北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

臨時安管協の見どころ

2016-10-29 | 志賀原発廃炉訴訟
   

23日に続き今日もさよなら!志賀原発ネットワークの志賀町全戸チラシポスティング行動に合わせて、原告団も街宣行動。
今日は旧富来町を中心に街宣。

   

漁業権を守るたたかいを最後まで続けた旧西海漁協のある西海地区から見る志賀原発。
写真では小さく確認できないと思うが、目の前に志賀原発の排気塔が確認できる。

   

堂下事務局長は志賀町が他の立地自治体と比較し、住民の原発依存度は低く、脱原発の条件は整っていると訴える。

   

原告団のメンバーでもある森一敏金沢市議。金沢市は電力消費地であると同時に、志賀原発から50キロ圏に位置する原発現地。北電の大株主として北陸電力を監視できる立場にあり、議会で山野市長の原発に対する姿勢を厳しく追及している。

   

午後からは山添和良七尾市議も駆けつける。安全協定を改定し、七尾市が立地町と同様の権限をもつよう七尾市長に働きかけている。

   

さて、私は活断層問題を中心に裁判の状況を報告するとともに、先週に続き雨水大量流入問題を訴える。
昨日、県は臨時安環協(原子力環境安全管理協議会)を来月開催する方針を明らかにした。

27日の県申し入れで私たちが訴えたことがさっそく実現した形だ。
もっとも、開催するだけでは意味がない。

まずは各委員の皆さん、自分達への報告をスルーした北電や県の対応を厳しく批判できるかどうかが見所その1だ。
自らの責任を自覚していないと批判はできない。

安環協は従来、北電の報告や規制委員会の検討状況を見守り、追認するだけの組織だった。
この姿勢からの脱却を図ることができるかどうか。これが見所その2。
今回存在感を発揮しているのは規制委員会であり、石川県、志賀町、そして原子力規制庁、いずれも事故直後の判断や対応を誤っている。
県安環協は北電の安全管理体制のチェックのみならず、県の対応についても厳しく検証し、課題を洗い出す役割を担っている。

見所その3、安環協はいつまで北電の身内で居続けるのか。
※身内でないというならば「安環協はいつまで北電に騙され続けるのか」と読み替えてもいい。
北電は事故の度、常に問題を矮小化し、小手先の再発防止策で事態を収拾してきている。
今回、北電・石黒常務は「『悪さ加減』をあぶり出し、改善したい」と述べてる。
一見謙虚のようだが、実はとんでもない開き直りだ。
北電は2007年の臨界事故隠しの発覚後、社内の安全対策の総点検し、安全機能を有する設備のマニュアルも確認したことになっている。建前上、臨界事故隠しの深い反省からパーフェクトな安全体制、安全文化を確立して再稼働を認めてもらったという経緯がある。
いまさらマニュアルの不備を認め、見直しを検討するとは、よくも恥ずかしくもなく言えたものだと思う。
今回またもや隠す体質、そして安全文化が厳しく問われているわけで、2007年の「安全対策の総点検」とは何だったのか、そこからの検証が求められている。
2007年の総点検後もミス、トラブルの連続で、スリーアウトチェンジではなく、志賀原発は27個のアウトの山を築き、もうゲームセットなのである。
悪さ加減をあぶり出し、もう一回リセットして再試合よろしく!とは、厚顔無恥も甚だしい。
敷地内活断層の問題を横に置いておいても、もうゲームセットなのである。
 


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