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とことん青春!

愛は憎しみより高く、理解は怒りより高く、平和は戦争より気高い。

機動武闘伝Gガンダム 22話感想 『戦士の絆!デビル包囲網を突破せよ』

2010-06-30 21:52:36 | 機動武闘伝Gガンダム






◆デビルガンダム包囲網
これまた凄まじい包囲網ですね(汗)。
こんな包囲網を突破できるのか。
機体は100機を軽く超えているぞ。
羽根つきデスアーミーまで登場する始末ですし。

◆ドモンとレインの絆
強い絆で結ばれているドモンとレイン。
高熱にもかかわらずシャイニングガンダムを修理しようとするレインとレインを助けようとするドモン。
熱い絆ですな。

◆挿入歌
この挿入歌は熱いね!
体中がほてってきそうなくらいですw
このタイミングでこの歌を挿入してくれるとはやってくれます。

◆脱出
津波でデビルガンダム包囲網をぶち破ったシュバルツ。
策士ですねw
そして、ギアナ高地から脱出するガンダムファイター達。
しかし、ドモンは…。

◆決着
他のガンダムファイター達を脱出させて自分だけ残ったドモン。
この地でいよいよデビルガンダムとシャイニングガンダムの戦いが始まる。

以上。

機動戦士Vガンダム 22話感想 『宇宙の虎』

2010-06-29 19:20:26 | 機動戦士Vガンダム






◆宇宙の虎
ゴッドワルド再登場。
異名は「宇宙の虎」との事。
ウッソに宇宙で戦う事の厳しさを教え込むゴッドワルド。
役回り的には1stのランバ・ラルみたいなものか。
ってか、アビゴルって鎌を持っていますね。
ゴッドワルドは鎌と言うよりは牙のイメージがあるので、SEEDのバルトフェルドが乗ったような機体の方が似合っているようには思うが。
鎌と言えば、「死神」のイメージがあるのでファラがお似合い。
そう言えば、ガンダムWのデュオも鎌で戦っていますね。
彼も死神には似合わないキャラですがw

◆生存
シャクティ達が生きていて心から喜ぶオデロとウォレン。
やはりこいつらはイイ奴らですねw

◆ウッソ争奪戦
ウッソの頭上で火花を散らすマーベットとジュンコ。
ウッソ争奪戦はいまだに激戦の模様。

◆戦士への目覚め
戦場では優れた戦士でなければ生き残れないと主張するゴッドワルド。
そして、殺らなければ殺られてしまう事を理解するウッソ。

聞こえた
最後にゴッドワルドさんが誉めてくれた

ウッソが戦士へと覚醒するきっかけとなるゴッドワルドの死だったかもしれませんね。
以上。

新機動戦記ガンダムW 21話感想 『悲しみのカトル』

2010-06-28 19:21:06 | 新機動戦記ガンダムW






◆モビルドール対ヒイロ
トロワと共にトールギス撃墜に向かったヒイロですが、いきなり周囲のモビルドールを片っ端から撃破していきます(汗)。
流石はエキセントリック少年ヒイロw
生身の人間が搭乗しない人形など足手まといに過ぎない、と。
そして、トールギスとの戦いでトールギスを討つ振りをして次々とモビルドールを撃破していくガンダムパイロット達。
これもOZ破壊工作の一つの手段なのでしょうね。

◆ミリアルド・ピースクラフト
ミリアルドに戻ったゼクス。
一度はピースクラフトの名前を捨てたはずですが、再度、その名を名乗る彼の心境やいかに。
平和主義という立場を貫く事になるのかもしれませんね。
しかし、ヒイロ達に捕獲されOZに投降する事に。

◆ウィナー家
カトルの父親が運営するウィナー財団は宇宙の技術者を支援し、反OZ平和主義の立場を取っていた。
だから、カトルは平和主義的な思想を持っていたのですね。
しかし、カトルは父親に反発しガンダムのパイロットとして地球へ降り立った。
そのカトルを一番心配していたのは他でもないカトルの父親だったという話を姉から聞かされてはにかむカトル。
父親に反発してはいるものの家族との久々の再会は嬉しい模様。

