先週から今週にかけて、トゥールーズの町ではFete de la science(科学祭り)なるものが開催されている。この周辺の研究機関や民間企業が、日頃の研究開発成果を皆に知ってもらうために施設を開放したり、簡単な発表会を行ったりするのだ。最終日の今日はCapitol(市内中心部)でオープン展示会が開催されていたので行ってみた。
僕の目当てはもちろん宇宙航空関係の展示だったのだけど、出展していた機関の中で特に目についたのはフランス宇宙機関のCNESぐらいだった。そのCNESでさえ展示スペースはテント2つ分しかなく、太ったおじさん2人がただ説明しているだけ。しかもとても面倒くさそうに。
確かに今日は日曜日でフランス人が働くべからざる日だけど、もう少し熱意を持って説明してくれよ~!と言いたくなる気持ちをぐっとこらえて、とりあえず全ての説明を聞き、ポスターを読んでおいた。もちろん、フランス語なのでかなり時間がかかったし、全部は理解できなかった。
しかし、せっかく子供達が興味津々な眼差しで人工衛星やロケットの展示に見入っているのに、説明者のあの態度は本当に残念だ。サービス精神に欠ける。日本語でよければ代わりに僕が説明してあげたかったくらいだ。(休日出勤には慣れている)
という感じで、本当は宇宙航空関係の展示についてレポートを書けたらと思って参加したのだけど、思った以上に“大人達”が働く気がなさそうだったので、気分を変えて学生の展示スペースを見学することにした。
こちらは研究機関や民間企業が展示しているスペース(=“大人達”)とは打って変わって熱気に満ち溢れていた。コレージュ(中学校)やリセ(高校)や大学の学生達が、研究成果を自慢げに町の人や観光客に説明しているのだ。とにかく自分達はこんなに頑張って調べたんだ!どうだ、すごいだろ!という気持ちが僕にも伝わってきて、これは本当に面白かった!
その中で一番僕の印象に残ったのは、あるリセ(高校)のEcology Carに関する研究発表だ。1リットルのガソリンで何km走れるかを競う大会があるのだけど、企業(シェル)の支援を受けながらその大会に向けて自分達で試作車を作るというチャレンジを発表したものだ。(写真参照)
この大会は世界的にも有名で、大学や企業レベルでも最高記録を目指して日夜研究開発が続けられている。頑張ってより上の大会に出場するのが夢です!と言っていた学生達の純粋な瞳がとても印象的だった。ぜひ頑張ってほしい。募金箱が置いてあったら10ユーロくらい寄付したかったくらいだ。
ということで、久々に夏休みの自由研究を思い出してしまった一日だったのでした。
コメントありがとうございます。
自分で言うのも変ですが、毎日の新鮮な驚きを積み重ね、一歩一歩前向きに進化していっていると思いますので、ここは僕を信じて見守っていてください。
アルファロメオ、なんとか無事立ち直るみたいですね。僕が今乗っているのはルノーですが、とてもスマートなデザインがされていると思います。外観はイタリア車には勝てませんが、合理的操作性という意味ではフランス車もなかなかだと思います。
>かなこん さん
コメントありがとうございます。
確かにグリコのおまけに出てきそうなスポーツカーフォルムをしていますよね。僕も商業デザインが大好きなので、車に限らず流れるようなフォルムのものには惹かれてしまいます。
彼ら、あの情熱を持って勉強を続ければ、きっと将来はあの夢を叶えることができると思いますよ。実際、トゥールーズにあるポールサバティエ大学はEco Carのチャレンジで有名だと聞きました。活躍の場はまだまだあるということですね!
学生たちのプレゼンしたいという気持ちは熱くて素敵です。彼らが今後どんな研究を発表してくれるのかが楽しみです。
早く卒業して戻ってきて経営を何とかしてやってください。まぁ、君の場合、MBAなぞとらずとも分かっているんだとは思いますが。
そういえばうちのアルファはエンジンを載せ換えることになった。稀有な不具合なようで、穴の開いたエンジンは本国に強制送還のようだ。一応、製造責任なので費用はあちらもちだ。危なく100万円コースだった。
しかし、ディーラーの対応も悪かったし、犬を乗せることを考えると、買い換えようかと思案中。シトロエンのC5のワゴンにでもしようかと。そちらでは普通に走っているだろうけど、こちらではほとんど見ません(涙)。
まぁ、あの変なオイルバネ(?)とか、ギミック満載なのが、フランス車らしくて良いが、アルファなみの信頼性なんだろうな(怖)。