東京は曇り空だ。気分は重い。天気は確実に人間の心理に影響する。それだけでなく、日本は慢性的に曇り空だ。落ち目の国の人間の心には暗い影がかかる。今、日本人で明るい未来を語れる人間はどれほどいるか。誰もが漠然とした不安を抱えてる。国会が始まったところで、国民の多くは、関心がない。政治に対しての無関心さは、致命的だ。世界は政治的緊張で盛り上がってる。日本だけが政治活性度が低い。平和はいいのだが、長く続く平和は、日本人を去勢化させてしまった。牙も角も玉もない人間ばかりになってしまった。特に男がだめだ。日本の若い男は、ちゃらくて、幼稚で保守的だ。安部政権を支えてるのも、若者なのだ。世界的には、若者が権力に逆らうのが普通なのだが、日本では、若者は権力に依存する。令和の扉は開かれたが、誰も扉の向こうの世界に出ていこうとしない。多くの日本人は勢いのあった昭和や平成に留まってる。未来を語るより、過去に思いを寄せるのだ。テレビからは、平成、昭和芸能を懐かしむような番組が流れてくる。さらに、過去も過去、日本では戦国時代はやりだ。ほんとうに日本人は戦国時代の武将が好きだ。信長、家康、秀吉が代表的な人物だ。過去の権力闘争より、今の権力闘争に関心を持つべきだ。今の日本の政治は、政治ごっごだ。長く続く平和は、政治的人物を産まなくなってしまった。カリスマ性のある人物は平和の中では、生まれてこない。今の日本を変えられるのは、人間ではなく自然災害であろう。がれきの中で飢えて初めて日本人は目覚める。