◆新ガンダム?
カトルはサンドロックの代わりに新しいガンダムを製造するとの事。
しかし、MSの開発もできるとは凄まじい能力を持っていますね。
ちなみに、サンドロックはOZに捕獲されたH教授が製作したとの事。

◆市民の反対
平和主義を推し進めてきたウィナーのコロニーですが、民衆を始めとする他為政者達はOZに与して軍備拡張を進めるように提言。
それに猛反発するウィナーですが、立場的にはかなり追い詰められていますね。
そして、資源を独り占めするな、とデモを行う市民達。
と言うよりは、その資源というのは元々ウィナー家が所有していたものなので独占というのはニュアンスが違うと思うぞ。
ウィナー家はあくまで技術者支援のために資源を提供する立場にある訳ですから。

そして、結局、決議の結果、ウィナーの保有する資源衛星はOZの管轄になる事に。
しかし、軍備のために資源を利用されるくらいならば資源をコロニーから切り離した方がマシとばかりに資源衛星の切り離しにかかるカトル父。
しかし、コロニーの連中から総攻撃を浴びあえなく憤死。

◆壊れたカトル
誰も分かってくれないんだね
優しい人の涙を
これでコロニーは満足なんだ!
あなた達は満足なんだ!!
僕は決して忘れない
そして 決して忘れさせないよ
この日の事を…!
あはははははははははは!!!!!
あーははははははは!!!!


父と姉を失い完全にぶっ壊れたカトル。
温厚な性格だっただけに尋常ではない壊れっぷりです。
反コロニーという立場を取る事になるのか。

以上。

機動武闘伝Gガンダム 21話感想 『決勝迫る!タイミリミット3日前』

2010-06-27 18:23:04 | 機動武闘伝Gガンダム








◆決勝大会間近
決勝大会目前のガンダムファイト第13回大会。
各国のガンダムも決勝会場であるネオ香港に集まりつつあります。
ってか、ネオノルウェーのバイキングガンダムが最高!
思わずキャプったよw

◆シャッフル同盟の結束
シャッフル同盟は紋章でつながっている模様。
ドモンが行方不明になってから2週間、ずっと右手の紋章が痛み続けていますからね。
仲間が窮地に陥ると輝きを放つ紋章なのか。

◆悩むドモン
いまだにスーパーモードを操作できずに苦悩するドモン。
一人、洞窟にこもって修行しています。

◆シュバルツ登場
苦悩するドモンを目覚めさせようとするシュバルツ。
本当に神出鬼没ですねw
「明鏡止水」の心こそがスーパーモードを発動させるために不可欠であると説くシュバルツ。

◆マスター登場
何とここで再登場したマスター。
こいつも神出鬼没です(笑)。
そして、ドモンの刀を真剣白羽鳥で受け止めるあたり、最強すぎますね、マジで(汗)。
しかし、デビルガンダムも進化していますね。
頭を何個も持っているとは。
そして、ぶつかり合う元師弟。
と、良いところでEND。
次回に期待ですね。

以上。

機動戦士Vガンダム 21話感想 『戦略衛星を叩け』

2010-06-26 18:47:01 | 機動戦士Vガンダム






◆エリシャ退艦
エリシャ退艦であっさり恋愛が終了したオデロ。
やや未練がある模様w
その性的エネルギーを仕事にぶつけられれば一人前。

◆気を散らすマーベット
恋人のオリファーだけでなくウッソまでもジュンコに取られる事を懸念するマーベット。
ウッソは我が子のような存在だから誰にも渡せない、と。
ウッソやオリファーの事で気が散ってしまい、思うように戦闘にのめり込めていませんね。
マーベットとジュンコによるウッソ争奪戦開始ですか。

◆ウッソの覚醒
敵を撃墜し生命の砕ける幻聴に囚われるウッソ。
その影響で怯えてしまい思ったような戦いができていない模様。
宇宙空間に出た事でニュータイプ的な特殊能力が覚醒しつつあるのか。
この幻聴を乗り越えてこそ戦士になれるのでしょうけど。

