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チラシの裏

タニス・リーを探して

2012年04月30日 | ファンタジイ
最近、紹介が途絶えていることが気になるタニス・リーです。
作品数は多いのに(だから?)、けっこう当たり外れがあるような気がして、
そこんとこが邦訳しづらい点なのかも。
ファンタジーの姫君とか女王とかあだ名をつけられているそうですが、
この写真はパンクロッカーみたいですね。
プリテンダーズのクリッシー・ハインドみたい。



1994年のインタビューが見つかったのですが、
好きな音楽家は「プロコフィェフ、ショスタコービッチ、ラフマニノフ」、
作家は「グレアム・グリーン、レベッカ・ウェスト、コレット」、
俳優では「アンジェリカ・ヒューストン、エリザベス・テイラーのほかルドガー・ハウアー」もお好きだそうです。

ハヤカワFTで続々と出ていたころは一生懸命においかけたのですが、
ハヤカワ以外でも出るようになってからは、レースからはリタイアしてしまいました。
10年くらい前にひさしぶりに書店で見かけた新刊は、
産業編集センターという見たことも聞いたこともない版元で、こんなジャケ。
いままでの翻訳作品を調べてみると愕然。こんなにいっぱい出てたんだ・・・。
しかもハヤカワFTで出ていたものは「平らな地球シリーズ」以外はほとんど品切れ。
小学館ルルル文庫という、なんじゃそれみたいな名前のラノベ文庫でも出ていたりします
(「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」)。


「銀色の恋人」ぐらいまでは読んでいたのに、
シェイクスピアパスティーシュの「影にうたえば」は長くて途中で投げたし、
持っていてもどんな話だったか覚えているのがほとんどないっていうのも情けない。

かろうじてこの3冊は「面白かった」という記憶だけがあります。
「冬物語」

中篇2つを収録。2篇ともに主人公の女性が非常に魅力的(という記憶)。
ジャケイラストは坂口尚。
※奇想天外社から出ていた坂口尚の「星の動く音」は、
ブラッドベリ的感性をマンガで描いた傑作。早世が悔やまれます。


「タマスターラー」

インドという場所と神話をテーマにした連作短編。
たしか古代から未来までのインドが舞台になっていたはず。
ジャケイラストはおおやちき。
※おおやちき、といえば「回転木馬」!(発表時は大矢ちき)
「ぴあ」の後ろのほうのページで、
頭痛くなるような細密イラストを描いていたのを懐かしく思い出します。
ちなみに「回転木馬」は復刻されているようです。

「闇の公子」(平らな地球シリーズ)

面白かったという記憶だけ。
wikiのページでは、「平らな地球シリーズは、
ジャック・ヴァンスの「終末期の赤い地球」シリーズに近い
物語の雄大さと奥深さを持っている」と評されています。
ジャケイラストは萩尾望都。
※萩尾望都がジャケ描いてればミズテンで買い。


なんだかジャケ買いだったようですね。

出世作のSF-ファンタジイ「The Birthgrave」をまず出して欲しかったなあ。

本人は自分自身を「ストーリーテラー」と説明していますが、
キャラクター造形と描写はすばらしい反面、
作品のストーリーが説明しづらい作家なのかも。
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2 コメント

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小説同好会(名前検討中 イラスト同好会(~ (村石太仮面&検索レディ&ジョニー)
2013-11-23 21:12:26
おおやちき イラスト で 画像検索していました
かっこいい表紙絵ですね。
小説 読みたいです。短編でも 読もうかなぁ。
返信する
ありがとうございます (spin_out)
2013-11-24 16:30:35
「タマスターラー」「冬物語」は版元品切れですが、
古本屋でも簡単に見つかると思いますので、
ぜひ読んでみてください。
返信する

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