北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

教育総研・かほく市視察

2011-07-21 | 教育
 いしかわ教育総研教育財政部会で、かほく市教育委員会と西田幾多郎記念哲学館を視察。
 財政部会では県内市町の教育委員会視察を重ねており、県内9市ではかほく市が最後だという。もっとも今春から財政部会に参加させてもらっている私にとっては初めての教委視察である。



 かほく市は合併で市役所庁舎は分庁方式を採っており、教育委員会は旧七塚町役場である七塚庁舎にある。
 遠田教育長はじめ教育委員会の皆さん5人が対応してくれる。
 かほく市の学校教育の概要や重点事項、特色などについて説明を受ける。

 現在、中央図書館の増築をおこなっており、図書館をかほく市の教育の要にしたいという。市民ぐるみの読書活動を推進していきたいという意気込みが熱く語られる。財政状況から、いまだに新図書館整備に踏み込めない珠洲市から見るとうらやましい限りである。

 また、幼稚園・保育所と小学校の連携、小学校と中学校の連携にも力を注いでいるという。珠洲市では施設一体型の小中一貫教育に踏み込もうとしているが、9年間ではなく生まれてから義務教育を終えるまでの連携を様々なソフト事業で進めている。

 小学校の英語活動も推進しているが、文字教育ではなくコミュニケーション中心である。また、中学校の英語検定の受験料を市負担として、受験を奨励している。珠洲市も英語の学力向上に必死であるが、小学校段階での中学教科書前倒し使用は、英語教育の流れに逆行しているように思えてならない。

 その他諸々、珠洲市の教育と比べ、財政事情や子どもたちの人数の違い以上に、様々な考え方の違いがあり、非常に興味深い視察だった。

 引き続き西田幾多郎記念哲学館を視察する。
 白尾料金所を降りてすぐの高台にあり、ご存知の方も多いと思うが、その名前からして、入ったことのある人、入ろうと思う人、少ないのではないだろうか。私も実は初めての入館である。

 施設は9年前に県が25億円を投じて建設。管理運営はかほく市となっている。設計はあの安藤忠雄氏である。設計自体、あまりにも「哲学的」で迷子が続出、職員に苦情が寄せられることもあるという。

 旧宇ノ気町出身の西田幾多郎の業績や作品などを紹介しながら哲学について学ぶ場であり、学芸員の方に詳しく案内してもらう。



 難しい哲学の話を非常にわかりやすく解説してくれて大いに勉強になる。一方的に説明を聞くだけでなく、「大東亜共栄圏」を唱えた西田幾多郎と太平洋戦争の関わり、戦争に対する責任については参加者と学芸員との間で議論も。



 最後に参加者で記念撮影。
 ちなみに、この階段を上がった先がいかにも正面玄関ぽいが、ここからは入れない。下の駐車場に止めると、入口に至るまでにさっそく迷いと悩みに襲われる。暑い日には怒り出す人もいるとか。
 
 


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