青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

第七十八話④

2023-02-09 | 第七十六話〜第七十八話

五年前のミエが言う。

「うちらもう友達だよね?」

その時、チョルは答えなかった。

もう滞在も残り少なくなってからもう一度、ミエは問うた。

「うちら・・友達だよね?」

数日間一緒に遊んで、ミエはもうチョルのことを友達だと思っていたのだ。

しかし・・・

「そんなわけあるかよ」

まるで雷のような、低い音が脳天から降ってきた。

いつしかそれは電子音へと変化し、ミエの意識を覚醒させた。

パチッ

電子音が止み、ドアの向こうで母の声が聞こえる。

「もしもし?」

ガバッ

遠くで雷鳴の音がした気がしたので、てっきり雨が降っていると思っていたら、

窓越しに見える空は快晴であった。

カーテンを開けっぱなしで寝ていたらしい。

チョルの部屋のカーテンは閉まっているが。

心の襞は幾分波立っていたが、なぜそんな気分なのかは説明つかない。

どんな夢を見ていたのか、もう忘れてしまっていた。

「なんだろ・・なんか夢見てたな・・てかなんでこんなに良い天気なん」

机の上には、ユンヒたちが通っている「最高学院塾」のパンフレットが乗っていた。

「安心している時が一番危ない時」と書いてある。

ミエは現実に引き戻されながら、学校へ行く準備を始めた。

 

 

快晴の空の下、土曜日だと言うのに生徒たちは河川敷に集められた。

課外活動の清掃をする日なのである。

「雨降ってくれてたらゴミ拾いしなくて済んだのにさぁ。マジムカつくわ」

ユンヒたちはぶつくさ言いながら清掃に励んでいた。

いつかチョルをビビらせた青虫が、ミエの視線の先にいる。

「学校内の清掃だけじゃなく河川敷までやんなきゃなの?」

「学生をボランティア扱いしやがってー」

 

「労働組合に意見しなきゃ!」

生徒たちはゴミ袋を持ったまま、喋ったり歩いたりしているだけだ。

教師達が「ほら、そこ固まるな、全部の袋がいっぱいになるまで帰れないぞ」と言っていた。

「てかゴミが一個もないんだけど」

「どうしろっつーのよ〜」

ユンヒ達の文句を聞きながら、ミエは彼を探した。

青虫が嫌いなチョルは、これを見たらびっくりするだろうから。

男子達に囲まれているチョルが、ミエに気づいた。

「ちょっと!これ見れ〜っ!新しい友達だよ〜っ!青・虫子・・」

青虫を見て慌てふためくチョル・・・は、残念ながら見れなかった。

3組のシン・チャンヒョンが、チョルに話し掛けていたからだ。

見ていると、シンの隣に女子が出て来た。

ショートカットの長身のその女子は、にこやかにチョルに挨拶する。

見覚えのある女子だった。

いつかミエに、

聞いてきた女の子・・・。

 

彼女とチョルが並んでいるところは、傍目から見ていい感じだった。

なんだか複雑な思いが、ミエの胸に充満する・・・。

 


第七十八話④でした。

 

あのショートカット女子・・!確実に距離を詰めて来おる・・

これでミエがチョルへの思いを自覚してくれると面白いんですけどねー

この先に期待です!

 

第七十九話①に続きます

 



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (りんご)
2023-02-10 18:12:33
あら、なんだか友達認定してから、
急に恋の方へ進みましたね!
そういや、名札の件ってどうでした?
あのヘッドフォンくんはー…
当て馬も多けりゃ未の部分も多いですねー。
返信する
Unknown (Yukkanen)
2023-02-11 08:39:15
りんごさん
もう恋のフラグがビシビシと立っております!

>そういや、名札の件ってどうでした?
名札の件しかり、「まだ未解決なこと」がいっぱい放置されてます・・。
ヘッドフォン君もだし、チョルとのビデオ観る約束もだし、飛行機の謎、ガクテウクの件、電話の謎、ユンヒのポケベル鳴らす相手の謎、チョルの「入試はしない」の件・・・パッと思いつくだけでもこれだけ・・。いつか回収されるんですかね?!
返信する

コメントを投稿