~ストーリーテリング「愛依の風」ainokaze~

絵本・素語り・わらべうた
ストーリーテラーやえはたのりこ(やえちゃん)の徒然便り

『はじまり』

2012年04月26日 | 日々徒然
この二日、
おはなし会関係の打ち合わせで、いろいろな方と随分熱いトークをしました。
おはなし会の会場になる場所も様々です。
そこで語る意義を探していると、気持ちが熱くなってきます。


お天気は、雨が降ったり止んだり。
その雨も、細く降ったり、どしゃどしゃ降ったり。

外は雨だからか、
中で、どっしり腰を据えて話し込む。いや、語り合えました。
豊かな雨でした。

「おはなし会から生まれるもの、感じるものってなんだろう。」
「どんなおはなしをしたい?」
「何を語りたい?」



「生命力のあるもの」
「土の匂いのするもの」

私は答えました。

まだまだ議論することもありそうです。
学校訪問でも、文庫活動でも、イベントのおはなし会でも、ステージでも。




工藤直子さんの詩集『てつがくのライオン』のなかに『はじまり』という詩があります。
私はこの詩が大好きです。
合唱曲で発表されてから、なお一層好きになっています。

歩いていると、つい口ずさみます。


『はじまり』


畠があり川があり
また畠があり森などもあって
ついには地平線がある

背中をのばして地平を見つめ
地平の奥の雲を見つめ
雲のむこうの青さをみつめ
青さのなかの見えない星を見つめ・・・・・
おお 目が痛くなるのだが
何もないあそこから
何かが始まっているようだ

光が駆け抜けた!
風が追い抜いた!
・・・・・・
空はいま
いまのいま 突き抜けた!


忘れたいことがあり
忘れたくないことがあり
判りたいことがあり
判りたくないことがあり・・・・
でも しかし・・・・
だが しかし・・・・
そんなことどもは まるで
どうでもいいようなふうに

ごうごうと地球はまわりつづけ・・・・
あらゆる生き物の鼓動をのせて
ごうごうと地球はまわりつづけ・・・・

目まいしたわたしの前に
相変わらず畠があり川がある

光が また駆け抜けた!
風が また追い抜いた!

空はいま
いまのいま 突き抜けた!

何もないあそこから
確かに何かが始まっているようだ



私の気持ちは、まさにこの『はじまり』。
力をもらって、前を向いている。

何もないあそこから
確かに何かが始まっているようだ


自分と向き合いながら、今また、この『はじまり』を唱えている自分がいる。
それを素直に受け止めよう。










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