北野進の活動日記

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石川県原子力防災訓練調査行動実施 ~声明を発表~

2012-06-09 | 志賀原発
 本日早朝から原子力防災訓練が行われた。
 社民党議員団は各訓練の現場に入り調査活動をおこなった。
 問題ありすぎ。後日整理してあらためて報告したい。

 また、社員党員、市民グループの皆さんの協力を得て住民アンケートを実施することもできた。
 アンケートの分析についても後日あらためて報告する。

 とりあえず今日は、今回の訓練に対して声明を発表したので紹介する。

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声  明


石川県は本日、福島第一原発事故以降初めてとなる原子力防災訓練をおこなった。
福島第一原発事故では、現在の原子力防災計画に盛り込まれているすべての項目が全く機能しなかった。原発の「安全神話」を前提とした防災計画は過酷事故に対して無力であり、同時に、国に情報と権限を一元化する原子力災害対策特別措置法の弊害も明らかになったのである。
志賀原発は現在、1、2号機ともに停止中である。しかし、たとえ稼動していなくとも核燃料が存在する限り過酷事故の恐れがあることが福島第一原発4号機からも明らかになっており、過酷事故に備えた防災対策の確立は急務である。しかし県はこの間、多くの県民の不安の声をよそに、国の防災指針見直しを待ち続け、防災計画の見直しを先送りしてきた。
こうした中、なぜ今、防災訓練なのか。
現在、大飯原発の再稼働を巡る議論が防災体制の見直しを抜きにして進められている。志賀原発については再稼働に向けた議論はなんら始まってはいないが、北陸電力経営陣は一日も早い再稼働を望む発言を繰り返している。
私たちは、本日の訓練が過酷事故に備えた防災対策の確立を目指す第一歩なのか、あるいは志賀原発再稼働への「実績づくり」なのか見極めるため、約40人の態勢で調査行動をおこなった。

福島第一原発事故では、①内閣総理大臣の緊急事態宣言の遅れ、②避難指示の遅れ、③避難範囲の適用の誤り、④オフサイトセンター機能停止、⑤SPEEDI情報非公開、⑥東電からの正確、迅速な事故情報なし、⑦モニタリング情報の不足、などによる初動対応の失敗が致命的となり、さらに事故の拡大、事態の長期化の中、原子力防災を担う行政はなす術もなかった。
本日の訓練は住民避難を含めた初動対応の見直しに重点がおかれ、事故の拡大、事態の長期化への対応は今後の課題として残されていることをまず確認しておかなければならない。 
以上を踏まえ訓練内容をみたとき、はじめて広域避難を実施し、あるいは自家用車による自主避難を認め、複合災害を想定するなど、現行防災計画にはない新たな取り組みが散見される。
しかし、福島の教訓が生かされているかといえば疑問が尽きない。「30キロ圏外」には放射能は拡散しないという、まったく福島の現状を踏まえない新たな安全神話づくりを意図しているかのようなシナリオである。意思決定のプロセスや迅速な情報の提供という面でも、国の統制、指示待ちの原災法の枠組みを継承している。福島の教訓を自ら学ぼうとせず、国の指針待ちの姿勢を貫いてきた県の限界が露呈した訓練だったといえる。
今回の訓練でなにより問題なのは事故想定である。「停止中の原発でも危険」という現在、県民が直面する危機への対応ではなく、「2号機の全交流電源が失われ、原子炉格納容器内の圧力抑制機能が喪失」したことによる原子力緊急事態、すなわち稼働中の原発事故を想定したものである。なんら県民の合意もなく、議論すらされていない再稼働を前提とした訓練であるところに「なぜ今、防災訓練か」の意図が透けて見える。

 私たちは、本日の調査行動を踏まえ、あらためて県に対し、福島の教訓に学んだ防災対策の確立に向けて真剣に取り組まれるよう要求する。志賀原発の再稼働など論外である。

   2012年6月9日
    
  社民党議員団、原子力防災訓練調査行動参加者一同


 志賀の再稼働もダメだが、その前にもちろん大飯もだめ。 
 明日は中央公園で「大飯を止めて原発ゼロに さよなら!志賀原発集会」である。
 野田政権に対する怒りが爆発する集会になりそうである。
 10時半、中央公園にあつまろう!

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