受法寺本堂の屋根は、西本願寺御影堂と同じく入母屋(いりもや)です。
その入母屋の屋根を構成する桔木(はねぎ)を、取り付けました。
「本願寺御影堂平成大修復推進事務所だより」には、http://www.hongwanji.or.jp/goeidou/gos_dayori/dayori30.htm
桔木(はねぎ)と呼ばれる丸太のように太い材を差し込み、梃子(てこ)の原理を利用して軒先の重量を支える工夫が考えられました。
桔木は一番外側の柱を支点にします。支点より外側の軒先は自重によって下に下がろうとして支点より内側にある桔木を上に上げようとします。しかし支点より内側には屋根の重量が掛かっていますので、押さえつける力によって平均を取るという単純ながら画期的なものでした。
受法寺の桔木は、末口(すえくちとは丸太の太さを表す用語。特に丸太の一方が細くなっている形状のもので、丸太の細い方の直径をいう。)が21㎝で、長さが5~7mほどあります。
丸太のような太い桔木は現場で加工し、梁にあわせて取り付け、支点でバランスをとり、外側の屋根の重量に持ちこたえます。
旧本堂では桔木が効力を失ったのか、屋根の改修時に軒隅を柱で支えていました。