◆クロノクル出撃
コンティオというMSで出撃。
相変わらずの猫の目デザインですね。
Vガンダムの敵MSって奇抜なデザインが多すぎ(汗)。
インコムのような武器を装備している模様。
しかし、ウッソから「このMSのビームは違う」と評される事からもただの量産機ではない模様。

◆ベスパ攻略
ガウンランドの一隻を丸々おとりに使って自爆させる事で活路を切り開いたリガ・ミリティア。
地球掃討作戦のメイン部隊であるカイラスギリーを制圧する事に。
これでしばらくは地球のリガミリティアに対するベスパの攻撃は鈍る事でしょう。

◆和解
カイラスギリーを攻略した事でとりあえず和解(休戦)したマーベットとジュンコ。
第2ラウンドが始まらない事を祈る次第ですw

そして、シャクティが無事だという事を知り、大喜びのウッソ。
戦闘での勝利よりこちらの方が遥かに嬉しい模様。
ウッソが今後戦う理由を見出すとするならば、シャクティを守るためという事になりそうですな。

以上。

新機動戦記ガンダムW 20話感想 『潜入、月面基地』

2010-06-25 19:23:10 | 新機動戦記ガンダムW






◆月
月は重力が地球の6分の1しか無いため人が居住するには不適切な場所であり、現状は観光地として栄えておりMSの生産工場の密集地帯にもなっているとの事。
ここでドクターJ達はOZの新型MSの開発を進めていた。
MSの名前はメリクリウスとバイエイト。
科学者達曰く、超強力なMSとの事で、OZをも破壊できる力を持つ可能性を秘めているらしい。
このMSをヒイロ達が奪取してくれる事を望んでいるみたいですな。

◆OZの概念
宇宙で新国家建設を目論むOZ。
しかし、文面には主要産業は軍事技術・MSの生産で成り立つという文言が記述されていた。
これによってOZを疑問視する声が上がってきそうな感がありますね。
OZの企みが露呈する日も近いのではないかと思う次第。

◆サンドロック奪取
自爆で破壊されたサンドロックを改修していたOZの基地を攻撃しサンドロック奪取に成功したマグアナック隊。
そして、彼らを手伝おうとするサリィ。
相変わらず勇猛果敢な性格ですね。
これによって、サンドロックはマグアナック隊の手によって改修される事になるんだろうな、きっと。

◆デスサイズ破壊
何だ…?
俺の涙か…

切ねー;;
OZにパイロットとして潜入したトロワはその強力な力ゆえにガンダムのパイロットなのではないかという嫌疑をかけられる。
その嫌疑を晴らすためデスサイズを破壊したトロワ。
しかし、表情も脳波も全く変わらなかったはずなのに彼の瞳からは涙が。。。
理性では正しい事をやっているつもりでも感性の部分は誤魔化せなかったという事なのでしょうね。
トロワの中に確実に感性が芽生えつつあり、彼の「変化」が端的に分かるシーンだったかと思います。

そして、デスサイズを破壊されて絶叫するデュオ。
何ともやるせないですね。
これによって、トロワはドクターJ達が開発した新型MSのパイロットに選出される事になる。

◆レディ・アン
どうやら二重人格のようですね。
終始トロワににこやかに対応していましたが「ずる賢い人間が生き残るのがOZ」というトロワの言葉に過剰に反応し頭を抱えていましたから。
今後も彼女の人格は「好戦的なレディ・アン」と「和平を望むレディ・アン」との狭間で揺れ動くものと思われます。

◆ヒイロ対トロワ
新型MS破壊工作のため月面基地に潜入したヒイロ。
ってか、本当に神出鬼没ですね(汗)。
まさかバイエイトに搭乗していたとは。
そして、立場上では敵同士になったヒイロとトロワ。
囚われる事になったヒイロはどうなってしまうのか?
次回以降が非常に楽しみです。

以上。

機動武闘伝Gガンダム 20話感想 『ジョルジュよ、悪夢を打ち砕け!』

2010-06-24 19:35:44 | 機動武闘伝Gガンダム






◆レイモンド
ジョルジュの執事ですが、昔はジョルジュに剣の手ほどきをしていたとの事。
フルーレを持っているのがフランスらしくて良いですね。
年齢の割に熱いハートを持っています。
ってか、レイモンドの乗る機体がそれらしくて爆笑ものでしたwww

