秘境駅としても知られるJR羽越本線の女鹿駅。かつては信号場だった駅だ。この駅に停まる列車は一日に数本しかなく、最寄りの集落から通学に使う数人の学生しか利用客はいないと思う。その最寄りの集落まで歩くのにも10分以上は掛かる。駅舎は何年か前に建て替えられた。以前は「信号場」と書かれた文字を塗りつぶした業務感満載の駅舎で、不思議な趣を醸し出していた。僕は以前の駅舎が好きだった。駅舎の前には古い桜の木が一本立ち、満開になると美しかった。
夏休みになると、この駅舎には駅マニアや鉄道ファンが訪れる。駅ノートを見ると随分遠くから来る人もいる。青春18切符を使う人も多いだろう。もう僕は野宿も辞さないような旅をすることはない。遠い昔を想い、若者が羨ましくなった。
追伸:日差しに負けてモノクロが破綻した。カラーで撮るべきだった。
LEICA M10 MONOCHROME / APO-LANTHAR 35mm F2 VM
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