その足で伊丹十三記念館に立ち寄った。
普段来館者の少ないときはスタッフの方と話せるので
監督に関していろいろ学ばせていただけるのだ。
中庭にはタンポポの花が笑顔を見せていた。

タンポポを見ると美味しいラーメンを食べたくなる。
分かるかな? わかるよね!
今回はポストカードをいくつか購入した。

伊丹十三が描いたニャンコたちと
そのニャンコたちと暮らしている一面の写真。。


伊丹十三は猫の心をつかむ名人だったようだ。
コガネ丸という家族が無防備にヘソ天を披露している。
伊丹十三は言う。
「私の猫は、私のことを母親だと思っている。」
氏のエッセイの中にこんな一文がある。
コガネ丸は明らかに神童であった。「おすわり」「お手」
「コロリ」「ピアノ」「名犬ごっこ」これだけの遊戯を覚えるのに
三週間かからなかっただろう。
これがどんな遊戯なのか簡単に説明すると、
結び目のある布切れを伊丹氏が投げると、
一目散に駆けていってこれをくわえる。
次に口笛を吹くとその布切れを氏の所に持ち帰る。
これを「名犬ごっこ」と呼んでいた。
そしてコガネ丸はこの遊びをやりたいがために
「おすわり」「お手」「コロリ」なんでも言うことを聞く。
そして最後には「ピアノ」と号令すると、ピアノに飛び乗り
四つの足で歩き回り曲を奏でたそうである。
このあたりの詳しい記述は伊丹十三のエッセイか、
或いは断片的にまとめた記念館のガイドブック税別1300円に
読みやすくまとめられているのでオススメだ。
そんな猫使いである伊丹十三の一面を知ったのは
恥ずかしながら記念館に通いはじめてからのことである。
毎回足を運ぶと何かが分かってきてうれしく思うこの頃である。