週末の東急ハンズで「えっ?」と驚くスゴイものを見つけた。その名も『こどもMBA』だ。
『こどもMBA』とは、学研が開発・販売している教育用ボードゲームで、ゲームを楽しむ感覚で経済の仕組みや経営の基本が楽しく学べるものらしい。簡単に言えば、子供用人生ゲームでMBAのテイストが交じったものといった感じだろうか。
具体的なルールは、プレーヤーはまず、レストランのオーナーになるか、あるいは、銀行家になることを選択する。そして、借り入れた資金を使ってレストランを開業し、景気の変化や材料費の高騰、需要の増減にうまく対応しながら、どんどん利益を上げていき、最終的に一定金額にまで資金を増やした者が勝ちらしい。もちろん、途中で銀行家と交渉して手持ち資金を増やしたり、あるいは、予想以上の利益が出たので借り入れの早期返済をして利子を減らすなどの意思決定をすることもあるようだ。このあたりは、ビジネスの仕組みをよく単純にモデル化したものだと感心してしまう。
その一方で、世の中すごい時代になったものだと思う。対象年齢が9歳からと書いてあるのだけれど、僕の経験で言えば、9歳の子供にMBAを学ばせるのは間違いなくムリだ。限られた制約条件の中で顧客の期待を最小限のコストと時間で実現することの意味を、果たして9歳の子供が理解するだろうか。そんなことに子供達が面白みを感じるだろうか。本質を理解しないまま、MBAのブランドだけが先行しているような気がする。
学研によれば、「こどもMBAでは、ゲームを通して社会やビジネスの仕組みをよく知り、そしてM=Mind(豊かな心)、B=Brain(明敏な頭脳)、A=Action(意思決定と行動力)など、3つの能力を備えた若い世代が育って欲しい」(学研のHPより抜粋)とのこと。僕の希望としては、子供達には、MBAのように「いかにうまくやるか」を追求するのではなく、むしろ、「どんな新しいもの生み出すか」に全力を注いでほしいと思う。正解も結果も求められないことこそが、彼らの特権だと僕は思うからだ。
なお、価格は8,190円だそうです。興味のある方は買ってプレーしてみてください。
学研のホームページはこちら
(写真は学研のホームページより)
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