「え・・え・・・・・?」
まさかの上半身裸のチョルを前に、文字通り目を丸くしたミエ。
嫌な汗が背中を伝う。
「え・・・いや・・いや・・」
「いやいやいやいや!!」
ミエのその叫びを皮切りに、この事態のとんでもなさが、二人に実感として降り注ぐ。
「ぎゃああああああああ!!!!」
「ああああああああ!!!!」
ミエはスケッチブックを上げたり下げたり、裸のチョルを見たり隠したり・・。
「おい!何見てんだよ!早く行けよ!」
「いやあんたが行ったか確認・・」
「おいファン・ミエ!ありえねーだろこの変っ・・」
ブチブチブチッ!
ぐわんっ!
ドタタッ!!
チョルは、それはもう派手にすっ転んだ。
見てるんだか見てないんだか分からないミエの向かいで。
バタンッ!
「何してんの!」「何事?!」
大きな物音に驚いた3人は、勢い良くチョルの部屋に入って来た。
しかしそこには、カーテンレールと共に寝転んでいるチョルが・・。
「何やってんのあんた」とスンジョン姉が冷静に言う。
向かいの窓、つまりミエの部屋の窓には、
「ゴメンTT」と書かれたスケッチブックが立てかけてあった。
「お兄ちゃんどーしたの?起きてよ〜」「こら、ピストルで兄の足をツンツンしない」
「カーテンレール、あんた自分で直しなさいよ」「ったく無駄に馬鹿力なんだから」
「あんたカーテンも締めずに着替えようとしてたの?」「ミエがごめんだってさ」
家族の声を聞いているうちに、チョルの心の中にふつふつと感情が湧いてきた。
大魔王の地を這うような声が、チョルの口から漏れ出る。
「ファン・・・」
「ファン・ミエーーーーーーーッ!!!」
「うわーっ!ごめんってー!」
その叫び声は、窓を閉めていても聞こえた。
ミエは恥ずかしさと居た堪れなさで、しばらく頭を抱えて突っ伏していた・・。
第七十一話①でした。
短めの更新ですみません
最近本当に夜にすぐ眠くなってしまう・・無限の体力が欲しいです・・うう・・
さて、今回のチョルw
慌てふためいてカーテンひっぺがしちゃうの笑いましたw
相当恥ずかしかっただろうな・・
第七十一話②に続きます