お寺の役員の私は年に数度檀家に配布物を配る。
役員を引き受けた15年程前には10数軒の檀家があった。
ところがこの10年程で減少し続け、今では3軒にまで減った。
町内は三丁に分かれ、その3軒は一丁目から三丁目にそれぞれ1軒。
1軒は我が家だ。
たったニつの配布物だが町内を広く歩くことになる。
いつも最初は一丁目の御宅に向かう。
その途中に花壇があるのだが、そこで花の会10数名が作業をしていた。
挨拶して通り過ぎる。
次もそこを通ることになるが、今度は声を掛けられた。
『☓☓さん、手伝ってくさ。』
『ごめん、まだ配りもんがあるもんで。』
いつもの会話で、その場を去る。
次は二丁目。
狭い裏道の路地を抜け、目的の家へ。
その手前で、知合いが洗濯物を干している。
『◯◯さん、うちとおんなじだね。』
この家も奥さんが病気でご主人が家事をしている。
ひとしきり、互いに慰め合う。
我が家に戻るまで30分程掛かった。
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