がらんどう 吐毒会

雑感で感じたままに…

東京の地下

2010-03-05 12:43:41 | Weblog
「大東京の地下鉄道99の謎」(秋庭俊著、二見文庫)は実に興味深い本だった。しかし何故謎物は7つだったり99だったりするのだろう。

確かに出張で東京の地下を歩くと変なものに出くわす。意味のわからない場所にある溝だったり、やたら広かったり狭かったりする駐車場、妙な勾配のある地下街など。

この本は終始「戦前に作られた国家機密の地下を今の地下鉄や地下街、駐車場でわからないように転用されている」論調で進められ、当時の記録や検証で満たされた内容である。

私が不思議に思っていた銀座線神田駅の低さや銀座駅通路の狭さ、昭和通りの日本橋新橋間の地下道や地下駐車場もこれには一つの答えが載っていた。

写真は八重洲にある謎の地下入口。階段の先はシャッターで閉じられ、さらに先は駐車場になっているが、この入口の石組みが実に古めかしい。暗い階段を下りると片側に小さな部屋みたいなものがあり、秘密の改札があったのではと思わせるのである。つまり地下鉄を走らせる予定があったか走っていたか…。

このような地下トワイライトゾーンが実に多く、調べ出すと迷路に入るのが東京の地下である。ビルとビルの地下が何故か繋がっていたり、巨大な排水溝があったり、実にワンダーランドなのである。

この本を読んで、ゆっくり周り見ながら地下鉄に乗ってみたいと思った。

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