忙中閑話

四季の移ろい、花鳥風月を楽しみつつ
趣味はミニチュア木工、電子工作、旅行など

ブラウン管TVの解体

2019-11-19 | 趣味

 地デジ化によって、ブラウン管テレビから液晶テレビへの切り替えが一気に進んだ。

今ではブラウン管テレビが残っている家庭はほとんどないだろうと思う。

しかし我が家には数年前に亡くなった義母や独立した子供たちが置いていったテレビのほか
PCのモニターなどブラウン管テレビが多数残っている。

改めて数えてみたらその数は少なくとも9台。

台数が多いのでリサイクルに出すとリサイクル料金も馬鹿にならない。
少しずつ──部品ごとに分別して──処分するしかない。

ブラウン管テレビは図体が大きく、そして重い。その一の原因はブラウン管にある。
ブラウン管を除けばただの箱である。

ブラウン管テレビの分解で注意しなければならないのは高電圧の部分があるということ。
下手にさわると場合によっては命にかかわることになる。

長年使っていないので放電しているとは思うが念には念をいれて放電してから分解する
必要がある。

さてそうしてブラウン管を取りはずし解体に入る。

【ダンボールに入れる】
※飛散防止のため段ボールを用いたが飛散することもなく必要がなかった。


【首の部分に布などをかける】
※これも飛散防止のためにかけたが結果的に必要なかった。しかし万が一ということもあるので
かけておいた方が無難だろう。家にあった土嚢袋を使った。


【首にあるプラスチック部品の下の部分を軽く叩く】
最初は弱く、何度か叩くとヒビが入って“シュー”という音がして真空が解ける。音はほんの数秒である。かけていた土嚢袋を剥がすと簡単に首が取れた。外れた部分はいわゆる電子銃。


【バットに移して細かく破砕】
※段ボールのままでも構わないが細かいガラス破片を移しやすいバットに移し変えて破砕。ブラウン管正面の映像が映る平面部分以外は写真のように薄い。

少しずつ割っていくと内部の金属部品が現れる。
細かい穴のあいた金属板(シャドウマスクというらしい)である。電子線はこの穴を抜けて蛍光
面に当たって発光する仕組みである。強い電子線が当たるためか虹色に着色している。
ロート状になった部分を割っていくとこの金属部品が簡単に抜ける。
いったん大まかにガラスを割り、割れた破片を軍手をはめた手のひらに載せて金槌でたたいて
細かく細断していくだけである。

ただし金属部品を抜いたあと蛍光塗料が塗布されているガラス表面(映像が映る部分)が現れ
るので、金属部品を抜いたあと水洗して塗料を洗い流したあとに破砕したほうがいい。
(水洗しておかないと破砕時に塗料の薄膜がはがれて風に舞ってしまう。それと塗料を洗い流
すとただの鉛ガラスになるからである)

実は今回2台目の処分になる。前回のときは初回ということもあり写真を撮っていなかった。
しかし故障もしていないモノを壊していくことは罪悪感が出て実にストレスがかかる。
ケチな性分なのだろう。
だから2台目の処分にとりかかるまでに2ヶ月もかかってしまった。