◆DG細胞にうなされるジョルジュ
ジョルジュも他のシャッフル同盟のファイターと同様にDG細胞の悪夢にうなされていますね。
ガンダムファイトの最中も鬼気迫る形相で敵を叩き潰しています。

◆マルセイユの悲劇
ジョルジュは悲しいトラウマを抱えていた。
過去に極悪非道なガンダムファイター・ミラボーとのフランス代表を賭けて戦った試合で、観客虐殺という不慮の事故を誘発してしまっていたのです。
ミラボーは懲役1000年に処せられた(ってか、終身刑だろ)訳ですが、ジョジュルはデビルガンダムとの出会いによってこの残酷な記憶の扉が開かれてしまった模様。
それで苦悩している、と。

そのジョルジュを目覚めさせようと、ドモンにジョルジュとのガンダムファイトを懇願するレイモンド。
しかし、その事がジョルジュのプライドを傷付け逆鱗に触れた事でレイモンドはジョジュルから解雇を言い渡される事になる。

しかし、執事生活45年ってどんだけ長い事執事をやってるんだ、レイモンドは(汗)。
普通ならば定年退職して年金生活のはずですが、プロフェッショナルに徹していますね。
執事の鑑ですな。
クビを告げられた事で飲んだくれる姿が様になっていなくてイイ感じですw
しかも、「コーヒーお代わり!」って酒を飲まずにコーヒーで飲んだくれていますwww
貴族の執事らしい飲んだくれ方で最高のキャラですね(笑)。

◆人望
こう考えると、ドモンって人望がありますね。
何せこの辺境のギアナ高地に4人のガンダムファイターがドモンを頼りにやって来ていますから。
彼らの間で「友情」が芽生えつつあるのかもしれません。

◆ミラボー登場
脱獄したミラボーがジョルジュへの復讐とばかりに登場。
突拍子も無い演出ですが、お約束ではあります。

そして、ミラボーはDG細胞に感染していました。
デビルガンダムの悪夢にうなされるジョルジュにとっては正に悪夢との戦い。

そして、ジョルジュの危機にポンコツロボットに乗って駆けつけるレイモンド。
身を挺してジョルジュを守ろうとしていますがこれまたお約束ですなw

そのレイモンドの姿に心を打たれ再びガンダムファイターとして立ち上がるジョルジュ。
撃つべきはミラボーではなく、ジョルジュ自身の心に巣くう悪魔の心である、と。
本当にお約束の展開なのですが熱いですね。

◆シャッフルの力
シャッフルの力でミラボーからデビルガンダムの呪いを消し去ったジョルジュ。
驚きの演出でしたが、シャッフルの紋章にはDG細胞に打ち勝つ力もあるみたいですね。
力だけでなく心も大事である、と。
今回の話でドモンが己の心と向き合うきっかけが生まれたと言えるかもしれません。
正に「想いだけでも、力だけでも」ですな。
これがスーパーモードを発動させる条件になるのでしょうね、きっと。
心と力がマッチした時こそ最強の戦士が生まれるのだ、と。
「想いだけでも、力だけでも」の精神はガンダムWやガンダムSEEDでも描写されているだけに、ガンダムシリーズ全体を通しての一大テーマになり得るものなのかも。

そして、レイモンドとの絆の深さを実感するジョルジュ。
いやはやお約束の展開過ぎて熱かったですね。
こういうサブキャラを交えた熱い話は歓迎です。
いい話でしたわ。

以上。

機動戦士Vガンダム 20話感想 『決戦前夜』

2010-06-23 19:10:04 | 機動戦士Vガンダム




◆子供の恋愛と大人の恋愛
エリシャ・マルチナにオデロ・ウォレンという子供の恋愛。
対して、オリファーにマーベットとジュンコという大人の恋愛。
この対比は何気に良いですね。
子供の恋愛は初々しい感じですが、大人側は上手く駆け引きしているな、と。

