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とことん青春!

愛は憎しみより高く、理解は怒りより高く、平和は戦争より気高い。

機動戦士ガンダム0080-ポケットの中の戦争-を見返した訳だが

2008-02-12 22:58:25 | その他アニメ

当ブログの過去のガンダムシリーズ総括においても高評価をした『機動戦士ガンダム0080-ポケットの中の戦争-』ですが、先日、およそ10年ぶりに見返してみて改めて最高傑作であると再確信致しました。
私の中のガンダムランキングでは1stを抜いて1位に躍り出るのではないか、というくらいの傑作ですな。
しかも、全6話で約2時間半と、映画並の収録時間です。
この短さの中にあれだけの濃厚なドラマを詰め込めるとはもはや感嘆する以外にありません。

10年前に見た時も泣けたのですが、今、見たら更に泣けましたよ(涙)。
何と言っても、バーニィが素晴らしすぎる。
あんな素晴らしいキャラクターを世に送り出した製作者の方々に尊敬の意を表したいと思います。

よって、ここでは泣けるシーンを中心にこの作品を端的に振り返ってみようと思う。
普段はあまり泣かないガンオタ族さえも泣かせてくれたこの作品の本当の魅力とは…。


≪涙が止まらない@ポケ戦名場面その1≫
◎サイクロプス隊全滅時にシュタイナーに嘘をつくバーニィ(第5話)◎
このシーンでバーニィの事がイッキに好きになりました。
彼の思いやり・優しさが滲み出たシーンかな、と。
また、そんなバーニィに対して「嘘が下手だな…」と切り返すシュタイナー隊長も素敵過ぎる。
こんな人が上司だったらきっと会社に行くのも楽しくなるんだろうなw

≪涙が止まらない@ポケ戦名場面その2≫
◎友達との会話中に涙ぐむアル(第5話)◎
コロニーが核攻撃の対象になっている「真実」を知っているがその事を友達に明かさずに、戦争ごっこを楽しむフリをするアルの姿に涙(泣)。
この頃から、アルは戦争の本質を知りつつあり、戦争を理解できていない友達と対比関係にあったかと思います。
そして、この時に流れる音楽が哀愁漂っており更に涙を誘います。

≪涙が止まらない@ポケ戦名場面その3≫
◎クリスの決意表明(第5話)◎
戦えばその分人は死ぬ
でも 戦わなくても死んでいく
自分にできる事をするしかないんだわ

クリス…(泣)。
この作品においてバーニィと双璧を成すイイ人であるクリス。
アルを諭すその姿は正に大人のお姉さん。
彼女の人徳はアルにバーニィの行動に対する理解を促します。
そして、決意表明とも受け取れる上記の彼女の台詞が、ラストのバーニィとの戦いの動機にもなっているところが、上手い伏線の張り方であり、泣けるところでもあります。

≪涙が止まらない@ポケ戦名場面その4≫
◎バーニィの決意表明(第5話)◎
ふられた女性の痴話喧嘩を見てついにアレックスと戦う覚悟を決めるバーニィの姿に涙。
女性の「嘘を言い通す根性も無いくせに!」の一言はバーニィにとってはとても重く響いた事でしょう。
アルにエースパイロットであるという「嘘」を言い通せなかった自分の心の弱さを突きつけられた、と。
一度は逃げかかったバーニィが再起する姿には心打たれました。

大好きだよ バーニィ
馬鹿野郎…

このバーニィとアルのやり取りもかなり泣けます(涙)。
しかし、このバーニィの決意が大きな悲劇を生む事になると考えると本当にやりきれないですな。。。

≪涙が止まらない@ポケ戦名場面その5≫
◎アルと一緒にザクを復旧させるバーニィ(第6話)◎
ラストの悲劇的結末を知っていると、こういう日常のありふれた光景にさえ泣けてくる。
本当の幸せは平凡な日常の中にこそあるという事か。
この作品では日常と非日常を上手く対比させていた点も秀逸だと思う次第です。

≪涙が止まらない@ポケ戦名場面その6≫
◎バーニィの無事を神に祈るアル(第6話)◎
このシーンも結末を知った後に見ると本当に泣ける。
「バーニィは英雄」、「バーニィは神様が守ってくれる」というアルの強い想いも虚しく。。。

≪涙が止まらない@ポケ戦名場面その7≫
◎血だらけになって戦うバーニィとクリス(第6話)◎
恐怖を押し殺してコロニーを救うためにザクで戦ったバーニィ。
連邦軍兵士としてコロニーを守るためにガンダムで戦ったクリス。
それぞれの正義がぶつかり合う中、アルの絶叫がこだまする。

もう戦わなくていいんだ!!

