朝鮮半島と中国と世界の動き

最新の週刊誌及び月刊誌などの拾い読み 朝鮮半島での出来事及び中国の政治経済などテレビ新聞が
報道しない記事を拾う

核兵器が使用される危険性はある

2017-04-29 16:31:08 | 政治


戦後、民間防衛は重要視されず、また防衛に関しては戦前回帰と結びつき国民の間で一種の嫌悪感があったことを考えれば、この避難訓練が行われたということは北朝鮮のミサイルの脅威が高まっているという認識が日本で深刻化しつつある現状を反映していると捉えられる。

プロイセンの偉大な戦略家であるクラウゼヴィッツが言うように、暴力は拡大する傾向にあり、1953年以来休戦状態が続く朝鮮戦争が仮に今日の緊張関係が暴発し再開した場合には、核兵器が使用される危険性があるのは事実である。

日本には国連軍の基地があり、朝鮮戦争が再開した場合には、対岸の火事というわけにはいかない。日本は、北朝鮮以外にも、大国復活を目指すロシアや軍事費増強を続ける中国なども核保有国であり、日本は改めて核保有国に囲まれていることを認識する必要性があるだろう。

弾道ミサイルの脅威に対して、日本はミサイル防衛(イージス艦搭載の「SM-3ミサイル」と地上配備型の「PAC-3ミサイル」)によって相手国からのミサイルを迎撃する姿勢を取っている。

また、冷戦中から現在まで相手国の核兵器に脅威に対して日本の防衛に重要なのは核の傘である。昨今の極東情勢を考慮すると米国の核の傘の重要性が日々増している。そうしたなか、もう一度、日本に提供されている核の傘とはいったい何であり、この傘の信頼性を考えるうえで重要な論点(特に政治家の発言)を分析する。

今年、1月トランプ政権が誕生したが、トランプ大統領は共和党候補として大統領選において様々な政治的発言を行い、大変大きな注目を浴びたのは記憶に新しい。その中でも注目を浴びた発言の1つが同盟国に対するものであった。

米国にとって一番重要な軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)を「時代遅れ」と表現し、日本と韓国に対しては、米軍の駐留経費を大幅に負担する必要があり、それができないのなら米軍を撤退させる。そして、この2カ国は北朝鮮の核兵器に対抗して核武装してでも自らを守った方がいいなどの無責任な日韓の核保有容認発言を行った

JBpressからの引用記事
 

「北朝鮮ミサイル問題」を中国人学生はどう考えているのか

2017-04-29 13:25:16 | 政治


現在、遼寧省瀋陽市の一角にて本稿を執筆している。北朝鮮との国境都市・丹東市(遼寧省)から240kmの位置にある。

金正恩委員長率いる北朝鮮当局が核実験やミサイル発射など挑発的行為を繰り返す中、朝鮮半島の緊迫感が陸続きでここまで伝わってくる。

「平壌で有事の際には、当然我々がここから発動する。準備はとっくにできている」
 
中国人民解放軍の7大軍区の一つ・瀋陽軍区に所属する瀋陽在住の幹部はそう言う。緊張感が増長する。本日4月25日は朝鮮人民軍創建85周年に当たる。国際社会は北朝鮮当局がいつ、どのタイミングで「準備はできている」という6回目の核実験に踏み切るのかを注視している。

「中国人民解放軍の神経を逆撫でするような事態が起きなければいいが」
 平壌の方向を眺めながら、心の中でそう祈るしかない今日この頃である。

先週、遼寧大学国際関係学部で私が担当する大学院生の授業で「北朝鮮の核問題をどう解決するか?」と題したディスカッションを行った。少人数で3時間半、忌憚のない討論ができた。
 
私の記憶と感覚からすると、前回中国共産党大会が行われた2012年までは、中国の世論や巷で北朝鮮に関する問題が提起されたり、議論されたりすることは稀だった。

官製メディアによるトップダウン型の報道や当局による、“中朝友好”を強調するような声明は発せられていたが、民間や市場がそれに応える動きは相当程度限られていたように思う。

週刊ダイヤモンドからの引用記事

風雲急を告げる北朝鮮情勢、核の傘は万全か

2017-04-29 10:41:38 | 政治


昨今の北朝鮮の核ミサイル開発は朝鮮半島における緊張関係をより一層強めいている。トランプ政権は朝鮮半島に空母艦隊を送っている。
 
また、米NBCニュースが米国家安全保障会議(NSC)はドナルド・トランプ大統領に次の3つのオプション(選択肢)を提供したとの報道を行った。
 
それは、トランプ大統領に対して韓国への戦術核兵器再配備から金正恩総書記を含めた北朝鮮の主要な政治指導者の斬首作戦や特殊部隊による北朝鮮の重要な核関連のインフラや施設を破壊するといったオプションである
 
