青森県に久しぶりに行きました。主に鉄道成分です。
思わぬ形で「継承」とか「存続」とかそういったものを考えさせられる旅となりました…。
夜行バスで五所川原まで行きまして、
久しぶりの津軽鉄道。前回はただ単に乗るだけだったんですけど、今回はしっかり観光しようと思って金木駅で降り立ちました。
五所川原駅では雨混じりでしたが金木駅に着く頃にはすっかり雪。でっかい折り畳み傘は持ってきていたけどそれ以外には雪の用意してないよ~。
斜陽館。太宰治の生家で中を自由に見られます。コヨーテさんはあまり太宰は詳しくないのですが、当時の洋風建築といいますか、そういった建物の趣は好きですねぇ。
そして津軽三味線会館。生演奏がありましたが大興奮。身体に響く音は本当に心にも届きます。
再び電車に乗って津軽中里駅。前回はここからバスで奥津軽いまべつ駅にすぐ行ってしまいましたが、今回は、
「金多豆蔵(きんた・まめじょ)人形劇場」を訪れました。月一度、月間の最初の土曜日に公演があります。100年以上続く伝統芸ですが、世相を反映させてそれを劇に乗せるなど、今の人にもわかるように出来ているので取っ掛かりやすかったですね。いかにも手作りな感じが暖かみがあり、見に来てよかったです。お子さんも見ていたけど、ちょっと残酷なシーンもあったからそういうのがいやな方は気にしたほうがいいかも。
時間があったので急いで周辺を散策して、コメリがあったので雪用あったかスニーカーを購入。これが役に立った。
そしてこの12月1日から運行開始となったストーブ列車で五所川原駅まで戻りました。
ストーブでは乾きものならば自由にあぶってOKなので、車内で売っているスルメをみんな焼いていました。車内がいわゆる
イカ臭い状態になってしもうた。ちなみに日本酒の車内販売もあります。
けっこう客車にスキマがあるのか、窓際に座っていたコヨーテさんは寒く感じてしまったんだけど、個人差なのかねぇ?でもこの雰囲気はいいなあ。
五所川原駅に戻って、立ちねぷたの館。前回来た時に有料ゾーンは見学したので無料ゾーンでゆったり。相変わらずでっかいのぉ。
寄り道で新青森駅で降りたら巨大梅沢富美男が。さっき見た立ちねぷた級でしたぞ。
んで、青森駅近くで宿泊。
翌朝。
始発に近い電車で浅虫温泉へ向かいました。
この「あさ風呂きっぷ」は、早朝の時間帯限定発売ですが、浅虫温泉の南部屋海扇閣(なんぶや・かいせんかく)という浅虫温泉駅の近くにある大きなホテルの展望風呂に入れる上に、朝食バイキングもついた至れり尽くせりの企画きっぷです。
というワケで利用しましたが…
お風呂がなんと地上9階にあるので夜明けの海の絶景が素晴らしく、しかも朝食バイキングがおいしいおいしい。これで2000円弱なんだから、じゅうぶん以上に元は取れますよ。オススメ。
浅虫温泉周辺を散策してみましたが、ガイド地図をよく見ると「浅虫ダム」と書いてあるので、調べたらダムカードを配っているらしい。時間もたっぷりあるので行きました。
この辺りはホタルの里らしく、でっかいホテルのモニュメントが。ちなみにここではダムカードは配っておらず駅近くの道の駅で配っていますが、ダムに行った証明(カメラの画像など)が必要になります。
もらったー!
駅に戻るとけっこうな人だかり。それだけたくさんの人が泊まっていたんだね。
売店で浅虫名物「久慈良(くじら)餅」を買いました。ちなみにさっき紹介した「あさ風呂きっぷ」をレジで見せると一部の飲食品が割り引きになります。もちもちの食感と甘さがたまりまへんなあ!
再び青森駅へ戻って…
今度は初めての津軽線へ。
蟹田駅からは年季の入ったこの車両。
海沿いで雪の多い路線はだいたい似通った趣がありますね。コヨーテさんがいろんな乗ってきた中で、周囲の雰囲気がなんだか旧北陸本線の、富山から直江津までの辺りに似ていましたね。
終点の三厩駅。簡素な造りでしたが待合室は暖かかった。
龍飛崎へのバスが出ているけれど、コヨーテさんは時間がないので来た列車でそのまま引き返し、
津軽二股駅。北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅の隣にありますが新幹線と津軽線の接続はされておらずどちらも本数が少ないのでかなり待たされることがあります。そういう人のために隣には道の駅があり物産の買い物ができます。
30分ほど待って奥津軽いまべつ駅。実家近くの上野原駅が最近こんな感じになっちゃいましたね。
新幹線で七戸十和田駅に降り立ち、バスと徒歩で向かった先は、
旧南部縦貫鉄道の旧七戸駅跡。97年に休止、02年に廃線になった路線なのですが、有志のみなさん、利用者のみなさんのおかげで旧七戸駅と車両は残されています。
1日6往復。便数は多くないもののちゃんと地元の足としての役割を果たしていました。
車庫には当時のままの車両が静かに眠っていました。
中も見られました。運転席も、
そして、客席も。
バスの車両をそのまま流用できる「レールバス」といわれるタイプです。少ない乗客の輸送にはこのタイプがいちばんコスパがいいのだったとか。
正直、乗ったこともないし、その存在すらあることを知ったのは最近だったのに、なんだか残っていることに涙が出たんですよね。歳のせいもあるんだろうけど。(前夜に聴いたオードリーのオールナイトニッポンでも「内藤のプロフェッショナルで号泣した」と語る若林さんにちょっとした同意を覚えた)
5月の連休には毎年屋外に出てくるらしいのでその時また行きたいですね。
休止日の乗車券(復刻)を買ったりいろいろグッズを買って、案内してくれたおばちゃんにまた来たい旨を伝えて後にしました。
そして青森で最後に向かったのがここ。
旧十鉄電車の三沢駅の待合室&駅そば屋。
前にもたしか当ブログで取り上げたんだけど、来年にここが取り壊しになってしまうんだとか。
この趣はなかなか出せるもんじゃないですよ。
そば屋さんはしばらく仮店舗に移って、やがては今の青い森鉄道三沢駅に移るんだとか。
でも…また言いますけどこの雰囲気は特に再現難しいですよ。
残ってほしいんだけど…時の流れには逆らえないですよね。
いろんなことを思った青森旅でした。