「戊辰戦争の軍臣」アマゾン電子書籍紹介。
「戊辰戦争は明治維新政府とそれに敵対する旧幕府、諸藩との戦争。発生した慶応4年(1868)の干支である戊辰をとった呼称。前年の12月9日の王政復古クーデターで天皇を頂点とした新政権が樹立され、幕府や摂政・関白などが廃され、前将軍徳川慶喜は大坂に退去した。慶喜は新政府内の土佐・越前両藩のなどの公儀政体派の巻き返し工作に期待したが、江戸で薩摩藩邸焼き討ち事件が発生し、旧幕府軍は慶喜のあらわにした「討薩の表を掲げて京都へ進撃を開始した。薩摩・長州両藩など新政府軍は旧幕府軍の通行を阻止し1月3日に鳥羽伏見の戦いになった。戦争では、新政府軍が指揮官や将兵の士気、大小砲の兵器が勝り、初戦は機先を制して旧幕府軍を破った。4日には仁和寺宮嘉彰親王が征夷代将軍に任じられ、旧幕府軍が賊軍、新政府軍は官軍とされるに至って、慶喜は江戸に逃げ帰った。この鳥羽・伏見の戦いの結果、新政府内で武力討伐派が主導権を掌握した。西日本の諸藩は戦わずして新政府の軍門に降り、大商人の多くも新政府の支持に回った。新政府は1月7日に慶喜征伐令を発し、有栖川宮熾仁親王を東征軍は江戸へ進軍させた。
これに対して、慶喜は江戸城を退去し、旧幕府陸軍総裁の勝海舟が東征大総督参謀西郷隆盛に降伏状の交渉を重ねた。4月4日には東海道先鋒総督府橋本実染(1834~1885)が勅使として江戸城に入り、慶喜の水戸藩御預かり、江戸城明け渡し、軍艦兵器の引き渡し、城内居住の旧幕臣などの処置などの勅旨を田安慶頼(1828~1876)に伝え、4月11日には開城となった。旧幕臣は脱走し彰義隊は上野に立てこもり新政府に敵対した。関東では世直し一揆が激化し、開城後も新政府、旧幕臣との闘いが小山・宇都宮・舟橋などで散発的に起こった。5月15日には上野の戦争で彰義隊を壊滅させ徳川家達に70万円を与えて駿河に移した。東北については奥羽鎮憮総督を仙台に派遣し、藩主松平容保が会津藩に追討が命じられた。北陸諸藩は奥羽越列藩同盟は結んでいた新政府への敵対に対して、輪王寺宮を盟主に仰ぎ、白石に公儀府を置き、8か条の盟約を結んだ。東北戊辰戦争は、平・二本松・新庄・大館などが戦場になった。さらに、北陸の長岡・新潟でも激戦が交わされたが、既にして官軍となった新政府軍が優勢であった。会津では少年兵「白虎隊」動員されたが若松城は包囲され、9月22日に降伏した。最後の砦は函館の戦いは「五稜郭の戦い」の東北・北陸・北海道の諸藩の抗戦を圧倒し、新政府軍の平定で、鳥羽伏見の戦いから始まった戊辰戦争が終結した。
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