テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

<訃報:シェリー・ウインタースさん 心臓疾患のため死去、85歳>

2006-01-16 | <memo>
 「ポセイドン・アドベンチャー」で、ジーン・ハックマン扮する主人公の牧師を海中から助けた心優しいおばさんが亡くなりました。14日の事だそうです。映画と同じく心臓疾患でした。(共同ニュースはコチラ

 ニュースで驚いたのは、<駆け出し時代のマリリン・モンローさんとハリウッドのアパートで同居した時期もあった。>の件。ノーマ・ジーン“モンロー”は1926年生まれ。シェリー・ウィンタースの方が6歳年上だったんですねぇ。【Shelley Winters/1920年8月18日生まれ/イリノイ州イースト・セントルイス出身 】

 ほとんどの作品が脇役だったので、コレといった思い出の作品は無いのですが、<「アンネの日記」(59年)「いつか見た青い空」(65年)でアカデミー賞助演女優賞を受賞した。>とのことです。

 「アンネの日記」は「シェーン」のジョージ・スティーブンス監督の作品。子供の頃にTV洋画劇場で見ましたが、主役のミリー・パーキンスの可愛さに見とれ、他の人の印象は残っていません。ウィンタースは意地悪なおばさんの役だったような気がするが・・・。
 シドニー・ポアチエ主演の「いつか見た青い空」は未見です。

 ウィンタースで“ポセイドン”以外で一番記憶に残っているのは、“アンネ”と同じスティーブンス監督の「陽のあたる場所(1951)」ですね。貧しい青年(モンゴメリー・クリフト)が、美しい令嬢(エリザベス・テイラー)に恋し、彼女からも想いを寄せられる様になったため、それまで付き合っていた女性を計らずも死なせてしまうという話。
 ウィンタースはクリフトに疎ましく思われる不幸な女性を演じ、受賞は逃したものの、なんとコレでは主演女優賞にノミネートされたそうです。
 あまりにリズ・テイラーが美しい故、というだけではなく、町の工場で働く娘の“イケテない”感じをウィンタースが上手に演じていた為に、青年の気持ちも分からなくはないと思わせてしまう作品でした。

 その他に彼女の出演作で観たのは、「赤い河(1948)」「ウィンチェスター銃'73(1950)」「ロリータ(1961)」など。

 「allcinema online」には、<3度目の助演賞候補になった「ポセイドン・アドベンチャー」では得意の水泳も披露(スイミング・スクールのコーチはあのジョニー・ワイズミュラーだった)。>と書いてある。ワイズミューラーは元水泳のオリンピック代表選手にして、“ターザン”が当たり役になった男優ですな。
 又、ヴィットリオ・ガスマンアンソニー・フランシオサと結婚していたとも書いてある。旦那さん選びも渋かったようです。

 ご冥福をお祈りいたします。


・追記 ~ 20日の新聞を見ていたら、アンソニー・フランシオサが19日、ロサンジェルスの病院で亡くなったというニュースが出ていました。77歳。後を追うように・・・合掌。

コメント (5)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« テキサスの五人の仲間 | トップ | 『来生たかおと小津安二郎』 »
最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
黙祷・・です (anupam)
2006-01-17 21:04:36
若い頃の彼女を知っているオールドファンは「ポセイドン・・」のときに久しぶりに彼女を見て「げ!」と思ったらしいですね、体型が著しく変わっていたので・・



あの時、あの役のための体重増やしたんですかね?

あの体型でなくては果たせない役柄だったですもんね。



今年リメイクで公開される「ポセイドン」で、彼女の役はどうなるのかな?
返信する
Unknown (TARO)
2006-01-17 22:14:28
なんだか去年から今年にかけてロバート・ワイズや指揮者のジュリーニ、オペラ歌手のカップッチッリ、ニルソンと次々と大物が亡くなって。皆さん引退していたとはいえ、寂しい限りです。

シェリー・ウィンタースも亡くなったんですか・・・もう85歳になってたんですね。

ヴィットリオ・ガスマンと結婚していたなんて、知りませんでした。

ご冥福をお祈りいたします。
返信する
Unknown (十瑠)
2006-01-17 22:46:58
>anupamさん



どうでしょうか。50歳頃の出演ですから、無理に体重を増やすような事はしなかったんじゃないでしょうか。

私は、モンロー秘話をどこかに残してないか? ちょっとそれが気になっています。





>TAROさん



備忘録としては、訃報も残しておきたく思うのですが、若い頃に沢山の思い出をくれた人達がそういう年齢になったということですね。なんか、寂しいけど・・・。
返信する
はじめまして! (viva jiji)
2006-02-25 08:09:37
味のある脇役として印象深い女優でした。

「ポセイドン~」も良かったですが、“アメリカの悲劇”の映画化「陽のあたる場所」の彼女が私にとっては忘れられません!



本日はじめてオジャマしました。

これから拝読させていただきます。

よろしく、お願いいたします!
返信する
いらっしゃいませ (十瑠)
2006-02-25 09:58:50
「陽のあたる場所」をご存じとは、通ですね。



「陽のあたる坂道」なんていう青春小説も昔ありましたが・・・。



こちらこそ、ヨロシクお願いいたします。
返信する

コメントを投稿

<memo>」カテゴリの最新記事