羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

十二人の死にたい子どもたち

2019-01-27 23:31:00 | 日記



 原作をかなり整理していた。アンリ周りの事情は映画でも悲惨だがそれでも調整はされていた。結果、アンリの主張の詳細も変わっていたが。少しある種の母性も足されていたかな? 進行が早い分、準備の件でメンバーをシャッフルして話をさせて相互の理解や状況認識の度合いを加速させる試みも取り入れられていたが、やはり圧縮の影響でノブオの転落処理等がちょっと荒っぽくはなっていた。ノブオの出番の割合自体は原作より多い。サトシは原作程、小器用にホストに徹する感じでもなく観客としてその場にいるようでもあった。シンジロウはミステリーパートが簡易になっていることもあって、推理よりリーダー的な立ち居振舞いを担っていた。リョウコは体形で誰だかわかるレベルだったが出オチ要員としてきっちり機能していた。ミツエとの対立は原作よりマイルド。ミツエの良識派属性強化されてたしね。タカヒロは回復が早く、後半は芝居も安定。ケンイチはKYというよりちょっと面白い感じもあった。顔が。セイゴは華奢ながら親分属性キャラを全うしていた。マイは原作程は議論が停滞しない為、混ぜっ返す役回りは限定的ながらアホキャラ好演。ユキ役はこういう役は十八番に違いない。薄幸顔。追い込まれ具合ではもっとも詰められた人物でもあった。そしてメイコ、WOWOWドラマ同様、痩せたルックスが上手く機能した役だった。登場人物だけでなく観客をイラッとさせるミッションをクリアしていた。作中、感情の変化が段階を踏んで描かれた人物でもあった。ちぐはぐな服装も印象的。メインは推理より議論だが長回しの臨場感とわかりやすさを優先したようでターン制の会話にはなっていて行儀が良いな、と。小説だと被せようがないから致し方ないけど。死の切実さより『とにかく物凄く誰かと話し合いたい』という映画の主旨は通っていたと思う。若手だけの室内劇でヒットは良いことだ。

再 べっぴんさん 十七週目

2019-01-27 23:30:38 | 日記




 すみれの暴走はこれまで描かれた人物像よりも書き手がこの件で登場させたい『悪気無く圧迫してしまう真面目なタイプの母親』の割合が大きくなり過ぎてしまった結果とみられる。さくらに至っては同じ過去を持っていてもキャラ造形はほぼリセットしちゃってるし。受難人物は他にもいる。栄助はポケットin演出でちょっと損しているところはあるけども立ち回りにも若干混乱はあった。栄助関連は当初予定の改編の気配がかなり濃厚だ。基本的には古巣やすみれ達に気を使っているんだけどね。今週は時間経過の都合で再婚が延び延びになっていた悦子もようやくケリをつけていた。娘が凄い頑なだったみたいにもなっていたが取り敢えずハッピーエンド。悦子はスピンオフが本番という人物でもあった。新入社員は時代を先取りし過ぎたゆとり社員だったが、話に絡めないまま辞めてしまったぜ。定期的に発動する『明美萌え』が炸裂した週でもあった。特殊演出も多い。混沌とした週だ。さくらの掘り下げが続くのはジャズ喫茶周りに新人物達を配置してしまったから後に引けなくなった所もあったんじゃないかなぁ。