テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

音楽

2011-12-22 21:38:18 | 本、小説、漫画、動画、映画、音楽等
ハイファイ、というか、オーディオに傾倒したのは比較的遅く、ハタチを超えてからでした。

大きなシステムはほとんど手放してしまいましたが、いまでも手許には、重量27kg(スペック)を誇るプリメイン(A-10 IV)や、小粒でも凝ったエンクロージャーの素直な2Way(S-101C)などがあり、普段使いのBOSEとはひと味違った音楽を聴かせてくれます。

音楽は、何でも聴きますが、思い入れがあるのがディーリアス。
イギリスの作曲家で日本では三浦 淳史さんや出谷 啓さん市川千尋さんら、熱心なディーリアンによって、紹介されてきました。
ディーリアスの音楽の特徴は叙情だと感じています。
静かで清々しい熱情、緩やかに流れる技巧、強く訴えかけてくる小さな音、
これらの特徴が、エルガーら他のイギリスの作曲家にも共通する雰囲気を持って、たゆたう、そんな曲が多いのです。
かつて出谷 啓さんのFM番組、”でーやんの音楽横丁”のなかで、ディーリアスを好きになる人には、心に悲しい傷を負ったり、深い挫折を経験したりした人が多いという趣旨のお話しがありましたが、精緻におおらかに流れるメロディーが聞き手の感情を大事な、大切なモノとして包みこんでゆく。
ほんとうに美しい叙情を惹起する。
碌でもない日常、現実から、少しばかり良い方角へと誘ってくれる。
そんな曲の数々が私のお気に入りです。

ただ、邦盤は少なく、ディーリアスの音楽に欠かせない指揮者、サー・トマス・ビーチャムの管弦楽曲とあとは数えるほどしかなく、シャンドスその他の海外盤を輸入レコード屋さんであさりまくった記憶があります。
いまではAmazonなどでも、デュプレのチェロ協奏曲含め、色々と手に入れやすくなっていますので、オススメです。

デュ・プレについて一言、
この史上もっとも才能あふれるチェロ弾きの女性は、多発性硬化症に襲われ、夭折してしまいましたが、発病のちょうどそのとき、演奏会のために来日していました。だけど、彼女の身体は演奏できる状態になく、帰国。夫のバレンボイムの看病も空しく、結局彼女のチェロの響きが日本で奏でられることはありませんでした。今もって残念極まります。


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