唐突だけど、今シリーズ最終回となる。あとは移動しながら幾つかの町によったけど、旅行記は今回の三春町で終わりとしたい。思い起こせばGWの旅先として幾つかの場所を検討した。以前は物理的(肉体的、精神的)な限界点まで車移動することも厭わなかったが、最近はさすがに躊躇する。秋田県からの移動は、鉄道を使うことは現実的ではない(本当は鉄道で行きたい)。車で行くしかないとすれば、候補として次の5か所が挙げられた。
①長野県上田市
②富山県滑川市
③青森県十和田市
④青森県佐井村、大間町、風間浦村
⑤福島県白河市
①はブロ友のZUYAさんが訪問したので、今回はそれで満足した。②はyottinさんに以前に勧められ、これは行かなきゃと常に頭にある。距離とか混雑度とか優先順位とかあらゆる要素を比べて迷った。迷いに迷って今回は断念した。結果的に⑤を選んだ。じゃあ⑤だとして、どこに泊まるのかという問題が発生する。順当にいけば白河の駅前の一択となる。前記事で書いた通り、そもそも白河駅前に泊まることが旅の理由そのものでもあった。でも実はもう一つの宿泊候補地もあった。それが今回の写真の場所、三春町である。旅の数日前に偶然、7〜8枚目の「ぬる湯旅館」に泊まった人のYouTube番組を観た。素晴らしかった。宿泊は比較的新しい旅館棟に泊まり、お風呂は併設された銭湯に入るのである。この銭湯が年季の入った文化財級のものだった(写真の建物は銭湯と宿主の自宅になっているそうだ)。思いっきり心揺れたが、当初の計画通り白河泊を選び、三春町は帰りに立ち寄ることにした。
そして二日目に三春町に来た。想像通り、いや想像以上に素晴らしい町だった。比較的コンパクトな範囲に多くの機能がまとめられ、実に暮らし易そうな町である。僕が歩いたのは旧市街に相当する範囲だけど、そこから2ブロックほど歩けば、新しいショッピングゾーンもある。東北の殆どの町は車がないと生活すらままならない。三春町はバスで町の中心部に来さえすれば、大抵の用事が間に合いそうだ。しかも過度の再開発に晒されることなく、古くからの町並みも残している。こういう町を見つけることもあるから、町歩きはやめられない。久々の感動である。これは岩手県でいえば、初めて岩手の水沢や大迫、摺沢といった町に行ったとき。青森でいえば、大鰐町、黒石、五所川原に行ったとき。山形県でいえば上山市や長井市に行ったとき。その刹那に感じた感動と同じである。惜しむらくは、旅の体力が落ちていて、疲れ切っていたことだ。足が重くて動かない。三春町にはまた来たい。その際は「ぬる湯旅館」に泊まろうと思う。この後、幾つかの町に立ち寄りながら、自宅へと向かう。みちのく北上の旅は終わりである。福島県は広大で、コンプリートはまだまだ先の話になりそうだ。
X-PRO3 / XF23mm F2R WR
全体の6割から7割位が錆びた「コカ・コーラ」の看板や、既に閉店していると見受けられる古い煙草店、そして街並みの写真を興味深く拝見しました。
「三春」と聞けば、随分と以前に愉しんだドラマの『独眼竜政宗』で、伊達政宗が三春の姫君を性質に迎えるという挿話が在ったことを思い出してしまいます。
そんな他方、記事を愉しく拝読しました。「連休の時間が出来たので出掛けよう」と思い立っての、気持ちの揺れや、実際に出発してみての色々という辺りに「解る…実によく解る…」と大きく肯きました。
愉しい写真と記事に感謝!
しかし、壊れたカメラで制限されるのは、正直苛立ちますがね~😅
面白すぎて、行ってみたくなりました!
岡山県からは遠いけど
いつか行きたいものです!
感じが心に沁みるのでしょうね
少しくすんだ建物 店 そこには住んでいる人の生活の時間が感じられます
福島県 東西に広く また機会を見つけて行ってください
私たちは観光で通り過ぎた街です
写真で物語を見るようです
青森県佐井村、大間町、風間浦村 下北半島と会津藩の厳しい歴史も感じられるし ひなびた風情がきっと6さんを待っているでしょう
下風呂温泉から北の各地 私は好きです
僕は不勉強で、「三春」というフレーズを全く知りませんでした。世の中には色々な町があるなあと痛感しました。
休みに旅に出る際の葛藤や逡巡、あるいは失望や望外の喜び。Charlieさんと価値観を共有できると思っております。
次の旅を!
何事も「裏」の方が楽しいですよね。裏道、裏町、裏路地。
ちなみに今回の旅では恐ろしくお金を使いませんでした。だからもう一回、短い旅に行こうと思います(笑)。明日ですが・・・。
どちらも魅惑の地です(笑)。
こちらは旅館に泊まって、風呂は併設された銭湯。
温湯温泉は宿に泊まって共同浴場で入浴。それが当たり前なのが凄いです。
ビジネスホテルは無くならないけど、こういう旅館は今しか泊まれないですから。
比較的近い範囲に、全く雰囲気の異なる町が多くあります。
郡山には出張で何度か行ったことがありますが、まあ都会ですけどそれほど魅力を感じませんでした。
でも周辺が凄かったのですね!
また来たいです。オジンさんの村も今回はドライブスルー状態でしたが、次は。。。。
風呂上がりに窓を開け涼んで、下の川を眺める。夜は特に贅沢ではないけど、お手製の食事を地元の酒と楽しむ。
もうこれ以上はいらないのではと思えます。
東北コンプリートも宮城がリーチで、残りはほぼ青森と福島。距離的には困難ですが、楽しんでいきたいと思います。のびたさんの思い出の地を訪ねることができれば嬉しいです。