(1968/ノーマン・ジュイソン製作・監督/スティーヴ・マックィーン、フェイ・ダナウェイ、ポール・バーク、ジャック・ウェストン、ヤフェット・コットー、サム・メルヴィル)
思い出の作品から。
67年のアカデミー作品賞を獲った「夜の大捜査線」の監督、ノーマン・ジュイソンが、その翌年に、大スタースティーヴ・マックィーンと組んで作った洒落た逸品。
マックィーンは、実業家として成功していながら、ゲーム感覚で銀行強盗を計画するトーマス・クラウンを演じる。彼は、自分は一切手を染めず、しかも、実行する人間もお互いを知り得ないシステムを作って楽しむ男。
相手役フェイ・ダナウェイは、マックィーンに惹かれながらも、仕事として彼を追いつめる女性保険調査員を演じた。アーサー・ペンの「俺たちに明日はない(1967)」のボニー役で注目され、オスカー候補にもなった新人だが、その後デ・シーカ監督の「恋人たちの場所(1968)」でM・マストロヤンニと浮き名を流したりして、美形ではないが退廃的なムードをもった女優だった。この映画では、キャリア・ウーマン風のキリリとしたところも見せた。
冒頭、一回目の銀行強盗の時に、スクリーンを大小様々な大きさのフレームに分けて、各メンバーの動きを追うシーンがあった。軽快な音楽にのって新しい映像を見せたが、映画技法的には大した効果は生んでいないようだった。
この映画の音楽は、ミシェル・ルグラン。「シェルブールの雨傘(1963)」「ロシュフォールの恋人たち(1966)」などのフランス製ミュージカル他、たくさんの映画音楽を作っていて有名ですが、この映画でも『風のささやき=The Windmills of Your Mind』がアカデミー歌曲賞を獲って、ミュージック・シーンでも大ヒットした。イギリスの男優が唄ってヒットしたんだが、名前を忘れてしまった。ネットで調べても分からないんですが、どなたか覚えてないですか?
T・クラウンはスポーツも万能のようで、ポロをしたり、海辺でサンド・バギーをかっ飛ばしたり、グライダーを操縦したりする。それぞれのシーンでも、ルグランの音楽が効いていて、洒落た感じがした。『風のささやき』はグライダーのシーンで流れた。
マックィーンが怪しいとにらんだダナウェイは彼に近づく。彼の家でチェスをするところでは、背中が大胆に開いたドレスで登場。二人の表情、手の動き、脚の動きを上手く繋いで実に官能的な場面になった。あのキスシーンは長くて、観てるこっちが恥ずかしくなるくらいだった。
マックィーンも段々彼女に惹かれていくんだが、マックィーンらしく『女にはおぼれないゾ』という雰囲気が良かったですな。
今度やったら絶対に捕まえるつもりのフェイ・ダナウェイ。しかし、彼は2回目の計画も実行する・・・。
犯罪ものだがマックィーンが演じるとスポーツ感覚になる。「大脱走(1963)」でも一人だけそんな感じでした。
ジョン・マクティアナンがリメイクした「トーマス・クラウン・アフェアー(1999)」では、007のピアース・ブロスナンが主役をやった。保険調査員レネ・ルッソとの大胆なベッドシーンがあったりして、大人のムードたっぷりだったが、マックィーン版のような、男のロマンは稀薄だったな。映画サイトをのぞくと、リメイク版を先に観た人は、そちらの方がいいという人もいるようだ。
カメラは「夜の大捜査線(1967)」「カッコーの巣の上で(1975)」のハスケル・ウェクスラー。
マックィーンとダナウェイは、「タワーリング・インフェルノ(1974)」でも共演した。ダナウェイは、確かP・ニューマンの奥さん役だったかな。
あっ、それと、ダナウェイはリメイク版にも出ていたようですが、ちょっと影薄っ!
※ 2006年10月の再見記事はコチラ。
思い出の作品から。
67年のアカデミー作品賞を獲った「夜の大捜査線」の監督、ノーマン・ジュイソンが、その翌年に、大スタースティーヴ・マックィーンと組んで作った洒落た逸品。
マックィーンは、実業家として成功していながら、ゲーム感覚で銀行強盗を計画するトーマス・クラウンを演じる。彼は、自分は一切手を染めず、しかも、実行する人間もお互いを知り得ないシステムを作って楽しむ男。
相手役フェイ・ダナウェイは、マックィーンに惹かれながらも、仕事として彼を追いつめる女性保険調査員を演じた。アーサー・ペンの「俺たちに明日はない(1967)」のボニー役で注目され、オスカー候補にもなった新人だが、その後デ・シーカ監督の「恋人たちの場所(1968)」でM・マストロヤンニと浮き名を流したりして、美形ではないが退廃的なムードをもった女優だった。この映画では、キャリア・ウーマン風のキリリとしたところも見せた。
冒頭、一回目の銀行強盗の時に、スクリーンを大小様々な大きさのフレームに分けて、各メンバーの動きを追うシーンがあった。軽快な音楽にのって新しい映像を見せたが、映画技法的には大した効果は生んでいないようだった。
この映画の音楽は、ミシェル・ルグラン。「シェルブールの雨傘(1963)」「ロシュフォールの恋人たち(1966)」などのフランス製ミュージカル他、たくさんの映画音楽を作っていて有名ですが、この映画でも『風のささやき=The Windmills of Your Mind』がアカデミー歌曲賞を獲って、ミュージック・シーンでも大ヒットした。イギリスの男優が唄ってヒットしたんだが、名前を忘れてしまった。ネットで調べても分からないんですが、どなたか覚えてないですか?
