色々失くしたショックからか、東三条駅に着くころには身体はクタクタで、加茂か新津で追加の散策をする予定も断念した。あとは速やかに新潟駅を目指し、昼食を取ってから帰路に着くのだ。ところが東三条駅に近くなるに連れ、特徴的な被写体が断続的に現れる。反射的にシャッターを切りつつ、「これは見覚えがある」。僕の写真の師匠(勝手に無許可で弟子入りしたと称しているだけ)と、その怖いお仲間の先達が撮っていた物件だ。
例えば、町並み写真のブログを見て、その町がとても気に入ったとしよう。必ず外せない物件(絶対行きたいとか、遠方だとか)は、地図で確認してルートを確保することもある。でも大抵は、ざっとだけ見て余り詳しく把握しないようにしている。その物件を探すこと自体が旅の目的になってしまうからだ。恐らく運と縁があれば、歩いているだけで巡り合うことができるだろう。その時辿り着かないとすれば、それもまた縁で、もう一度そこに行く理由ができる。脊髄が反応するような物件に遭遇しながら、東三条を出発点に逆回りをしても面白かったかもしれないと思った。良いこともあれば、嫌なこともあった燕三条の短い旅は終わり、帰路の中継地点、新潟駅へ向かう。
X-PRO2 / XF23mm F1.4R
力石さんは特に左側の方から見るとガラス看板が素晴らしいのです。昭和な目覚まし時計、思わず買いそうになりました。
二枚めもよく覚えております。本線から別れる路地になぜかぐっときます。自分のを見返します。なにせ風邪で寝ているだけですから笑
クォーツの普及する前は店主が技術者でもあって、
ルーペを目に当てて、修理をされているというイメージが
あります。このお店もきっとそんな感じだったのでしょう。
繁栄の面影がオーバーラップしてきます。
いろいろと紛失されたみたいですが、
6x6さんの印象からはとても想像できません。
旅先で物を無くすのって、本当にテンション下がりますよね。心中お察しします。
しかしフォトジェニックな建物が多いなという印象でした。あまり意識的には建物を撮らない僕ですが、カメラがあれば絶対に写したくなる感じです。建物ではなく、町そのものが撮りたくなる雰囲気なのでしょうね。
時計屋さん、その角度でも撮ったのですが、うまく撮れていませんでした。反対側から来たことと関係あるのかと想像しています。いずれにせよ、素晴らしい町でした。
追伸:風邪ですか?お大事にして下さいね。
三条は「刃物」の町で、多くの町工場で鋏とか包丁とかを作っています。今でも盛んですが、以前はもっと盛んだったのだと思います。その職人さんたちが、皆この時計屋さんを利用したのかもしれませんね。
追伸:失くしものに関してはプロ級です。愛用レンズのレンズキャップなんて5回も買ったものがあります。
もう少し人がいると良いのですが、町並みは最高でした。一回だけ、すごく古い喫茶店の前を女子高生が歩いていて、そのあまりのハマった光景に心打たれたのですが、心打たれすぎてカメラも構えず眺めてしまいました。この旅最大の後悔で、落し物よりも勿体無い話でした。