神楽

暇人です、文字ウチ書き間違え多、読み返すと内容変わるから読み返さない、読み方は皆様に甘えさせて頂きます。

小さな森の物語り[石]

2023-02-08 02:51:00 | 短長編小説

どこに有るのか誰も知らない
小さな森の物語り

森の中の小さな川は命を繋ぐ大切な綺麗な水が流れてる

川辺には大小違う沢山の石ころ

その日は前日の雨で川の水が増水
石ころだらけの川辺では新たな仲間が川上から流れ着いた

初めて訪れた仲間達に1番最初に挨拶をするのは?

もうどのぐらいソノ川辺に居るのか解らない大きな石

その石はこの川辺で沢山の仲間達が訪れ流されて行く様を見ていた

今回のお客様はそんな大きな石に
ピタリとくっ付き

それ以上流されることなくその場にとどまった白くて丸い石

大きさは子供の手の中にすっぽり隠れるぐらいの小さな石

雨で増水した川上から流され
ココにたどり着いたばかり

小さな石は疲れたのか丸1日とアト半日眠り続けている

1日と半日が過ぎた頃
後もう少しで太陽が真上に差し掛かる時間のようだ

小さな石はまだ眠り続けている

大きな石は小さな石の眠りを妨げないように静かに見守っていた

太陽が真上にくると強い日差しだ!

大きな石の影にいた小さな石にも強い日差しがあたる

すると日差しに誘われる様に
ようやく小さな石が目を覚ました

周りをキョロキョロ・・・ココは?

大きな石は静かに落ち着いた言葉で話しかけた

大「はじめまして、小さな石くん」

小さな石は声のする方へ目を向けた

それは力強く壁の様な大きな石だった

小さな石は少し大きな石を眺めていたが思いきって挨拶を返した

小「はじめまして、大きな石さん、ところでココはどこですか?、昨日の長雨で流されたのは覚えていますが、途中で気を失ったらしく、その後の事が思いだせません、大きな石さん僕がココにたどり着いた時の事を教えて下さい。」

大きな石は小さな石の丁寧な挨拶に感心して小さな石に好感を持った

大「君がこの川辺にたどり着いたのは、今から丸1日と半日前だよ、随分疲れていたらしく、他のココヘきた仲間達より長く眠っていたよ」

小「丸1日と半日!、そんなに長く眠っていたのですか!、でも疲れている僕を起こさず静かに寝かせて頂きありがとうございます(笑顔)」

大「お加減はどうかな?、まだ少し疲れが残っているならもう少し休むが良いよ、私が君の側にいるからね(笑顔)」

小「ありがとうございます、でももう大丈夫です、所でココは川のどの辺りでしょか?」

大「君はどの辺りにいたのかな?、ココには沢山の石が流されて来る、だから私は彼らの話しを沢山聞き、少しだが川上のようすが解る、君が前に居た場所の周りに何が有ったか教えてくれるなら、君がドコから流れてきたか解るかも知れない?」

小「成る程・・・・・そうですね、だけど僕は河原にいたわけじゃ無いので前居た場所が解りません・・・・・・?」

大「えっ!、河原でないなら君は何処に居たの?」

小「僕は川底にいました・・・川底の水が噴き出す場所にいたのです、僕と同じ白い石も沢山有りました」

大「これは驚いた👀‼️、君は川上の湧水の場所にいたのだね、それだと随分遠く迄流れて来た事になるね、コノ場所は川上から川下までの、真ん中より下になるよ、ココを過ぎたら川の水の色も変わっているからね」

小「水の色が変わるって?」

大「君には見えないだろうね、私は大きいから遠くまで見える、川の色が変わりその先には、海と呼ばれるとても広く先が見えない水溜まりが有るんだよ」

小「海・・・?、海とはどのようなモノなのですか?」

大「時々だが鳥さんが私の上に止まり話しをしてくれる、鳥さんが言うには、海の水の色は青くてとてもキレイだが、時にはウナリをあげて変化すると話していたよ、海が変化すれば波が高くなり風が激しさを増し、雨が横から降ってきてとても危険な状態に成るらしい」

小「雨が横から?、どういう意味でしょうか?、普通雨は天から降りますよね?」

大「そうだね、多分それだけ風が強いと言う事だと思うよ、風が強すぎて雨の降る方向まで変えてしまうって事なのだろうね、鳥達でさえ羽ばたけなくなるらしい」

小「成るほど、風が雨の方向を変える・・・・・凄いですね!!」

大「そうだね、大陸とは違い物が何も無いから、激しさも想像できないけどね、我々のいるコノ森の中には、木々や草や我々のように石も有る、おかげで海の上の大雨や強い風は周りの物に当たり少しやわらげてくれる、こんなに小さな森でもここから先に有る村や家、そこに住む人々の役に足っている、そう思えば改めて嬉しく思うね」

小「誰かの役に・・・・僕のような小さな石でも・・・ですか?」

大「私は大きさは関係無いと思うけどね、小さくても・・・ほらッ見てみなさい、君の後ろ・・・」

小「僕の後ろ・・・・」

小さな石は大きな石に言われて後ろを見た・・・・

するとそこには自分より小さな双葉が見えた・・・

小「これは・・・?!」

大「君より小さな双葉だ、だから昨夜の雨で流されそうに成ったんだ、でも君がココへ着き双葉の横に落ち着き流されずに、君に守られ昨夜の雨をしのいだ、君だって立派に役に足っているよ」

小「ありがとうございます、あなたのその言葉を、大切に受け止めたいと思います」

大「私は嘘は言っていない、全て本当の事だよ、君はこれからもソノ双葉を見守り続ければ、色んな物が見えてくるはずだよ、本当にこの場所へようこそですね」(笑顔)

小さな石は大きな石のおかげでこう思いました

ここに留めてくれて本当に
ありがとうございますってね
(笑顔)

・・・・・・・・〆




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