですからね。
キラとラクスの未来を創る闘いもこれからが始まりなのでしょう。

と、まぁ、こんな感じで感想を書いていて改めて思ったのが私は種バカなんだな、とw
できれば、続編希望なんですが今回の終わり方を見ると無理っぽいかもしれませんね。
タリアの息子とか続編で出てきたらおもろいとも思うんですけどね。

なぜキラきゅんは変わってしまったのか?(フレイ志向でいこう!)

2005-12-07 22:56:39 | ガンダムSEED DESTINY
人を守れずに涙し、人を殺して涙していたキラ。
そんなキラもいつの間にやら悟りを開き仙人の様な物腰になってしまいました。
彼はラクスとの再会を機に急激に変化したのですが、印象的だったのが前作32話のラクスのこの台詞。

お二人とも敵と戦われたのでしょう?
違いますか?


敵同士としてアスランと殺し合わなければならないという現実を受け入れられないキラにその現実を突きつける台詞でしょう。
『あなたは親友を“敵”と見なして殺そうとしたのですよ。それでも戦うのですか?』と。

彼女はキラを突き放し自分で戦うか否かの考えを固めさせたかったのでしょうね。
バルトフェルドを“敵”と見なして討ち懺悔した過去を持つキラの心を大きく揺れ動かしたかと。

ここまでの展開は最高だったのですが、問題は戦う道を選んだキラが不殺で戦場に出るなどという道を選び、世の中を達観したかの如く悟りを開いてしまった事にあります。
やはりキラの激変には年齢不相応に悟り切ったラクスの影響が大きかったのではないかと思う次第。

ラクスはかつて(コーディネイターである事に劣等感を抱く)キラに対して『あなたが優しいのはあなただから』と言いました。
この時点でキラを変化させるキャラクターはラクスだと予想できる。
案の定、キラはラクスとの再会を機に劇的に変化したのですが…。

個人的には彼にはフレイとひとつ人間関係を構築して欲しかったですね。
崩れ去ったAAの人間関係を再構築する様が描かれなかったので、悟り切ったキラを「成長した」とは捉えられなかったという訳ですが。

それに、フレイは復讐目的でキラに近づいたのですが、最終的にはキラの辛さを理解する唯一の存在になりましたからね。
フレイとの関係を通してキラの「成長」を見たかった所。

『かわいそうなキラ。独りぼっちのキラ。戦って辛くて、守れなくて辛くて、すぐ泣いて…だから!』という彼女の一言は(彼女がキラの辛さを理解している証となる)珠玉の名台詞だったと思うぜよw

死生観(種運命総括その2)

2005-10-26 19:12:06 | ガンダムSEED DESTINY
ふと思った事なんですが、種の世界には「自殺」という観念は無いのだろうか?

福田監督曰く、前作SEEDのキラは日本人的なキャラクターとして描いた、との事でしたが、彼は極度の孤独に耐えながらも生きる道を選びましたからね。
普通の16歳の日本人だったら「死ぬ」という選択肢もあったのではないかと思うんですがねぇ。

種で混沌とする現代社会を描きたかったのであれば、こういった生々しいシーンを入れても面白かったのではないかと。
フラガやマリューみたいな都合の良い時にだけ正論を振りかざす(現代社会を代表する様な)大人達がどのような対応をするのかも楽しみなところ。

種運命においては悟りを開いたキラやアスランが、

『君(お前)が死んだら悲しむ人間がいる事を忘れるな!』

とか言って死のうとするシンを説得しようとするが、

『生きているだけでも人を悲しませる人間もいるんだよ!』

みたいな感じでキラやアスランの理想論に疑問符を呈して欲しかったな、と。

ぶっちゃけ、キラもシンも人の話を聞かない点では同じですからね。
己の言動を信じて止まないキラに疑念を抱かせる存在がシンだったら最高だったのになぁ、と思う次第です。

今を生きろ!(種運命総括その1)

2005-10-15 16:38:14 | ガンダムSEED DESTINY
種運命が伝えたかったメッセージはこれだったのかな、と。
そのメッセージが端的に表現されていたのが最終話のシンとステラの(超常現象空間における)会話でしょうね。

この会話時にステラは

ステラは昨日を貰ったの
だから分かるの
嬉しいの

だから明日
明日ね
明日

と発言しているのですが、この発言のポイントは「昨日」や「明日」が遠い過去や遠い未来の話ではなく【近い過去】や【近い未来】の話であるという点でしょうね。

「今を生きている事」を実感する為には「今を生きていない事」に気付く必要があります。
ゆえに、起こるかどうかも分からない遠い未来を想像したり起こってしまった過去を悔いても無意味なのです。
過去は確かに存在した訳であり重要ですが、思考や思い出の形でしか存在しないのです。
なぜなら、時間は常に「今」だからです。

ステラは【近い未来】である「明日」というフレーズをシンに投げ掛ける事によって「未来」を創る為の「今」を生きるようにシンに訴えかけたかったんじゃないかな。
さしずめ、本当に闘わなければならないものとは過去の自分でも未来の自分でもなく【今を生きる事から逃れようとする自分】という事になるのかもしれない。

「ステラの死」という過去に囚われるのではなくて【平和な未来を創ろうとする「今」】に目を向けなさい、と。

過去を捨てる事は不可能だが過去への執着を手放す事はできます。
シンだけでなく己の過去に振り回された議長やレイもラストのタリアとの接触によってその執着心を捨てるに至ったのではないかと思う次第。

シンがデスティニーの名を冠する“力”を失った事によって未来に目を向けるきっかけを得たのは皮肉な話でもありますがね。

懺悔

2005-10-08 17:35:49 | ガンダムSEED DESTINY
『バルトフェルドさん!』
少年は声を振り絞った。

『まだだぞ、少年!』
敵将の言葉には力がこもっていた。

『もう止めて下さい!勝負はつきました。降伏を!』
少年の叫び声が震える。

『言ったはずだぞ!戦争には明確な終わりのルールなど無いと!』
『バルトフェルドさん!』

なぜこの人は引かないのか?
命が惜しくないのか?
少年の脳裏に深い疑念が芽生える。

『あぁ!』
フェイズシフトがダウンした。
このままでは自分もやられてしまう。

そう思ったのも束の間、敵将の叫び声が響く。
『戦うしか無かろう。互いに敵である限り、どちらかが滅びるまでなぁ!!』
その瞬間、少年の中で何かが弾けた。
鬼神の如く敵将に向かい、気付けば敵将にとどめを刺していた。

『アンディ!』
敵将の愛人は死を覚悟し敵将の方を向き直った。

これで良い…
敵将は愛する女を抱きながら散る事ができる自分に満足していた。

砂漠に爆炎が舞い上がる。
その爆炎を見つめる少年の肩は震えていた。

なぜ殺し合わなければならないのか?
なぜ憎しみ合わなければならないのか?
なぜ分かり合えるはずだった人間を討たなければならないのか?

少年は押し寄せる疑念を振り払う術を持たない己の無力さを痛感し絶叫した。
『僕は…、殺したくなんかないのにぃぃぃ!!』

その叫び声は敵将の居ない砂漠に虚しく響くだけだった。