また北朝鮮のミサイル実験に対して日本では秋田県男鹿市で戦後初めて弾頭ミサイルを想定した避難訓練を行った。

訓練自体は弾道ミサイルが領海内に落下したことを想定し、小学校などの特定の避難場所に避難するといったもので住民約110人が参加した*2

JBpressからの引用記事

政治ショーにイライラする香港市民

2017-04-29 08:25:11 | 政治


中央政府の香港への締めつけは、また別な形でも現れていた。当選翌日の親中派寄りの新聞、『大公報』と『文匯報』には、大量の当選の祝賀広告が挟まれていた。

その広告の量は、日本の新聞における年賀広告の比ではない。祝賀広告を見れば、どの組織が彼女を支持し、また選挙活動の資金源になったのかが一目瞭然だ。人材面、資金面において、彼女が圧倒的であったことを感じさせるものであった。
 
新民党の主席で、立法会議員のレジーナ・イップ氏が、行政長官戦に出馬すると事前に発表されていたが、彼女は先述した国家安全条例の制定問題を03年に起こしたことで香港市民から強いアレルギーをもたれていたこともあり、中央政府は彼女を支持する考えはなかったようだ。事実、彼女は立候補するための推薦人の数すら集められず立候補を断念した。

ジョン・ツァン氏が出馬表明したことで、中央政府は推薦候補の支持のタイミングなどで微妙なさじ加減を求められた。だが、表面上、民主的な選挙が香港で行われるかのように市民に思わせられたことは幸いだったと言える。
 
今回で5回目の行政長官選挙となったが、香港の選挙システムを知らない人が香港のテレビを見たり新聞を読んだりすれば、まさに普通選挙が行われているかのように感じるのではないかと思われる。

投票権を持たない一般市民を相手に候補者が握手をしたり、演説をしたりするし、アメリカの大統領選挙のようにテレビ討論会が複数回行われたりするからだ。「各候補者の意見が分かるから、討論会は大事だと思う。でも、私は投票ができないから、イライラする」と、ある香港人は憤る。

「討論会も、開票作業も公衆の面前でやるので、公平性は担保されていると思うけど、結局投票はできないのだから、ある意味〝選挙ショー〟というか、ただのパフォーマンスに感じてしまう」と、ばっさり切る人もいた。

一方で、ある年配の香港人は、「選挙については、予めすべて制度として決まってしまっているのだから、仕方がない」と嘆息を漏らす。実は香港では、年齢が上がれば上がるほど、そう考える人も少なくない。

長らく植民地であったため、「政府の見解は絶対」との考えが、ある意味染みついてしまっているのだ。

ウェッジからの引用記事
 

北朝鮮に長距離ミサイルはあるのか

2017-04-29 05:09:36 | 政治


北朝鮮のミサイルは米国に届くのか。米国人はこの点に最も強い関心を持っているようだ。

ICBMを保有する主な理由は核攻撃だ。このようなミサイルに通常弾頭を搭載してもほとんど意味がない。

北朝鮮のパレードにICBMが初めて登場したのは2012年。「KN08」と呼ばれるミサイルに加え、中国から密輸したトラックをTELとして披露した。

このミサイルは当初「偽物」と批判されたが、後に改良が加えられ、本物としての信ぴょう性が高まった。先日のパレードでは大幅に改良されたKN08とともに、固体燃料方式のICBM2種類が登場したとみられる。

北朝鮮のミサイル能力はこれまで何十年も否定されてきたが、注意すべき重要な展開がいくつかある。

北朝鮮は2015年、「KN14」と呼ばれるICBMを公開してみせた。2016年のプロパガンダ(政治宣伝)に使われた画像や映像には、ICBMに必要とされる要素が事実上全て紹介されていた。

まず正恩氏がKN08と、同ミサイルへの搭載用とされる核弾頭の間に立つ写真が公開された。そして同じ月のうちに、大気圏へ再突入する飛翔体に使う耐熱シールドの模擬実験が実施された。

再突入は、宇宙への打ち上げロケットとICBMを区別する重要な部分だ。
ICBMはロケットと同じように大気圏の外へ出るが、その後再び大気圏内まで弾頭を持ち帰る必要がある。

再突入の熱と圧力に耐えられることを確認するのが模擬実験だ。また北朝鮮の技術者たちは2016年4月、旧ソ連製R27エンジンの改造版を2基束ねた新型エンジンの実験を行い、高エネルギーの推進剤を使う技術を獲得したとみられる。

この実験ではスカッド系のエンジンで通常みられる黄色の煙ではなく、ピンクがかった紫色の半透明な煙が排出された。

煙の色の変化が高エネルギー推進剤を使ったためだとすると、これを使ったICBMの射程にはアラスカ半島やハワイだけでなく、ロンドンやワシントンまで入る恐れがある。

より良い燃料を使えば、より重い物をより遠くまで運ぶことが可能になるからだ。では北朝鮮はいつICBMの発射実験に踏み切るのだろう。準備万端が整ったら、というのがその答えだ。

パレードに登場した固形燃料方式の新型ICBM2種類は、実験するまでにまだ何年もかかる。しかし昨年亡命した北朝鮮の元駐英公使、テ・ヨンホ氏によると、2017年末か2018年初めまでにICBMをひとつ完成させるのが北朝鮮の目標だという。実験と完成は全く別の話だ。

北朝鮮がこの日程で実験を目指すのはおそらく、液体燃料方式のICBM、KN08だろうと思われる。このタイプが最も完成に近そうだからだ。

BBC News からの引用記事