「コンセント」「アンテナ」に続く田口ランディの長編三部作のラストである「モザイク」。こりゃまた自分の頭の中にある自分という存在がグチャグチャになってしまうようなそんな作品であった。
これを読みきった後にこんなニュースがあった。16歳の時に母親を殺して施設に入っていた少年が、二十歳をすぎて今度はどっかの姉妹を殺したという事件である。動機は「母親を殺した時の感触が忘れられなかった」とのこと。ニュースで流れていた彼の顔は半笑いで、小学校の卒業文集も常軌を逸した内容であった。それを見てウチの家族は「何を考えとるかわからん」とか「怖いなぁ」とか月並みな意見を言っていた。ニュースのコメンテーターも「心の闇」とかそんなベタなことを言っていた。しかし俺は何故か深読みしてしまった。一般人にはわからない「何か」がそこにはあると思った。俺は彼に興味を持った。喋ってみたいと思った。そんな考えを起こさずにはいられない、そんな作品なのである。人生観を変える一冊となった。
オススメ度 ★★★★★
これを読みきった後にこんなニュースがあった。16歳の時に母親を殺して施設に入っていた少年が、二十歳をすぎて今度はどっかの姉妹を殺したという事件である。動機は「母親を殺した時の感触が忘れられなかった」とのこと。ニュースで流れていた彼の顔は半笑いで、小学校の卒業文集も常軌を逸した内容であった。それを見てウチの家族は「何を考えとるかわからん」とか「怖いなぁ」とか月並みな意見を言っていた。ニュースのコメンテーターも「心の闇」とかそんなベタなことを言っていた。しかし俺は何故か深読みしてしまった。一般人にはわからない「何か」がそこにはあると思った。俺は彼に興味を持った。喋ってみたいと思った。そんな考えを起こさずにはいられない、そんな作品なのである。人生観を変える一冊となった。
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