◆ウッソの存在
恋愛模様とは別にウッソの存在はジュンコにとっては「坊や」。
あたかも我が子のようにウッソを可愛がるジュンコ。
ウッソの存在自体が自分の心の隙間を埋める存在になっているのでしょう。
マヘリアやファラもウッソの事を「坊や」と呼び可愛がっていた事を考えても、ウッソを「我が子」の代わりの存在として可愛がる女性達という構図もここに完成。
擬似家族というのはZガンダムにおいても描かれているので富野監督のお家芸でもある。
この構図の是非についても、今後の展開の中で問われるかな、と。

◆シャクティの変化
ガンダムは見えるがウッソは見えないとするシャクティ。
ニュータイプ的な能力が芽生えつつあるのか。
意味深ですな。

次回はいよいよカイラスギリー決戦。
以上。

映画 『告白』 感想(ネタバレ含)

2010-06-22 21:26:46 | Weblog

本日、有給休暇を取った事もあり、散髪のついでに時間つぶしに見に行ってみた話題作『告白』。
宣伝を見る限り、推理ものっぽい話なのかなぁ、なんて軽い気分で見たのですが全く違いました。
かなり濃く深いテーマを描いていましたね。
以下、ネタバレを含む感想ですので、これからこの作品を見ようと思っている方は見ない方が賢明です。

 

 

 


【感想】
理不尽な理由で娘を殺された松たか子演じる女教師が、娘を殺した生徒に自分の受けた苦しみと同じだけの苦しみを味わわせて復讐を成し遂げる、という現代版必殺仕事人のような物語ですが、テーマはかなり深いです。

まず設定面ですが、娘を殺した生徒2人の年齢が13歳である理由は少年法の刑事罰適応年齢である「14歳以上」を意識しているからだと思われます。
よって、例え娘を殺されても13歳である少年達は何の罪に問われる事もなく児童自立支援施設において「更生」を受ける事になる。
被害者遺族からすると、相手が少年であろうが大人であろうが娘を殺した事には変わりない訳であって即刻死刑にして欲しいような人間です。
それを何年間か児童自立支援施設に通うだけで無罪放免になるというのは、理不尽極まりない事だと感じられても致し方ない事。

ここで勘違いしてはいけないのが、この作品は安易に少年法を批判したり復讐を肯定した物語ではないという事。

法学部出身者として少年法の意義について若干説明しておきます。
少年法は「犯した罪にはそれに応じた罰を与えるべき」という応報刑の立場を取っておらず、「更生」を理念としています。
世間では少年法は撤廃するべき悪法であるとする趣きもありますが、少年法を撤廃すると日本が犯罪大国になってしまいます。
なぜなら、少年法を撤廃すると少年法によって定められた少年院制度を廃止する事になり、精神的に未熟な少年に対しても大人と同じ刑事罰が与えられる事になるからです。
すると、大人と同じ更生プログラムを施された少年は完全に更生できず再犯に走る可能性が非常に高くなる。
これが少年法撤廃の最大の問題点であり、少年法を廃止するとなると逆に犯罪が増加する可能性が高いんですね。
単純に比較はできませんが、アメリカでは少年の刑事罰適応年齢を引き下げた事によって、更生できずに再犯に走る少年が急増し逆に犯罪が増加したという前例があります。
まぁ、少年法と言っても60条を超える条文がある訳なのですが、ここでその詳細について解説する事は意味の無い事なので避けます。

では、なぜ作中で少年法を取り上げたのかいうと「社会から理不尽に弾き出されて救済される事の無い人間(=松たか子先生)」を描くためだと思われます。
作中における少年法はその理不尽さを浮き彫りにするためのツールに過ぎない。
その事は同じく社会から弾き出されて犯罪(=松たか子先生の娘殺し)に手を染めざるを得なかった少年達の姿が物語っている。


この作品の真の主題はそういった少年法の是非云々ではなく「大人の心の闇」
これに尽きると思います。
少年の心の闇ではなく「大人の心の闇」というのが最大のポイント。

親にとっての子供とは「自分の自由になる人格」です。
この作品に登場する母親達は「自分の自由になる人格である子供」を利用して自分の満たされない心を埋めようとしています。
しかし、子供が最も欲しているのは母親からの愛情であり、母親による自己の承認なんですよね。
この母親と子供の間の齟齬(食い違い)から生じる悲劇を描いたのがこの作品。
精神的に満たされない「大人の心の闇」の暴走が結果的に精神的に満たされない少年の心の闇を生み出す事につながってしまっているのです。

