今回の写真撮影の旅は全般的に天候に恵まれ、一戸を歩いた時も空は晴れていた。多少の雪であればズームレンズ一本、吹雪が酷ければ防水性能を持つ標準レンズ一本。そういう想定をしていたが、まさかの晴れ。気温はかなり低かったが、思いの外道路も歩き易かった。それでも午後の時間が深まると、道路はテカテカと光り出し、足元は怪しくなる。同時にこの町の醸し出す情感は更に豊かになっていく。これは先を急ぐより、この場に留まりたい。その無念さと焦燥感が益々町を魅力的に見せる。
赤塚不二夫先生ではないが、「これでいいのだ」。実際にこの町に残ったからといって、そのまま良い写真が撮れるとは限らない。ものには限度と引き際があるからこそ、美しく見えるのだ。・・・。でも、せめてもう少しだけ歩けば映画館もあるし、その周辺も歩いてみたかった。町に対する欲望、業は果てしない。この後は二戸を目指すのだ。
X-PRO2 / XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS
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