階段があったら登りたくなってしまう人なら避けて通れないのが鐘楼と鼓楼です。
この上からは北京の伝統的な民家・四合院が並ぶ胡同地区が見渡せます。
迷路のような路地を適当に散策すると、敷居の無い中国式トイレが残っていたり、突然お寺があらわれたりして飽きません。
元・明・清の三王朝に渡って整備されてきた伝統のあるこの街並みも、北京オリンピックに向けての再開発で姿を消そうとしています。
スペインのコルドバのメスキータをキリスト教の教会に改造したとき、カルロス5世はこの工事現場を見て、「世界のどこにでも有るような物を造るために、どこにも無い物を壊した」と嘆いたそうです。
もちろん新しいものが出来ていくことは悪いことではありません。
でも新しく作るものも、他とは違う中国らしさが残っているものであって欲しいと思います。
自転車が似合う胡同の路地。
ここもやがて自動車が縦横無尽に走る街になってしまうのでしょうか?
どこにでもある街並みは、今、どこにでもあった場所になろうとしているのです。