例えば、松たか子先生の娘を殺した少年Aの動機は単に世間に自分の偉大さを認めさせたかった、というふざけた動機です。
しかし、このふざけた動機を生み出す要因となっているのが彼の母親による承認の欠如なんですよね。

この少年Aの母親は偉大な研究者だったが、結婚を機に研究職を退き、子供である少年Aに研究職として大成できなかった自分の夢を託す事になる。
彼女にとって少年Aの存在とは自分の成し得なかった夢を叶えるための「道具」に過ぎないんですね。
だから、自分の理想を叶えるには力不足である少年Aを自分の理想を叶えるための存在にするべくして過剰な暴行を加えていた、と。
しかし、そんな母親から受けた歪んだ愛情は、少年Aの中では、「最も信頼するべき母親からすら認めてもらえず社会から弾き出される孤独」という感覚しか残さなかった。
そして、その「孤独」を埋めるために、少年は犯罪に手を染める事になる。
「孤独な自分」の心の隙間を埋めるためには社会に自分の存在を承認させるしかない、と。
ゆえに、少年Aが松たか子先生の娘を殺した理由は自分の存在を社会に認めさせ、自分のアイデンティティを確立したかったから。

ここのところで、「大人の心の闇」が少年の心の闇に飛び火している事が描かれており作中で描きたいテーマが端的に表現されています。

また、少年Aの犯罪に加担した少年Bも社会から弾き出されるという孤独を抱える少年だった。
この少年Bはいわゆる落ちこぼれの部類に入るような少年でクラスというコミュニティの中では弾き出される存在だった。
しかし、少年Bの母親はそのような「落ちこぼれとしての少年B」を受け入れるのではなく「親の言う事を聞く素直で優しい心を持った少年B」という「偽りの少年B」を少年Bに強要していたのです。
そして、その強要によって少年Bは人格を破綻させ母親殺しに走ってしまう事になる。
母親の前では良い子を演じざるを得ず本音を打ち明ける事のできない苦しみ。
その苦しみを真の理解者であるはずの母親は理解してくれないのだ、と。

ここのところでも、素の少年を受け入れられず、「自分の自由になる人格」として理想を強要する母親によって少年の人格が崩壊する様が描かれており、「大人の心の闇」が少年の心の闇に波及する事が克明に描かれております。
秀逸な演出ですね。

そして、「大人の心の闇」の極みとして描写されたのが主人公の松たか子先生。
彼女はシングルマザーなのですが、夫と好きで離婚した訳ではなく、夫がHIVに感染しているという理由で娘の事を想った夫から離婚を突きつけられてしまった哀れな人物。
ゆえに、彼女にとって娘の存在はシングルマザーにならざるを得なかったという「理不尽な現実」に苦しむ心の隙間を埋めてくれる唯一の存在だったのです。
つまり、「自分の自由になる人格」として自分の心を満たしてくれる最後の希望だった、と。
その娘を理不尽な理由で喪失した事により、彼女の心は空洞化してしまった。
その空洞化した心を満たすものが、空洞化する要因を作った生徒に対する復讐だったんですね。

彼女の選んだ復讐の道は加害者生徒を抹殺するという事ではなく、自分が娘を失って感じた想いと同じ想いを加害者生徒に味わわせるというものでした。
ここで彼女が感じた想いとは社会から理不尽に弾き出されたにもかかわらず誰も助けてくれないという絶望感。
即ち、孤独

少年法は再犯の防止という観点からは存在意義があるが、その正義を実現するためには松たか子先生のような少数の人間が排除されるという側面がある事も否めない。
日本というコミュニティを維持するためには少数の人間が不遇を受ける事も正義としてまかり通ってしまう、と。
その現実の壁の前で、怒りと憎しみを胸にしまい込んでのた打ち回る彼女の心を満たすものは加害少年に対する復讐しかなかった。

