今日は75年前に旧日本海軍がハワイ・ホノルルの真珠湾を奇襲攻撃し、無謀な太平洋戦争を
始めた記念日である。
開戦からしばらくは連戦連勝、多くの国民が華々しい戦果に酔いしれて歓喜した。
しかし国力の圧倒的な劣勢は如何ともしがたく、ミッドウェー海戦を境に形勢逆転。
最後は全国の都市という都市が空襲により焼き尽くされ、2発の原爆まで落とされてようやく
終戦(敗戦)を迎えた。
実に無謀な戦争であった。
実は30年ほど前、米国に出張した際サンフランシスコ湾にかかるゴールデンゲート橋を徒歩
で往復したことがある。その時橋に掲げられた説明板を見て驚いた。
1937年完成とある。つまり昭和12年完成。真珠湾攻撃よりも4年前である。
全長2700mの鉄製の吊り橋で片側3車線、両側で合計6車線もある。
当時の日本は車といえば個人所有は一握りほどしかなくまだタクシーがやっとの時代。
それが米国では片側3車線のハイウエー。多数の自家用車が走りまわっていたと推察できる。
それとともに使われた圧倒的な鉄材の量。生産量、消費量、そして技術力の違いは一目
瞭然である。
偶然その時一緒に行った同僚は父親を沖縄戦で亡くしていた。
思わず本当に馬鹿な戦争をやったものだねと声をかけた記憶がある。
国民の多くは無知である。鈍感というのが正しいかもしれない。”ゆでガエル”状態というか
徐々に変化していくものに気づかず熱くなったときはもう手遅れといったことになりかねない。
われわれの知りうる情報はほとんどが新聞やテレビによるものである。
それが歪められたり自由な報道が制限されてはたまらない。
最近報道側の”自主規制”がかかりつつあるという。自主規制はわからない。それが怖い。
大本営発表による戦果に踊らされ、転戦(実際は敗走撤退)、玉砕(〃全滅)という類の耳に
柔らかな換言に簡単に誤魔化されるようなことがないようにしたい。
改憲議論で多用される”時代の流れ”も使う方にとって非常に便利な言葉なのである。
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