goo blog サービス終了のお知らせ 

エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

エリクソンの言葉には、言葉にも、遊びがある

2015-07-08 08:27:20 | エリクソンの発達臨床心理

 

 エリクソンは、日常的に使う言葉を、ライフサイクルの中で使い直すことによって、日ごろ私どもが気付かずに過ごすことが非常におおい、人生の中にある価値や、人生に対する態度を、ハッキリと言葉にすることができました。ものすごい、天才、加藤周一さんくらいの、頭が飛び抜けて良い天才ですね。

 The life cycle cpmpleted 『人生の巡り合わせ、完成版』、第3章p55の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 一般的に私どもが使う言葉に関して、私は理論的元締めのデイヴィッド・ラパポートを引用することにしましょう。彼は、自我心理学の中に確かな場を私に宛がおうとして、彼の読者に注意するようにと呼びかけました。すなわち、「エリクソンの理論は(フロイトの理論も大概そうですが)、現象面で、特に臨床上、精神分析心理学に見るものの見方に及んでいるのに、その言葉の違いについて体系的に区別をしません。したがって、エリクソンの理論の言葉が概念上、どんな位置づけがあるのは、従来ハッキリしません」(エリクソンの中のラパポート,1959)。小著の読者の皆さんも、ラパポートが言わんとすることが分かることになるでしょう。

 

 

 

 

 

 エリクソンのライフサイクルで使う言葉は、ラパポートが指摘する通り、ハッキリしません。それは、日常生活の心理を取り扱う性質上、言葉遣いを、物理学や化学の言葉のように、ハッキリすることをあえてせず、意識的に ”遊び” を持たせているからなんですね。”遊び”がある方が、日常生活の中にある揺れに、エリクソンの言葉が対応できるからなんですね。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 子どもが繰り返しやることに... | トップ | 本気は、キラリッ‼ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。