T・クラウンはスポーツも万能のようで、ポロをしたり、海辺でサンド・バギーをかっ飛ばしたり、グライダーを操縦したりする。それぞれのシーンでも、ルグランの音楽が効いていて、洒落た感じがした。『風のささやき』はグライダーのシーンで流れた。
マックィーンが怪しいとにらんだダナウェイは彼に近づく。彼の家でチェスをするところでは、背中が大胆に開いたドレスで登場。二人の表情、手の動き、脚の動きを上手く繋いで実に官能的な場面になった。あのキスシーンは長くて、観てるこっちが恥ずかしくなるくらいだった。
マックィーンも段々彼女に惹かれていくんだが、マックィーンらしく『女にはおぼれないゾ』という雰囲気が良かったですな。
今度やったら絶対に捕まえるつもりのフェイ・ダナウェイ。しかし、彼は2回目の計画も実行する・・・。
犯罪ものだがマックィーンが演じるとスポーツ感覚になる。「大脱走(1963)」でも一人だけそんな感じでした。
ジョン・マクティアナンがリメイクした「トーマス・クラウン・アフェアー(1999)」では、007のピアース・ブロスナンが主役をやった。保険調査員レネ・ルッソとの大胆なベッドシーンがあったりして、大人のムードたっぷりだったが、マックィーン版のような、男のロマンは稀薄だったな。映画サイトをのぞくと、リメイク版を先に観た人は、そちらの方がいいという人もいるようだ。
カメラは「夜の大捜査線(1967)」「カッコーの巣の上で(1975)」のハスケル・ウェクスラー。
マックィーンとダナウェイは、「タワーリング・インフェルノ(1974)」でも共演した。ダナウェイは、確かP・ニューマンの奥さん役だったかな。
あっ、それと、ダナウェイはリメイク版にも出ていたようですが、ちょっと影薄っ!
※ 2006年10月の再見記事はコチラ。
・お薦め度【★★★★★=大いに見るべし!】
全然知らなかったんですが、ネットで調べて何とかわかりました。
あのLex Harrisonの息子のNoel Harrisonという人のようです。
そうでした。そんな名前、というか確かにノエル・ハリソンでした。
あーっ、スッキリした。
ほんとに、ありがとうございました。
お役に立てて何よりでした。
公開時には「華麗なる=カレー 賭け=かけそば」というバカにされた邦題だったようですが、見事ツボにはまったタイトルといえましょう
フェイ・ダナウェイも、ボニーよりは人間味が感じられて好きだったなあ。
今回初めて「華麗なる賭け」を見たのですが、
なんとこの映画のリメイク版が「トーマス・クラウン・アフェア」だったとは、今日初めて知りました(汗)。
「トーマス~」の方は以前に見たはずなのに、あまり記憶になくて、全然気づかなかったのです。
この映画は、随分古いですが、今見てもスタイリッシュで余韻が残る、とても良い映画だったと思います。
では今後ともよろしくお願いします♪
私も先日数十年ぶりに観ましたが、古くさくなっていないのに感激しました。
こちらこそ宜しくお願いします♪
これはねサントラももってます。携帯にもこの曲入れてます!マックィーンいいです!
オープニングが今見てもオシャレ!襲撃シーンも。スタイリッシュって言葉、この映画で始めて知りました。
二人がドンドン惹かれあう、でも互いにその道のプロ。愛はあっても譲れぬ己の道。最後は…まさに華麗なる賭け!。あのチェスシーンなんて、センスのよさを感じるわ。いまだったら、あの辺通り越して直ぐに…情緒も何もない。でも、思ったのは彼にはスーツよりジーンズが似合うなって思った。
本作でフェイ・ダナウェイ見たときはのけぞりました。「俺たちに明日はない」のボニーから、一足飛びに…「男やん」って思ってしまった。
リメイクは観てません。観る気もありません。観られました?
リメイクは一応観ました。
感想は記事の中に書いていますので・・・。
お薦めは、しません。
私はレネ・ルッソが出ていたから観たようなもんでして。ヘヘッ