別に今スペインのMBAと合同授業を受けているからというわけではないのだけど、ポルトガルやスペインなどの南欧の習慣Siesta(シエスタ)を僕も体験してみることにした。彼らの話によれば、スペインでは昼間は暑くて暑くて仕事にならないため、お昼ゴハンを食べてから夕方4時くらいまで、家に帰ってゆっくりと寝るのがベストなのだそうだ。
今日はちょうど午前中のみの授業で午後からは学校がお休み。12時過ぎに授業を終えた僕は、新たなクラスメート達とカフェテリアで食事をした後、車でIASキャンパスへと戻った。シエスタの目安は、大体13時から16時とのこと。ピッタリの時間だ。
13時になったので、僕はいつもなら明日の授業の予習をしたり、フランス語の勉強をしたり、とにかく何かをして過ごすのだけど、今日はシエスタ体験のために部屋を真っ暗にしてベッドに向かった。着替えるのが面倒なので、着ていた服はそのままでベッドに横になった。
予想どおり、なかなか寝付けない。部屋を閉め切って暗くしているとはいえ、窓の隙間からは南仏の強い太陽の日差しが入り込んでくる。気温はすでにかなり高い。もし外に出たら相当日焼けしそうな勢いだ。
慣れないことはするもんじゃないのかなあ~と思っていたら、急に眠くなってきた。お昼ゴハンを食べて食欲が満たされ、次は睡眠欲というワケだ。人間の体は本当によく出来ていると思う。
という感じで、気付かないうちに僕は深い眠りへと落入っていたらしい。もちろん、監視カメラなどは設置していなかったので、寝ている最中のことはレポートできない。しかし、途中で一回も起きなかったところを見ると、相当心地よい眠りが続いていたのだと思う。
そして、僕はなぜか16時ピッタリに目が覚めた。別に目覚まし時計をセットしていたわけではないのだけど、目安時刻の16時ジャストに目が覚めた。ひょっとしたら、僕にはシエスタの先天的な才能があるのかもしれない。自分でも驚いた。
目覚めてしばらくはボーっとしていたのだけど、5分も経つと体の中に自然とエネルギーが漲っているのを感じた。2時間以上も寝たのだから当然と言えば当然なのだけど、疲れはしっかり取れているし、頭は普段の午後の状態よりもクリアーに冴えている気がする。
目覚めてからのMBAの宿題のはかどり方も素晴らしかった。いつもなら集中力が切れてしまいそうな場面でも、ちゃんと集中力が持続する。新しい能力が覚醒したのではと思うほど、作業がどんどん前に進んでいく。とても能率の高い午後となった。
一見時間の無駄に見えるシエスタだけど、目覚めてからの作業能率の高さを考えると、シエスタをしなかった場合よりも優れた選択肢といえる気がする。
日本にシエスタの習慣が根付く日は、果たして来るだろうか。来てほしい。。。