僕は犬恐怖症です。
なぜ犬が怖いのか、その理由は自分でも良くわかりません。
「犬に噛まれた事があるの?」とか良く聞かれますが、そんな経験はありません。
確かに、忠実に番犬の仕事をこなすチュニジアの犬に追いかけられて死ぬ思いもしたこともあったし、九十九里浜に車を止めて海を見て帰ってきたら、車が野犬に囲まれていて、乗ることもできず虚しい時間を過ごしたこともありました。
子供の頃友達と喧嘩したら、その友達が犬を連れて玄関で待ち伏せしていたなんてこともあったりして、犬に脅えたエピソードには事欠きません。
だったら犬が怖くなっても仕方ないですよね。
ちょっと待ってください。良く考えてみるとこれらのエピソードは全て、もともと犬が怖かったから故のもので、犬好きにとってはなんでも無い事だと思います。そう考えてみると、これらを犬が怖くなった理由とするのは少し早計では無いでしょうか?
犬って歯も鋭いくて、見るからに怖そうだし、
「おとなしい犬だから大丈夫」なんて言われても信じられるわけないじゃん。
なんてったって、あの獰猛なオオカミの血を引いているし。
これなら立派な理由になりそうです。
But、
今日の写真は小笠原のホワイトサンドシャーク(シロワニとも呼ばれる)です。
このサメはおとなしいサメなので、人を襲うことはまずありません。
そう安心なんです。だから檻にも入らずに目の前で写真を撮っても全然大丈夫です。
犬より鋭そうな牙、
犬より大きな体、
陸上よりも自由の聞かない水中。
だったら犬だって大丈夫なんじゃないですか?
それは正論です。そう思ったあなたはきっと正しいです。
でも世の中は、説明できないミステリーに溢れているのです。
フランダースの犬に涙を流し、南極物語に感動しても、僕の犬恐怖症は治りません。
犬を連れた人とすれ違うときは、今でも思わず息を止めてしまします。
どなたか、犬恐怖症を克服した偉大な方がいらっしゃいましたら、僕にもその秘伝をおしえていただけないでしょうか?
よろしくお願いします。