そして、加害少年達もクラスというコミュニティを維持するためにイジメの対象となり排除される理不尽さを味わい、自分の事を理解しているふりをしながら全く理解してくれない熱血教師の存在もあり、孤独と絶望に打ちひしがれる事になる。
そして、最終的には自分の心の隙間を埋めてくれる存在になり得る母親を自らの手で殺す事によって、加害少年達は心の隙間を埋めてくれる存在を永久に失う事になるんですね。
これが自分の心の隙間を埋めてくれる存在を永久に失ってしまった松たか子先生が彼らに与えた罰であり、彼女の復讐だったんですね。

彼女の復讐の成就によって物語は完結。
非常に後味の悪い作品だったのですが、大人と子供の関係や真の正義とは何か、という事について深く考えさせられる作品だったと思う次第です。

原作の小説は全く読んでおらず、映画も今日1回だけしか見ていないので細部についての記憶はあまり無いのですが、ざっと作品全体を見た感想はこんな感じです。
いびつな現代社会の理不尽さを理解できる大人ならば考えさせられる事が多い傑作だと思います。
しかし、間違ってもカップルで見に行くような作品ではないのでその点だけはご注意下さい(笑)。

以上。


新機動戦記ガンダムW 19話感想 『バルジ強襲』

2010-06-21 19:43:31 | 新機動戦記ガンダムW




◆オペレーションメテオの真意
ナレーションであっさり語ってくれましたが、AC175にOZがコロニーの指導者であるヒイロ・ユイを暗殺した事に対する報復としてオペレーション・メテオの計画が練られたとの事。
しかし、対話による統治を進めるOZに感化されて今やハードな抑圧に対する希望の象徴であるはずのガンダムがコロニー側からは邪魔な存在だと考えられていますからね。
皮肉なものだと思う次第。

◆ゼクスは死んだ
ゼクス・マーキスは死にました

では、今ここにいる自分は何者なのか?
それがゼクスにとっての究極の疑問となるのかもしれません。

◆狐の皮を被るレディ・アン
この満面の笑みは有り得んだろw
外交面で対話路線を推し進めるレディは最高の役者でしょうね。
しかし、コロニーも単純な連中ですね。
あれだけいがみあっていたOZとこうもあっさり手を結ぶとは。
ドクターJみたいにOZとの和平に反発する人間も中にはいると思うのですが、そういった民衆は今の所は描かれていませんね。

◆宇宙に上がったデュオ
デュオ大ピンチ。
トーラス相手にボコボコにやられて瀕死状態に陥ってしまった。
そして、自爆装置を発動させようとするデュオですが、故障によって発動できずにOZの捕虜になる事に。
そして、メディアの情報操作によって「悪」に仕立て上げられるデュオ。
その「悪」となり得る存在であるデュオを抹殺しようとするヒイロ。

◆宇宙に上がった五飛
単独でバルジを強襲する五飛ですが、トーラスを前にかなりてこずっていますね。
やはりモビルドールは完璧な殺人マシンという事なのでしょう。
そして、一時撤退する五飛。
五飛は故郷のコロニーに帰還する事になるのか?

◆モビルドールの盲点
今回の話ではモビルドールの盲点が語られましたね。
確かに使い方によっては最強の兵器になり得ますが、攻撃目標を味方機に変更されると味方を攻撃目標と見なして殺戮してしまう。
これでは本当にただの殺人兵器です。

そして、ヒイロの次なるターゲットはドクターJ達。
OZに利用されるのであれば殺すしかない、と。
任務に忠実すぎますね、彼は。
ただ、ドクターJはヒイロ達を救おうとしていた訳であって、その彼らを皆殺しにしようとするのはどうかと思うぞ。
むしろ、救出して互いに手を取り合うという道を選ぶべきなのではないでしょうか。
OZに対抗しようとする心は同じな訳ですしね。

◆宇宙に上がるゼクス
さて役者が揃いました。
ゼクスがどのように宇宙で活動していくのかに注目したいところ。
OZに対抗する事だけは間違いないでしょうけど。

以上。