諸々雑記メモワール

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食の数字は語る 50万4,400トン  柿の史上最高の収穫量(昭和42年<1967>)

2015-09-09 00:01:56 | 日記

芭蕉(1644~94)が「里古(ふ)りて柿の木持たぬ家もなし」(1694)と柿の木のある平和な村里を詠んだ柿は,わが国の気象風土に適し,北海道,沖縄県を除く全国各地で古くから栽培されているが,暖地では甘柿,寒冷地では渋柿が多い。果樹の公式統計は明治38年までさかのぼることができる。これによると,主要7果樹(柿,ミカン,梅,日本ナシ,リンゴ,桃,ブドウ)の合計収穫量は42万1,700トンで,このうち柿の収穫量(16万2,400トン)が全体の4割近くを占める。

昭和15年には,27万8,700トンと過去最高の収穫量を記録した。戦時中,果樹は不要不急の作物に指定され伐採されたことから減少したが,戦後は,果樹農業の振興が図られ,42年には史上最高の50万4,400トンを記録した。その後はミカンやリンゴの増産,バナナなどの輸入の増大などから,減少に転じたが,ここ10数年はピーク時の半数の25万トン前後で推移している。

26年産は24万600トンであった。なお,結果樹面積は,この10年間(16年:23,800ha→26年:21,300ha)に2,500ha(東京ドームのグラウンドの面積の1,923個分に相当)減少している。

 

都道府県別収穫量は,下図の通り,上位5県で55%と過半を占める。

 ここで,家庭内での消費状況を『家計調査』をみてみると,下図の通り,近年は横ばい状態で推移している。なお,11年以前は農林漁家世帯を除く結果,12年以降は農林漁家世帯を含む結果である。

都市別にみると,かなりの格差がある。最多購入量(岡山市:2,242g)と最少購入量(金沢市:494g)とは4.5倍の差,最高金額(岐阜市:683円)と最少金額(長野市:193円)とは3.5倍の開きがある。価格(100g当たりの価格)についても,2.8倍の差(京都市:54.86円,岡山市:19.36円)がある。

 


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