いや、感動するよ、マジで。

≪涙が止まらない@ポケ戦名場面その8≫
◎バーニィ壮絶死(第6話)◎
コロニーに対する核攻撃が中止になった事などつゆ知らず、アレックスと死闘を繰り広げたバーニィですが、、、
アレックスの首を捕るもビームサーベルでコックピットを貫かれ爆死。
ミンチより酷い壮絶な死に方をしたバーニィに唖然とするアルの姿が何とも物悲しいです。
無敵のヒーローだと信じて止まなかったバーニィの無残な死を目の当たりにした彼は、戦場にヒーローなどいないと確信した事でしょう。

そして、アレックスから運び出される満身創痍のクリス。
その姿を見たアルは言葉を失う。
嗚呼…何という結末(泣)。
正直、バーニィが死ぬとは思っていなかっただけに彼の死の衝撃度は文句無しでガンダムシリーズ№1だと思います。

≪涙が止まらない@ポケ戦名場面その9≫
◎バーニィのビデオレター(第6話)◎
アル 俺は多分死ぬだろうな…
でも その事で連邦軍の兵士やガンダムのパイロットを怨んだりしないでくれ
彼らだって 俺と同じで自分のやるべきだと思う事をやっているだけなんだ

バーニィ、イイ人だよ、バーニィ!
こんなイイ人が無残に死んでしまう戦争の悲哀・残酷さが克明に浮き彫りにされたシーンですな。
反戦度の高い作品だと思う次第です。

≪涙が止まらない@ポケ戦名場面その10≫
◎クリスとの別れ(第6話)◎
思いつきで嘘をつくことが多かったアルですが「バーニィもクリスとの別れを残念がると思う」とクリスに対して思いやりのある嘘をつく事になります。

バーニィの「人を憎まず」の志がアルに乗り移り、アルの中で人を思いやる感情が芽生えたのではないかと見て取れた次第です。

≪涙が止まらない@ポケ戦名場面その11≫
◎アルの涙(第6話)◎
始業式で校長先生の一般的な平和論を聞いて、涙するアル。
そんな一般論の中に兄のように慕ったバーニィが埋もれてしまう事がアルには悔しくてたまらなかったのではないかと。
また、自分のやってきた事がバーニィを死に追い詰めたという罪悪感も感じているのでは、と思いました。
幼いアルにとってはあまりにも過酷な試練だったと言えるでしょうね。

戦争には英雄なんていない。
アルはバーニィの死を通して強くその事を実感した事でしょう。

そして、少年は大人になる。

【総論】
バーニィのようなお兄さんが欲しい!
クリスのようなお姉さんが欲しい!
以上w

そう言いたくなるほどにイイ人ばかりのポケ戦。
そんなイイ人が殺し合わなければならない戦争の残酷さを描写したこの作品はやはり傑作中の傑作としか言いようがありません。

しかし、振り返ってみて思ったけど、やっぱりこの作品は前半と後半のテンポの違いが印象的です。
前半があれだけほのぼのしたムードだっただけに後半の急転直下の展開にはアルと同じく茫然自失でしたよ。

ってか、バーニィは不運が重なってああいう結果になってしまったというのが悲しすぎる。
仮にアルやバーニィやクリスがニュータイプであったならば、このような悲劇は絶対に起こっていなかったはずです。
仮に彼らがニュータイプであったならば、最終回で核攻撃が中止になった時点で戦闘を止めているでしょう。
だから、非ニュータイプであるアルの「もう戦わなくていいんだ!!」の「心に届かない」絶叫があまりにも虚しく響いてしまうのです。

ゆえに、この作品は一流の悲劇作であり、視聴者の胸を打つ作品として歴史に名を刻んだのでしょう。

DVDはもちろん買いですな。
バーニィ、忘れないよ…



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